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16話
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テラが目を覚ますとジュニアが座っているのが目に入った。
「気が付きましたか?」
「はい…ザリュウさんは…一体どうなったんですか?」
「それは後で話しましょう。
今はとにかく体を回復させる事に専念して下さい。
話はそれからです」
「分かりました…」
テラは一刻も早くザリュウがどうなったのか知りたかったがジュニアの悲しそうな表情からそれ以上聞こうとする事は出来なかった。
それから簡単な食事を済ませジュニアと一緒にドナ村に向かう。
そこにはまだ村人達の屍が山のようになっていたが残っていた家の残骸等一部が吹き飛ばされていた。
「テラ…私が着いた時にはこの有様でした…
こっちに来て下さい」
ジュニアの言う方に行くと酔いどれ酒場であった廃墟に魔族の死体があった。
「こいつは…!ザリュウさんが戦っていた魔族です!」
「やはりそうですか…
どうやら剣で首を斬られて絶命したようですが多分父さんがやったのでしょうね」
「その言い方ですとザリュウさんは見つかってないのですか?」
ジュニアは何も言わずに歩き始める。
着いた所は安らぎ亭だった。
2階は吹き飛ばされ見る影も無いが1階部分は半分程残っていた。
アンの部屋だった所は残っており覗いて見るとそこには立ったまま絶命しているザリュウの後ろにアンが横たわっていた。
「アンさん!
しっかりして下さい!」
テラがアンの体を揺する。
「テラ…お知り合いだったのですね…
ですがその方はもう…」
ジュニアはテラの肩に手を置いて話しかける。
「そんな………
アンさん………………………」
アンの体は背中を切り裂かれており既に息絶えていた。
「どうやら父さんが来た時にはまだ生きていてその子を守ろうとしたみたいですが…」
「ジュニアさん…
この子はアンさんって言って…
大きくなったら僕と一緒に…僕と一緒に…
旅に出る約束を…約束を………していたんです。
その時に僕と結婚したいって…僕なんかに…言ってくれてたんです。
それなのに…それなのに………」
テラは大きな声を出して泣いた。
ジュニアはそれを見守っていた。
「テラ…少しは落ち着きましたか?」
「はい…」
「では2人を弔ってやりましょう。」
テラとジュニアはザリュウとアンの遺体を穴を掘って埋めようとする。
その時アンのポケットから2枚の紙が落ちた。
テラはそれを手に取り読んでみる。
どうしてこんな事になったのか
私達がいつも通りの生活をしていたらいきなり3人の人が空から現れました。
その人達の中には前に私の体を壊した魔族も居ました。
魔族を退治しようと村の人達やお父さんが戦ったのですがみんな殺されてしまいました。
私はお母さんに言われて家の地下室に隠れています。
お母さんがやる事があるからと言って地下室を出たら私は外に出られなくなってしまいました。
もしかしたら私はここで死んでしまうかもしれませんが、誰かこれを読んだら冒険者で回復術士のテラという人にこの手紙を渡して下さい。
テラお兄ちゃんならあんな魔族やっつけてくれるから絶対にお願いします。
「アンさん…」
テラは2枚目も読む
テラお兄ちゃんへ
結婚して一緒に旅に出ようって言ったのにごめんなさい。
私は約束を守れそうにありません。
テラお兄ちゃんは優しいからこんな私でも許してくれるかな…
私ねテラお兄ちゃんが大好きだよ。
もう一度会いたかったけど無理みたい…
テラお兄ちゃんともう一度キスしたかったよ…
ごめんなさい…
テラは手紙を読み終わるとその場に崩れるように膝をつき泣き出してしまう。
「どうしたのですか?」
ジュニアが声を掛けるがテラは泣いたままだ。
ジュニアはテラの前に落ちている紙を見つけ読んでみる。
「そうゆうことですか…
これは落ち着くまで相当掛かりそうですね…」
テラはそのまま泣き続け泣き疲れて寝てしまった。
目が覚めたテラはまだこれが現実なのか判断がつかないぐらいに混乱していた。
「テラ?おはようございます」
「ジュニアさん…」
「父さんとアンさんの弔いは私の方でさせて頂きました。
後で参りましょう」
「はい…」
ジュニアがテラに食事を渡すがテラはそれを食べる事が出来ないぐらい落ち込んでいた。
ジュニアだけが食事を終えると2人はザリュウとアンの墓へと向かう。
「どうですか?
