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リリィ・チェリー公爵令嬢(リリィ視点)
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私はリリィ・チェリー公爵令嬢だ。
女性にしては背が高すぎて、ブラウンの髪と瞳はありふれていて特別に美しいわけではないありふれた少女だった。
でも、本が大好きで、難しい公式を覚えるのが楽しかった。
秀才ともてはやされて、同じような少年の婚約者になった。
それが、ジョシュアで、眼鏡を外すと驚くほど整った顔立ちは派手さには欠けてはいたが充分美しかった。
話題もあったし、一緒にいてすごく寛げたから、彼が将来の夫になることになんの不満もなかった。
ところが、ジョシュアはプラム伯爵家に父親のバーレー侯爵と行ったあたりから様子がおかしい。
マディソン・プラム伯爵令嬢に彼は間違いなく恋をしている。
なんてこと!!よりによって、貴族の子女のなかでも最高に美しい少女に恋をするなんて。
艶やかな銀髪にエメラルドの大きな瞳は、大輪の薔薇か、高価な大粒の宝石だ。
嫉妬に駆られてどうにかなりそうだったが、私は利口な女だから気がつかないふりをしていた。
舞踏会や夜会の至るところで、マディソンの美しい姿を意識しているジョシュアにイライラして、マディソンを見るとなんとマディソンもジョシュアをチラチラ気にしている。
(あら、両思いなのねぇ。そういうことか‥‥相思相愛だけれどお互い告白しあえない不器用な二人。ならば、私は絶対、この二人の邪魔をしてやるわ!マディソン・プラム伯爵令嬢なんて大嫌いなのよ。あんなに綺麗なのに絵の才能があって、天才画家なんて言われてる。学問の秀才の冴えない私と、天才画家ともてはやされる美貌のマディソンでは明らかにあちらが勝っている気がするわ。そんなの、しゃくだわ。絶対、マディソンは幸せにはしてやらないわ!!)
私は、とにかく、いつもジョシュアと一緒にいるようにしたし、ジョシュアにはいつもこう言っていた。
「マディソン・プラム伯爵令嬢はものすごく綺麗ね。私達とは違う世界の子だわ!デイビッド・ストロベン伯爵と同じ、派手な華やかな美しい世界の住人よ。あの二人は絶対愛し合っているわ」
ジョシュアはなにも言わないで黙って頷いていた。
その瞳の奥が傷ついて暗くなっていくのを見て意地悪な喜びで満たされた。
☆
ある日、第二王子がなにを思ったか私にプロポーズしてきた。
年上の教養のある女性が大好きだっていうから、素直に嬉しかった。
ジョシュアは好きだけど、あの男には私に対する愛はない。
ならば、この第二王子に愛されて暮らしたほうが私のためになる。
私は利口な女だから、迷わずジョシュアに婚約破棄をしたわ。
でもね、あろうことか、ジョシュアがマディソンと結婚したときは、びっくりして癪にさわったの!!
ジョシュアは私のものだわ、これからも、ずっと。
だから、ジョシュアにはマディソンに嫌われるように酷い男のふりをさせて、マディソンの前ではジョシュアにベタベタしてやった。
最高に美しい天才画家が悲しむ姿は見ていてすかっとした。
たかが、伯爵令嬢だったくせに。もてはやされすぎで、目障りだわ!
☆
ジョシュアの寝室から出てきたときにマディソンにでくわしたのは我ながらいいタイミングだったと思った。
私はジョシュアの留守中にジョシュアの寝室にちょうどピアスをわざとベッドの横に落としたのよ。
メイドが見つけてマディソンの耳にはいれば、楽しいわって思ったから。
本人が目の前にあらわれて、思わず喜びの声をあげそうになった。
あははー。あの子の傷ついた瞳ったら。
今夜はおいしいシャンパンが飲めそうだわ!!
あの二人は離婚して、傷ついたジョシュアは私が慰めて‥‥第二王子が夫でジョシュアが愛人!悪くないわ。私はなんて利口な女なの。
私はいずれ、この国の王族の一員になる。
マディソン、あーいうタイプは大嫌いよ!
