【完結】魔王を倒す前に俺が倒れます!

ゆい

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本編

俺が酔っ払う話

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寝てそれなりに回復して起きたら、昼を過ぎていた。
ベッドからは立ち上がれるくらいになった。まず、トイレに行きたい。

台所の椅子に座って、今日の夕食を考える。アイテムボックスの中身を確認する。
肉の硬い部分が大量に残っているなら…。



夕方、家の外が騒がしくなる。エル達が帰って来たのかと窓から覗くとそのようだった。ジークも一緒みたいだが、騎士っぽい人が2人いた。

「ただいま!」

「おかえり!」

と、エルとハグをする。エルが離れて、リリーに声をかける。

「おかえり、リリー。」

「ただいまです。」

「ワンピース可愛いね。素敵な服買ってもらったね。」

「うん!」

満面の笑顔のリリーが可愛い。
ジークとロドリーにも『おかえり』と言う。
ジークもハグを強請ってきたので、ハグをする。

「ユーリ、メシ美味かった!」

「良かった。冷めると塩が効きすぎるようになるから、薄めに味付けしたんだけど、口に合ったようで良かったよ。」

「で、ユーリのパンケーキをエルが副団長に食べさせたら、団長と副団長が付いてきた。」

「……ロドリーさん、意味がわかりません。」

「端的に言えば、ユーリのメシが食べたいってことだ。」

「なるほど。エルが許したなら俺はいいよ。」

「だってよ、エル。」

「ユーリ、そこは断ってよ。」

「だって雇い主はエルじゃない。俺はエルに従うまでだよ。」

「もう!」

と、騎士団長と副団長を紹介してもらう。
俺が断ることを見越して連れてきたみたい。だったら初めから連れてくるな。
ロドリーに2人の接待を任せ、夕食の準備を始める。
エルに頼んでおいた玉子をもらい、オムレツを作る。エルにはチキンライスを皿によそってもらい、ジークには肉の赤ワイン煮を盛ってもらう。リリーはテーブルにカトラリーを並べてもらう。

「今日はオムハヤシと、肉の赤ワイン煮です。リリーはオムハヤシだけでごめんね。」

「ううん、これだけでもお腹いっぱいになるよ。」

「ユーリ、オムレツ?」

「ああ、こうやってオムレツを開いて。」

と、オムレツの横にナイフを入れ、ナイフとフォークでオムレツを広げる。

「おお、いつものオムライスになった。」

「リリー、スプーンで食べてね。」

「うん。」

一口ぱくり。もぐもぐゴックン。

「ふわふわトロトロ。ユーリさん、美味しい!」

「うん。いっぱい食べて。」

リリー以外はガツガツと食べ出す。余程お腹を空かせていたのかと、心配になった。

「エル、お弁当食べなかったの?」

「食べたよ。でも、オムライス久しぶりだし。」

「ジークは仕事大変だった?」

「いや、普通に腹減っただけ。肉美味いし。」

「…そう。野菜も食べてね。」

団長、副団長もエル達と一緒にガツガツと食べている。
まぁ美味しく食べてくれるならいいか。
なんて簡単に考えていたけど、大食漢が2人増えて、玉子がなくなるまでオムレツを作り続けて大変だった。

団長、副団長は本当に俺のごはんだけを食べに来ただけで、何遍も御礼を言って帰って行った。
エル達が騎士団の食堂で食べたお弁当が美味しそうで、話題になったとか。
まず、お弁当の概念がないから、珍しいのもあったんだろう。

俺がリリーを寝かせて、居間に戻ると3人で酒盛りが始まっていた。

「リリー寝たよ。」

「ユーリ、ありがとう。」

「ユーリも飲むか?」

「…俺、まだ酒吞んだことがない。それにまだ17だし。…あっ、18になったわ。」

「えっ!いつ?」

「この国に入ったくらいの日に。」

「なんで言わなかった?」

あれ?ジーク怒っている?

「俺も忘れていたんだよ。」

「ならお祝いだ。」

と、ロドリーから赤ワインが入ったグラスを渡された。

「「「おめでとう!」」」

と、乾杯をして呑み出したので、つられて俺も呑む。
あまり渋くはない、フルーティな味わいだ。

「まだ若いね。飲みやすい。」

「おっ、初めてなのに、一丁前な感想だな。」

「これなら、若鶏のコンフィ、いや鴨がいいな。でも鶏のテリーヌでもいいかな。」

「ユーリ、なんかの呪文?」

「いや、ワインに合う料理を考えていた。」

「もう酔っている?」

「まだ一杯も呑んでいないのに、酔うわけないじゃない。」

ひゃははと笑いながら俺は答える。

「…酔っているな。」

「ユーリが変な笑い方しだしたよ。」

「酔ってないよぉ。」

やっぱりひゃははと笑いながら答える俺。
ロドリーは面白がって、俺のグラスにどんどんてワインを注いでいく。

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