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夫を交換? 幸せになったのは・・・・・・
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「ちょっと、あんたね? この泥棒猫!」
私は、シャローット・ミア伯爵夫人から平手打ちをされた。
夜会の最中の出来事で、私はバルコニーで涼んでいたところだった。
「貴女が、私の夫と浮気をしていたことぐらい、前々からわかっていたのよ?」
なおも、私を叩こうとするシャーロット夫人の手を、私は軽くひねりあげた。
「私が誰かおわかりですか?」
「もちろん、オリビア・イザラ伯爵夫人でしょう? 貴女は、いったい何人の男を誘えば気が済むのよ?」
私は、にこやかに微笑んだ。
「よく、ご覧になってくださいな。私の右目の下にホクロがありますよね。私は、オリビアの双子の妹のケイリー・カミラ候爵夫人ですよ?」
シャーロット様は、途端に顔を青ざめさせた。
「も、申し訳ございません・・・・・・」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私は、姉の屋敷に出向き、お姉様とお話をした。
「いい加減にしてくださいませ! お姉様のせいで、いつも、私はいい迷惑ですわ」
「あら? だって、仕方ないわ。私はモテるのだし、夫は全然構ってくれないし・・・・・・あぁ、ねぇ、良いことを考えたわ。私が、あなたになるのよ? だって、ホクロなんて書けばいいだけでしょう? 前々から、カミラ候爵家の素晴らしい屋敷に憧れていたのよ。財産家で、贅沢な暮らし! ケイリーの豪華なドレスを見れば一目でわかるわ! とても、大事にされているのでしょう? お願い、ほんの少しだけ交換しましょうよ」
「まぁ、確かにドレスはたくさんありますね。え?ちょっと、お待ちください。きゃぁーー」
私は、ドレスを脱がされて代わりに姉のドレスを着るように言われた。
そうして、そのまま、お姉様はカミラ候爵家の馬車で私の衣装を着て、去って行った。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私は、そのまま、イザラ伯爵家にいることになった。
「どうしたの? なにか、元気がない?」
イザラ伯爵は私の顔を覗きこんだ。私は、目を伏せて首を横に振った。
迂闊なことは話すべきではない・・・・・・
私は、この屋敷で、できることをすることにした。
伯爵家は使用人も少なくて、庭園も荒れ果てていたから、その手入れをすることにした。
元から、ガーデニングは趣味だった。お花の苗を植えていると、伯爵がやって来て、やがて、一緒に植えるようになった。
私が、あまり話さなくても、気にしないようだった・・・・・・
綺麗に花が植えられた庭園で、二人でお茶をすることも多くなった。
数少ない使用人達とも、当たり障りのない会話をするうちに、打ち解けていった。
ある日、イザラ伯爵のハンカチに刺繍をしていると、とても不思議な顔をされた。
「いつものように、外出しないんだね? 刺繍なんて嫌いって言ってたよね?」
「あぁ、そうでしたかしら?」
私は、とぼけたふりで誤魔化そうとしたがイザラ伯爵は、私の手を握っておっしゃった。
「前より今の方が、ずっといい。どうか、このままでいて」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
一ヶ月後、青痣だらけのお姉様がイザラ伯爵家に戻ってきた。
「あんた、騙したわね? カミラ候爵が暴力夫なんて言わなかったじゃないよ!」
「聞かれませんでしたから」
私は、刺繍を刺しながら答えた。
「それに、カミラ候爵には女がいっぱいいるわ! お金を湯水のように貢ぐから、私には少しも使えるお金がないのよ! なんで、言わなかったのよ!」
「ですから、お姉様からは聞かれませんでしたから・・・・・・ドレスはいっぱいあります、とは申し上げましたよね?」
私は、淡々と答えていった。
「あぁ、ドレスだけはね! 外に出る時だけは、着飾らないと体面が保てないとかいう理由よね? あんな最悪の夫って考えられないわ・・・・・・ちょっと、そこは私の居場所よ! 変りなさいよ」
私のドレスを脱がそうとしたところに、イザラ伯爵が入って来た。
「やめなさい! カミラ候爵夫人! 私の妻のドレスを盗むつもりか?」
「まさか! 元に戻るだけよ! ちょっと、夫を交換しただけよ? 私がオリビアよ。ほら、お化粧を落とすとこの右目の下にほくろがないでしょう? ない方がオリビアであるほうがケイリーよ!」
お姉様は、私の右目の下をごしごしとハンカチで拭いてきた。
「え? ないわ! どうしてよ? 妹には、右目の下に大きなホクロがあったはず・・・・・・」
私の皮膚は、ごしごしと擦られて、少しピンクになっていたがホクロは1つもなかった。
「もしかしたら、どこかで頭でも打ったのかもしれないね? ホクロがどうとか言う前に、お互いの夫を交換したようなことを言うのは気が狂っているとしか思えないよ。 カミラ候爵を呼ぼう」
「わっ、やめてよ。そんなことしたら、またきっと殴られるわ・・・・・・」
イザラ伯爵は、カミラ候爵に連絡をして言った。
「どうやら、ケイリー様は虚言癖と夫を交換したがるような癖があるようですから、しっかりと躾をした方がいいですね」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
「大丈夫? 頬を擦られて、痛かったね?」
私を心配して、抱きかかえるイザラ伯爵に私はにっこりした。
カミラ候爵は、気分屋で、機嫌が悪いと誰でも叩く癖があり浪費癖もあった。結婚前には、少しも、わからなかった。
私達の両親はもう亡くなっていたし、誰も、助けてくれる人はいない。姉は、浮気者で遊び人だったけれど、堅実な優しい人柄のイザラ伯爵と結婚をしていた。
交換できたらいいのに・・・・・・いつも、思っていたのは私のほうだった・・・・・・
ホクロなんて初めから私はなかった。あの素行の悪い姉と見分けが付くように幼い頃から自分で書いていただけだったのだ。
*:゚+。.☆.