機会さえあれば、何度だって泣かせてやるわ。
女性にしては背が高すぎて、ブラウンの髪と瞳はありふれていて特別に美しいわけではないありふれた少女だった。
でも、本が大好きで、難しい公式を覚えるのが楽しかった。
秀才ともてはやされて、同じような少年の婚約者になった。
それが、ジョシュアで、眼鏡を外すと驚くほど整った顔立ちは派手さには欠けてはいたが充分美しかった。
話題もあったし、一緒にいてすごく寛げたから、彼が将来の夫になることになんの不満もなかった。
ところが、ジョシュアはプラム伯爵家に父親のバーレー侯爵と行ったあたりから様子がおかしい。
マディソン・プラム伯爵令嬢に彼は間違いなく恋をしている。
なんてこと!!よりによって、貴族の子女のなかでも最高に美しい少女に恋をするなんて。
艶やかな銀髪にエメラルドの大きな瞳は、大輪の薔薇か、高価な大粒の宝石だ。
嫉妬に駆られてどうにかなりそうだったが、私は利口な女だから気がつかないふりをしていた。
舞踏会や夜会の至るところで、マディソンの美しい姿を意識しているジョシュアにイライラして、マディソンを見るとなんとマディソンもジョシュアをチラチラ気にしている。
(あら、両思いなのねぇ。そういうことか‥‥相思相愛だけれどお互い告白しあえない不器用な二人。ならば、私は絶対、この二人の邪魔をしてやるわ!マディソン・プラム伯爵令嬢なんて大嫌いなのよ。あんなに綺麗なのに絵の才能があって、天才画家なんて言われてる。学問の秀才の冴えない私と、天才画家ともてはやされる美貌のマディソンでは明らかにあちらが勝っている気がするわ。そんなの、しゃくだわ。絶対、マディソンは幸せにはしてやらないわ!!)
私は、とにかく、いつもジョシュアと一緒にいるようにしたし、ジョシュアにはいつもこう言っていた。
「マディソン・プラム伯爵令嬢はものすごく綺麗ね。私達とは違う世界の子だわ!デイビッド・ストロベン伯爵と同じ、派手な華やかな美しい世界の住人よ。あの二人は絶対愛し合っているわ」
ジョシュアはなにも言わないで黙って頷いていた。
その瞳の奥が傷ついて暗くなっていくのを見て意地悪な喜びで満たされた。
☆
ある日、第二王子がなにを思ったか私にプロポーズしてきた。
年上の教養のある女性が大好きだっていうから、素直に嬉しかった。
ジョシュアは好きだけど、あの男には私に対する愛はない。
ならば、この第二王子に愛されて暮らしたほうが私のためになる。
私は利口な女だから、迷わずジョシュアに婚約破棄をしたわ。
でもね、あろうことか、ジョシュアがマディソンと結婚したときは、びっくりして癪にさわったの!!
ジョシュアは私のものだわ、これからも、ずっと。
だから、ジョシュアにはマディソンに嫌われるように酷い男のふりをさせて、マディソンの前ではジョシュアにベタベタしてやった。
最高に美しい天才画家が悲しむ姿は見ていてすかっとした。
たかが、伯爵令嬢だったくせに。もてはやされすぎで、目障りだわ!
☆
ジョシュアの寝室から出てきたときにマディソンにでくわしたのは我ながらいいタイミングだったと思った。
私はジョシュアの留守中にジョシュアの寝室にちょうどピアスをわざとベッドの横に落としたのよ。
メイドが見つけてマディソンの耳にはいれば、楽しいわって思ったから。
本人が目の前にあらわれて、思わず喜びの声をあげそうになった。
あははー。あの子の傷ついた瞳ったら。
今夜はおいしいシャンパンが飲めそうだわ!!
あの二人は離婚して、傷ついたジョシュアは私が慰めて‥‥第二王子が夫でジョシュアが愛人!悪くないわ。私はなんて利口な女なの。
私はいずれ、この国の王族の一員になる。
マディソン、あーいうタイプは大嫌いよ!
機会さえあれば、何度だって泣かせてやるわ。
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