【完結】魔王を倒す前に俺が倒れます!

ゆい

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本編

俺が昼寝の間の話

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ロドリーと街の門で落ち合った後は、ひたすら馬を駆けた。
馬疲れないかな?
後で聞いたら、魔馬という種類で持久力が馬の3倍だそうだ。3倍と聞くと、赤いアレか?と思いだしてしまった。
馬の種類なんてサラブレッドか道産子しか知らない。この世界、本当に何が出てくるかわからん。

昼近くに休憩となった。
そう言えば、朝ごはん食べてなかった。
ビーフ?サンドと唐揚げ、ポテトを出す。
水はコップに直接入れていく。
ロドリーは、エルとジークがガツガツ食べているのを見てから、やっと手を伸ばした。がぶりと一口食べると、その後はやっぱりガツガツと食べだす。
なんだろ?何かに似ている?と考えたら、テレビで見たホットドッグの大食い大会を思い出した。
結構な量を作ったけど、早々に無くなりそうな予感はたぶん当たる。

「お前ら、いつもこんな美味いのを食べていたのか?!」

「だから、ユーリのごはんは美味しいって言ったでしょ。」

エルがドヤ顔をする。
いや、なんでエルがドヤ顔すんの?

「ユーリ、水。」

「はいよ。」

ジークは会話に入らず、ひたすら食べている。ホントどこに入るんだろ?
ロドリーは『狡い』とか『奥さんに食べさせたい』とか、言うことが可愛い。マッチョなのに。

「馬達は何を食べるの?」

とジークに聞く。

「普通に草とか木の実だな。あっ、そうだ、馬にも水をあげてくれ。」

と、ジークが桶を出した。お前、忘れていたな。
桶に水を入れて、馬達にあげる。
つぶらな瞳が可愛い。睫毛は思ったより長くてバサバサだ。

「美人さんばかりだね。」

「王様が奮発してくれたからな。」

「王様にお礼しなきゃだ。」

「『オチャヅケ』の礼って言っていたぞ。」

「そっか。」

やっぱり良い王様だな。

「初めての乗馬で疲れただろ。少し休め。」

と、ジークが俺の頭を鷲掴みにして、自分の腿の上に乗せる。俺のこの扱い、なんなんだろう?もっと優しくしてよ。

「…硬い。」

「文句言わずに寝ろ。」

俺は目を瞑る。ジークが俺の頭を撫でる。
ジークが優しいのか、優しくないのか、よくわからん。
そよ風が気持ちよく、エルとロドリーの話し声が段々と遠のいていった。



「あれ?ユーリ、寝ちゃった?」

「寝かした。初めての馬だから、疲れていたみたいだったし。」

「その、ユーリはジークの恋人か?」

「ああ。」

「僕の恋人でもあるんですぅ!」

「ん?エルとジークの2人が?」

ロドリーは驚きを隠せなかった。

「「そう。」」

「…すごいな。2人で取り合いになったからなのか?」

「いや、ユーリが、『2人セットがいい』って。」

「…マジか?」

「マジで。でもジークと決闘しなくて済んだよ。」

「…する気もなかった癖に。」

ジークは呆れたように返す。

「しかし、行く先々で娼館の女達を潰していたお前らが一人に絞るなんてな。しかも共有って笑っちまうな。」

「……ユーリには絶対に内緒で。」

「ロドリー、それはマークとヴォルフの時の話だから。今は大人しくしているよ。それに僕はまだユーリとしてないし。」

「俺も今世はまだ娼館に行ったことがないな。ユーリがいれば、行く気にならんし。」

「…は?はぁ?はぁぁぁ??」

と、ロドリーの叫び声で俺は飛び起きた。

「みぎゃ!…なに?まもの?!」

「違う、ロドリーが叫んだだけだ。」

「ユーリ、まだ寝てていいよ?」

「ん、おきる。」

俺は目をゴシゴシ擦る。
ロドリーは口をパクパクしたまま驚き固まっていた。

「で、ロドリーさんは何を叫んでいたの?」

「つまらない話だから、ユーリは気にしなくていいよ?」

「そうそう。」

「…ん、わかった。」

あとでこっそりロドリーに聞いてみよう。

でも、ジークに『あとで聞くなよ』と釘を刺された。
いったい何の話をしていたんだろう?




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