(完)子供も産めない役立たずと言われて・・・・・・

青空一夏

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レイラ男爵の処分その1ー回想

 いったい、なぜこんなことになってしまったのだろう? 私には、とても大好きな女性がいた。同じ準男爵の次女だった。可愛くて優しかった彼女と婚約していたのに、彼女は流行病で亡くなってしまった。この世の終わりというぐらい悲しくて、つい彼女に似た面影の女性を探してしまう。

 ヘイズリーと会ったのは、そんな時だった。目元が、とてもよく似ていて、笑った様子も優しげだった。一目で恋に落ち、『平民の女など』と反対する両親を説得した。

「ヘイズリーと結婚できないなら誰とも結婚しません!」

 両親にそう宣言して、やっと結婚したのだった。最初は良かった。優しくて、とても尽くしてくれた。ところが、父上が亡くなって私が当主になると、一変した。あからさまに不満を言うようになり、私の母上を悪く言うようになった。

「今日は、お義母様に嫌みを言われたんですよ!本当に酷いことばかり言うんです」

 母上は温厚な方だったから、意地悪なんて言うはずがないが、私は仕方なく母上に注意したもんさ。母上は、それからしばらくして亡くなった。あれは、今でも不思議だ。その日の夜は元気だったのに、朝には遺体になっていた。

 ヘイズリーは喜んでいた。『これからは、あたしがここの女主人だ』と言って、はしゃぎまわり、その後すぐに妊娠した。子供を産んだら、もっと変わった。常に、人の悪口をいい、人のせいにすることが多くなった。

「あの侍女は気に入らない」 「マドテ男爵夫人のドレスは私より素敵で憎らしい!」

「もっと、身分が高い貴族達の仲間入りをしたい」 

 ヘイズリーは『もっと、もっと』と、なんでも欲しがり、他人と比べて少しでも劣っていると嘆き羨んだ。
そのくせ、自分でなにか努力することはなかった。

 いつのまにか、それが見慣れて自分も一緒になって文句を言うようになった。他人のせいにして人を貶めることをしても平気になり、当然と思うのにそれほど時間はかからなかった。

 
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