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世話がやける‥
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「ねぇ、マリアが君の代わりに僕の子供を産んでくれるっていうんだ。どう思う?」
「なんの冗談でしょうか?」
「冗談じゃなくてもうすでにお腹に赤ちゃんがいるから。僕とバイオレットの間の子供として育てよう」
私は意識を手放した。こんなの耐えられない!!お願い、助けて!
「んもう、またなの?」
あたしは久しぶりに目を覚ました。
バイオレットは苦境に立たされるといつもあたしを呼び出すのよねぇ。
「ん?あんた、バイオレットの婚約者のあほんだら王子じゃん!なんなのよ?」
「ど、どうしたんだ?その口調と態度はまるで別人じゃないか!とにかくだ、マリアが妊娠したから‥‥」
ふーーん、そういうことか!!
「きゃぁーーーー誰かぁーーー」
あたしは錯乱状態を華麗に演出した。
王宮には王様と王妃様、このあほんだら王子の他のできのいい王子が二人いて、何事かと一斉に集まってきた。
バイオレットのお父様も、もちろん駆けつけた。
当代きっての敏腕宰相はバイオレットを溺愛している。
「マリア様が私の婚約者ミハエル殿下の子供を妊娠していて、私の子供として育てろと脅したのです!!
高潔なミハエル殿下がそんなことをするはずがないのに!!」
いや、お下劣なミハエルは充分、そんなことするんだけどさ。
とりあえずは、建前としてそう言ってみた。
バイオレットのお父様は癇癪を起こしかけているし、お妃様は気絶しかけている。
あたしは大きな瞳を潤ませて一番できのいい王子の腕に抱かれるように気絶してみた。
ハロルド殿下は国王の嫡男で優しい性格の人格者だ。
バイオレットには一番ふさわしい。
あたしはハロルド様にお姫様抱っこされてサロンに連れて行かれた。
ふぅーもう引っ込んでもいいわよね?
ハロルド様はあたしのお父様のなる人だもの!
ほんとにお母様ったら世話の焼ける‥‥
あたしは、今から2年後に生まれる王女様なのだから‥‥
「なんの冗談でしょうか?」
「冗談じゃなくてもうすでにお腹に赤ちゃんがいるから。僕とバイオレットの間の子供として育てよう」
私は意識を手放した。こんなの耐えられない!!お願い、助けて!
「んもう、またなの?」
あたしは久しぶりに目を覚ました。
バイオレットは苦境に立たされるといつもあたしを呼び出すのよねぇ。
「ん?あんた、バイオレットの婚約者のあほんだら王子じゃん!なんなのよ?」
「ど、どうしたんだ?その口調と態度はまるで別人じゃないか!とにかくだ、マリアが妊娠したから‥‥」
ふーーん、そういうことか!!
「きゃぁーーーー誰かぁーーー」
あたしは錯乱状態を華麗に演出した。
王宮には王様と王妃様、このあほんだら王子の他のできのいい王子が二人いて、何事かと一斉に集まってきた。
バイオレットのお父様も、もちろん駆けつけた。
当代きっての敏腕宰相はバイオレットを溺愛している。
「マリア様が私の婚約者ミハエル殿下の子供を妊娠していて、私の子供として育てろと脅したのです!!
高潔なミハエル殿下がそんなことをするはずがないのに!!」
いや、お下劣なミハエルは充分、そんなことするんだけどさ。
とりあえずは、建前としてそう言ってみた。
バイオレットのお父様は癇癪を起こしかけているし、お妃様は気絶しかけている。
あたしは大きな瞳を潤ませて一番できのいい王子の腕に抱かれるように気絶してみた。
ハロルド殿下は国王の嫡男で優しい性格の人格者だ。
バイオレットには一番ふさわしい。
あたしはハロルド様にお姫様抱っこされてサロンに連れて行かれた。
ふぅーもう引っ込んでもいいわよね?
ハロルド様はあたしのお父様のなる人だもの!
ほんとにお母様ったら世話の焼ける‥‥
あたしは、今から2年後に生まれる王女様なのだから‥‥
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