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王太子ルードヴィーク
ルードヴィーク2
しおりを挟むそんな中、ルードヴィークは隣国の王女との結婚が決まった。
お互い顔見知り程度ではあるものの、特別嫌う要素もなく無難な相手だ。
相手は美女と名高い王女ならなおさら断る理由もない。
変な性癖を持っていなくても、そこはやはり男。
美人な女性には目が惹かれるし、抱きたい願望もある。
美醜で人を決定付けてはいけないが、それでも男はまず見た目から入ってしまうのはどうしようもない性なのだ。
結婚前に少しでもお互いの事を知った方がいいだろうという気遣いもあって、ルードヴィークは一週間ほど、後の王太子妃になるロザリーの国で世話になる事になった。
出立する時はロザリーも一緒に輿入れとなる。
家族で過ごす最後に、自分がいて邪魔にならないかとも思ったが、家族になるのだからと快く迎え入れてもらえた。
隣国とはいえ、他国にこれほど長い間滞在する事も稀なので、この際良い所を吸収し自国でも活用できれば――と考える辺り真面目な男だ。
しかし、その隣国にいるときにルードヴィークは天啓が下りて来た。
自分がないと思っていた、それに。
やはり王族のその変態性に――…。
それは、市中見学する当日。
当たり前だがお忍びなので、ルードヴィークは少し裕福な商人風な衣装に着替えていた。そして、後から駆け寄って来た婚約者ロザリーに衝撃を受けた。
(こ、これは!!)
なんてことない、ちょっと裕福な町娘風。
しかし、それがなんとも言えない色香を放っていた。
むしろ、今すぐ押し倒した思いでいっぱいだった。
いつも袖の長いドレス姿のロザリー。
それはそれでいいのだが、この普段とは全く違うロザリーの装いに一気に身体に火がついた。
かわいらしい町娘に、権力でせまる自分――…
いや、借金の形に売り飛ばされるように自分の元に来たロザリーに言葉攻めで攻め立てて……
いやいや、もしかしたらいやらしくルードヴィークを誘う娼婦の様な町娘――
などと、頭の中ではおかしなロザリー設定の思考が渦巻いていた。
うっかりすると前が膨らみそうになり慌てて気合で収めたが、すっと腕に絡みつくロザリーの柔らかい身体にくらっとなった。
その後も、侍女服を着たロザリーがどんな風に啼くかだの、騎士服も凛々しくベッドの上でどんな風に乱れるかなだのと、様々な服装のロザリーと交わる妄想を一人きりの部屋で悶々と脳裏に浮かべ、他国の部屋でこっそり気持ちよくなっていた。
そのうち、借金の形にという設定で娼婦の服を着せるのもありだなだの、権力に逆らえずおずおず足を広げる下女の設定もまたいい!
などとまさに妄想変態。
実際のロザリーがしなさそうだからこその萌えなのだ。
ちなみに、ルードヴィークお気に入りのロザリー設定は、権力に逆らえずいやいやと泣きながらも、ルードヴィークの猛りを奥まで銜え込んでよがるロザリーだったりする。
しかし頭の中の妄想のせいで、誰も突っ込めない。
そして誰もこんな事を考えているなどと知らない。
それがいいのか悪いのかはともかくとして、ルードヴィークは認め、自覚した。
ロザリーの普段しない服装や行いに興奮するのだと――…。
性的ロールプレイ(ただしロザリーに限る)、これがルードヴィークの根本変態性癖だった。
ある意味、尻フェチでもドMでも胸フェチでも変態匂いフェチでもないので、行為自体は普通なのでまだましだった―――――と思われる。
そして結婚後、普段見せない姿と言えば、当たり前だが夜のベッドでの事。
結婚して間もないので恥じらう姿が、かわいらしい。
だけど、もしここで例えば以前の町娘のような格好でいじらしく誘ってきたら――……
もっといい!!
考えるだけで、分身が勢いよく立ち上がる。
ロザリーは美人で可愛い。
ルードヴィークは真面目にそう思っている。
特に夜ベッドを共にするときが一番最高の瞬間だ。
だからこそ、妄想の中のロザリーを現実にしてみたいという欲求が日々たまる。
そして、いつか着せたいと思っている服を着々と集め、それを眺め妄想に浸る日々。
真面目が取り柄のルードヴィークも、結局は王族の一員だった。
ちなみに妄想の中のロザリーは、時には神殿の聖女服を着て神殿のためにルードヴィークの慰み者になったり、ある時には診療所の看護服を着たロザリーが治療中のルードヴィークのあそこを慰めてくれたりしている。
くそ!どれもさせてみたい!!
真面目一辺倒がどこかにいった瞬間だった。
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