今日は、嬉しいバレンタイン。大好きと思える(新しい)旦那様を手に入れた私は、このイザラ伯爵とワインを飲んで乾杯する。
「私の愛する(新しい)旦那様に乾杯!」
私は、(新しい)の言葉だけは心の中でそっと呟いた。
「「ハッピーバレンタインデー!!」」
私とイザラ伯爵は抱き合って、お互いにチョコを食べさせあったのだった。
完
私は、シャローット・ミア伯爵夫人から平手打ちをされた。
夜会の最中の出来事で、私はバルコニーで涼んでいたところだった。
「貴女が、私の夫と浮気をしていたことぐらい、前々からわかっていたのよ?」
なおも、私を叩こうとするシャーロット夫人の手を、私は軽くひねりあげた。
「私が誰かおわかりですか?」
「もちろん、オリビア・イザラ伯爵夫人でしょう? 貴女は、いったい何人の男を誘えば気が済むのよ?」
私は、にこやかに微笑んだ。
「よく、ご覧になってくださいな。私の右目の下にホクロがありますよね。私は、オリビアの双子の妹のケイリー・カミラ候爵夫人ですよ?」
シャーロット様は、途端に顔を青ざめさせた。
「も、申し訳ございません・・・・・・」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私は、姉の屋敷に出向き、お姉様とお話をした。
「いい加減にしてくださいませ! お姉様のせいで、いつも、私はいい迷惑ですわ」
「あら? だって、仕方ないわ。私はモテるのだし、夫は全然構ってくれないし・・・・・・あぁ、ねぇ、良いことを考えたわ。私が、あなたになるのよ? だって、ホクロなんて書けばいいだけでしょう? 前々から、カミラ候爵家の素晴らしい屋敷に憧れていたのよ。財産家で、贅沢な暮らし! ケイリーの豪華なドレスを見れば一目でわかるわ! とても、大事にされているのでしょう? お願い、ほんの少しだけ交換しましょうよ」
「まぁ、確かにドレスはたくさんありますね。え?ちょっと、お待ちください。きゃぁーー」
私は、ドレスを脱がされて代わりに姉のドレスを着るように言われた。
そうして、そのまま、お姉様はカミラ候爵家の馬車で私の衣装を着て、去って行った。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私は、そのまま、イザラ伯爵家にいることになった。
「どうしたの? なにか、元気がない?」
イザラ伯爵は私の顔を覗きこんだ。私は、目を伏せて首を横に振った。
迂闊なことは話すべきではない・・・・・・
私は、この屋敷で、できることをすることにした。
伯爵家は使用人も少なくて、庭園も荒れ果てていたから、その手入れをすることにした。
元から、ガーデニングは趣味だった。お花の苗を植えていると、伯爵がやって来て、やがて、一緒に植えるようになった。
私が、あまり話さなくても、気にしないようだった・・・・・・
綺麗に花が植えられた庭園で、二人でお茶をすることも多くなった。
数少ない使用人達とも、当たり障りのない会話をするうちに、打ち解けていった。
ある日、イザラ伯爵のハンカチに刺繍をしていると、とても不思議な顔をされた。
「いつものように、外出しないんだね? 刺繍なんて嫌いって言ってたよね?」
「あぁ、そうでしたかしら?」
私は、とぼけたふりで誤魔化そうとしたがイザラ伯爵は、私の手を握っておっしゃった。
「前より今の方が、ずっといい。どうか、このままでいて」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
一ヶ月後、青痣だらけのお姉様がイザラ伯爵家に戻ってきた。
「あんた、騙したわね? カミラ候爵が暴力夫なんて言わなかったじゃないよ!」
「聞かれませんでしたから」
私は、刺繍を刺しながら答えた。
「それに、カミラ候爵には女がいっぱいいるわ! お金を湯水のように貢ぐから、私には少しも使えるお金がないのよ! なんで、言わなかったのよ!」
「ですから、お姉様からは聞かれませんでしたから・・・・・・ドレスはいっぱいあります、とは申し上げましたよね?」
私は、淡々と答えていった。
