上 下
77 / 99
第3笑

ちょっとそこまで☆

しおりを挟む

前回のあらすじ

トゥーヤンVSザックス
決着!!

奏夜 「俺主人公なのに前回1回も出番無かったんだけど……。」

ノエ 「僕も出番無かったー……。」

蓮月 「えー……。」


でした。






司会者 「しょ、勝者っ、ザックスぅぅ!!」

「「「うおぉぉぉお!!!!」」」

会場中が大熱狂に包まれる。

リリス 「す、凄い試合だったね!!」

カール 「うん!!2人とも凄かった!!」

オーウェン 「片手であんなデカイ戦斧止められるのか?普通……。」

奏夜 「………………。」

奏夜だけが静かにザックスを
見ていた。

奏心 「……ただいまー!!」

ルシア 「何か騒がしいけれど、何かあったの?」

奏心とルシアが控え室から
戻ってきた。

リリス 「あっ!!おかえり!!」

カール 「2人ともお疲れ様。」

オーウェンは無言で
奏心とルシアに飲み物を
手渡した。

奏心 「ありがと。……それで、この騒ぎは?」

カール 「"蒼星の盟友"のリーダーと"聖剣の星"のNo.3の試合が凄かったんだ。」

奏心 「へぇ~!何か凄そうね!!」

リリス 「勝ったのは、"蒼星の盟友"のリーダーだったよ。」

ルシア 「次、当たったらどうしよう!?」

奏心 「望むところよ!!」

心配そうなルシアとは
逆に楽しそうな奏心。

オーウェン 「次の試合はいつごろなんだ?」

奏心 「次はお昼過ぎだよ。」

ルシア 「だから、みんなで昼ご飯食べに行こう!」
 
リリス 「うん!!」

カール 「そうだね。……ん?ちょっと待って??奏夜は???」

カールは辺りを見回す。

オーウェン 「……そういえば、いないな。珍しく静かだなと思っていたが…。」

奏心 「あんの馬鹿兄は!何処行った!?」

奏心は拳を握りしめている。

リリス 「うん?何か紙が置いてある。」

リリスは奏夜がいた場所に
あった紙を拾い見た。
そこには……



______________________________

みんなへ☆

ちょっくら諸用で出かけます。
先に昼ご飯食べてて~。
あの地図見て、そっちと合流
するから。
あ、奏心(ゴリラ)とルシア、
1回戦突破おめ☆

イケメンリーダーより☆

______________________________




奏心 「………………はぁ?」

奏心は手に持っていた
空の飲み物の容器をパキャッと
握り潰した。

ルシア 「奏夜……。」

リリス 「相変わらず、奏夜はマイペースだよね……。」

カール 「……とりあえず、ご飯行こっか…。」

オーウェン 「ああ……。」
 
リーダー以外のエスポワール
メンバーはため息を吐いた。





奏夜 「……は、はっ、ハックシュン!!」

奏夜は大きなクシャミをした。

奏夜 「ズズっ!!……風邪ひいたか?」

奏夜はてくてくと1人で
ぶらぶら歩いていた。

奏夜 「……は、はっ、ハックション大〇王!!」

また、奏夜は大きなクシャミ?をした。

奏夜 「あー……、イケメンは風邪をひかないっていうから、多分噂だな!!……モテる男は辛いぜ。」

奏夜はうんうんとドヤ顔で
頷きながら歩く。

??? 「……お前、頭大丈夫か?」

突然奏夜に声をかける者がいた。
その者は、奏夜の行く先の横壁に
背を預けて奏夜を呆れた目で見ていた。

奏夜 「ふあぁあ~……。眠ー。」

奏夜はその者を無視して
先に進む。

??? 「っちょ!!おおぃ!?無視はねぇーだろうが!?」

慌てて奏夜の肩をガシィッと
掴んで止める。

奏夜 「うおっ。……なーんでーすかぁー?俺に何か用っすかぁー?」

??? 「何でそんなイラッとした話し方……ちょ、そのドヤ顔もやめろっ!!」

奏夜はご丁寧に決めポーズを
してドヤ顔をしている。

奏夜 「……ま、おふざけはこの辺で終わりで。うーん?とりあえず、お疲れ様って言った方がいい?……"蒼星の盟友"リーダー、ザックスさん?」

奏夜はニヤリと笑う。
ザックスはとても疲れた顔を
してため息を吐いた。

ザックス 「……はぁ。どうも。てか、ザックスでいいよ。」

奏夜 「じゃあ、ソックス。」

奏夜はキメ顔で言った。

ザックス 「……ツッコンだ方がいいか?」

ザックスはイラッとした。

奏夜 「いやいや、いいよ(笑)で、ザックスは俺に何か用?」

奏夜は話を促すように
どうぞどうぞと手で
ジェスチャーする。

ザックス 「……お前、ステータスとか見れる能力持ってるだろ。」

ザックスは一呼吸おいて
真剣な顔をして言った。
対する奏夜は面白そうに
軽薄な笑みを浮かべている。

奏夜 「はて?何でそう思うんだ?」

ザックス 「……俺は"発動察知"の能力を持ってる。さっき、試合中お前は能力を使っていた。」

奏夜 「"発動察知"?どんな能力だよそれ?」

ザックス 「ある一定の範囲の中で、能力を使っている奴がわかる能力だ。」

奏夜 「へぇー、便利ー。それ能力の詳細もわかんの?」

ザックス 「俺の"発動察知"のレベルはSだが、そこまではわからん。」

奏夜 「(SSだと、分かるかもな。)」

奏夜は新しく聞いた能力"発動察知"に
ついて頭の中に詳しくメモした。
しおりを挟む

処理中です...