「あぁ、ドレスだけはね! 外に出る時だけは、着飾らないと体面が保てないとかいう理由よね? あんな最悪の夫って考えられないわ・・・・・・ちょっと、そこは私の居場所よ! 変りなさいよ」
私のドレスを脱がそうとしたところに、イザラ伯爵が入って来た。
「やめなさい! カミラ候爵夫人! 私の妻のドレスを盗むつもりか?」
「まさか! 元に戻るだけよ! ちょっと、夫を交換しただけよ? 私がオリビアよ。ほら、お化粧を落とすとこの右目の下にほくろがないでしょう? ない方がオリビアであるほうがケイリーよ!」
お姉様は、私の右目の下をごしごしとハンカチで拭いてきた。
「え? ないわ! どうしてよ? 妹には、右目の下に大きなホクロがあったはず・・・・・・」
私の皮膚は、ごしごしと擦られて、少しピンクになっていたがホクロは1つもなかった。
「もしかしたら、どこかで頭でも打ったのかもしれないね? ホクロがどうとか言う前に、お互いの夫を交換したようなことを言うのは気が狂っているとしか思えないよ。 カミラ候爵を呼ぼう」
「わっ、やめてよ。そんなことしたら、またきっと殴られるわ・・・・・・」
イザラ伯爵は、カミラ候爵に連絡をして言った。
「どうやら、ケイリー様は虚言癖と夫を交換したがるような癖があるようですから、しっかりと躾をした方がいいですね」
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
「大丈夫? 頬を擦られて、痛かったね?」
私を心配して、抱きかかえるイザラ伯爵に私はにっこりした。
カミラ候爵は、気分屋で、機嫌が悪いと誰でも叩く癖があり浪費癖もあった。結婚前には、少しも、わからなかった。
私達の両親はもう亡くなっていたし、誰も、助けてくれる人はいない。姉は、浮気者で遊び人だったけれど、堅実な優しい人柄のイザラ伯爵と結婚をしていた。
交換できたらいいのに・・・・・・いつも、思っていたのは私のほうだった・・・・・・
ホクロなんて初めから私はなかった。あの素行の悪い姉と見分けが付くように幼い頃から自分で書いていただけだったのだ。
*:゚+。.☆.
今日は、嬉しいバレンタイン。大好きと思える(新しい)旦那様を手に入れた私は、このイザラ伯爵とワインを飲んで乾杯する。
「私の愛する(新しい)旦那様に乾杯!」
私は、(新しい)の言葉だけは心の中でそっと呟いた。
「「ハッピーバレンタインデー!!」」
私とイザラ伯爵は抱き合って、お互いにチョコを食べさせあったのだった。
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1話で巧く書き上げて流石です。
お姉さんは自業自得、因果応報って言葉がよく似合うざまぁでした。
浮気脳の回路って本当に知りたいです。
🌸(*´▽`*)🌸コンニチワ!
>1話で巧く書き上・・・・・・
ありがとうございます◝(⑅•ᴗ•⑅)◜..°♡🌷
>浮気脳の回路って本当に知りたいです。
え? ホントですか? それじゃぁ、カトレーネシリーズに浮気脳の典型的なのでてきます😄♫
浮気脳をもったクズ人間を書くのが、すっごく楽しい青空ですヽ(o´・∀・`o)ノワァ~~イ♪
コメントいただき(*ˊᵕˋo嬉o アリガト💕ゴザイマス
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_☕️🍰
うーーん
これはですねぇ
知っていたと思われますぅー😏
だって、性格悪い女が、ある日を境に
とっても、可愛い性格になったら疑い🤨ますよねぇ😆🎶
きっとあえて言わないだけだと思いますーーヽ(´o`;
なんにしてもハッピーエンドでめでたいですよねーー( ̄∀ ̄)
・:*:・:(。δ_δ)b ア リ ガ ト:・:*:・
コメントをお寄せくださり感謝💐です🎶☺️
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
ごめん😓
ブラックジョークなんですよーー
えっと、でも、仕方ないですよね
自業自得つーか(*´σー`*)エヘヘ
いつも、コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。