とりあえず適当な石を墓石代わりにしたのですが変ですかね?」
村から出てすぐの丘に石を置いただけの粗末な墓が2つあった。
墓石にはアンとザリュウの名前がそれぞれ刻まれていた。
「いえ…大丈夫だと思います…」
「それでは他の村人も弔ってあげましょう。
私では名前も何も分からないのでお願いしますよ」
テラはずっと下を見ていて気付かなかったが周りには穴が掘られていて、その横に石が置いてあった。
そして村人の死体も近くへと運んであった。
「ジュニアさん1人でこれを…?」
「私は眠れる気がしなかったのでね…」
ジュニアは表面上は冷静を装っているが父親の死に相当なショックを受けており眠れなかったのだ。
テラは自分は泣いてばかりで何も手伝ってない事をジュニアに謝罪しようと思った時
「気にする必要はありませんよ。
貴方があそこまで悲しんであげた事も1つの弔いだと私は思ってますからね。
さあそれよりも村人を弔ってあげましょう」
テラは村人一人一人を確認し名前の分かる人は墓石へと名前を刻みこんでいく。
そして村人の遺体の中には居て欲しくなかった者の姿があった。
ロック兄弟、カイリ、安らぎ亭の女将、親父さん、酔いどれ酒場の2人、腰を傷めないと誓った老人
1人1人の姿を確認するたびテラは涙が零れ落ちてくる。
「みなさんどうか安らかにお眠り下さい」
村人全員の弔いが終わりテラは祈りを捧げる。
テラに全ての村人の名前は分からなかったが知り合いが来た時の為に特徴等を墓石に刻んでおいた。
そしてお世話になった人との別れを終える。
「テラそろそろ行きましょう。
とりあえず父さんのログハウスに向かいますよ」
「はい…
皆さんまた来ますから………」
後ろ髪を引かれる思いでテラはドナ村があった所を出た。
その時ロック兄弟、カイリ、安らぎ亭の人達等皆が手を振ってくれている気がした。
後ろを振り返ると誰もいないが誰かが居るような気がしてテラは挨拶をする。
「行ってきます…」
前を向いて進もうとした時背中を誰かに押され声を掛けられる。
「お主ならやれる!」
しかしそこには誰もいない。
だがテラには確かにザリュウの声が聞こえた。
「ザリュウさん見てて下さい。
僕頑張りますから…」
ジュニアはかなり前に進んでおりテラは慌てて追いかける。
テラ達がログハウスに着くとそこには傷だらけのマイトが出迎えてくれた。
「お帰りなさい師範とテラ」
「マイトさん酷い傷が…
ちょっと待って下さいね」
テラは回復魔法を使いマイトの傷を癒す。
「テラありがとな。
師範言われた通り道場の皆の墓は裏手に作りました」
「ご苦労さまです。
ではテラに私達の話を聞かせてあげましょう」
「はい…」
テラはジュニアのただならぬ雰囲気とマイトが言っていた道場の皆の墓という言葉に緊張を覚えていた。
「マイトが私を呼びに来た時私達もドナ村を救う為に既に町を発っていたのです。
しかし町には兵士少なかったので冒険者や私達がドナ村の救援に向かったのです。
そして向かう途中にモンスターの大軍を操る魔族に襲撃されました。
魔族は私が何とか倒すことが出来ましたがモンスターにより救援部隊は私とマイトしか生き残る事が出来ませんでした。
モンスターの中にドラゴンまで居てとても勝てる相手では無かったはずなのに救援部隊の皆が頑張って倒してくれたのです。
その後後処理をマイトに任せて私はドナ村に向かったのですよ」
テラはジュニアの話を聞いて目眩がしてきた。
道場の皆も死んだ事にこれは夢だとテラは自分に言い聞かせる。
「師範………ザリュウ様は?」
「父さんは魔族と相討ちでした…」
「そんなザリュウ様が………」
マイトもザリュウが死んだ事を信じられずにいた。
「2人共今日はここで休みますよ。
ここならモンスター避けの結界がありますからね」
2人はジュニアの言葉にただ頷く事しか出来なかった。
その夜テラは寝れなくてマイトが作った道場の皆の墓を見に行く事にした。
「確か裏手って言ってたよな………
あれはジュニアさん?」
そこにはジュニアが1人座り込んで何か呟いていた。
「皆さんごめんなさい…
父さんを助けることが出来ませんでした…
でも将来有望なテラは救う事が出来ましたので許して下さいね。
魔族はあと1人残っているので皆さんの仇は絶対に私が討ち取りますから…
だから皆さんはゆっくりここで待っていて下さい」
(ジュニアさんもやっぱり辛いよね…)
テラはそっとその場を立ち去ろうとした時石にぶつかり音を立ててしまう。
「誰ですか?」
テラは気まずそうに顔を出す。
「テラでしたか…
私の事情けないとお思いでしょう。
結局私は誰も救えなかった…
父さんも道場の皆も協力してくれた冒険者達も…
だからこうして皆さんに謝罪しているのですよ」
「いえ!ジュニアさんは凄いと思います!
僕を助けてくれましたし魔族を1人で倒すなんて他の人には真似できませんよ」
「それでも私は私を許す事は出来ないでしょう。
だから私はこの元凶である魔王を倒す為に落ち着いたら修行の旅に出ようと思います」
「!でしたら僕も一緒に連れて行って下さい!
お願いします!」
「テラ貴方が居ればその魔法で旅の助けになるでしょうが私1人では貴方を守りながら戦うことは出来ません。
だから父さんも貴方を眠らせて戦ったのだと思います。
ですから貴方はパーティーを組む事をお勧めしますよ」
「やっぱり僕では足でまといですか…」
「そんなことはありませんよ。
貴方の回復魔法は素晴らしいレベルですよ。
このまま伸びて行けば最高レベルに到達すると思いますよ。」
ジュニアは立ち上がりログハウスへと戻るかと思いきやすぐに何かを持って戻ってきた。
「辛気臭い話ばかりしてたら死んだ者達も喜ばないでしょう。
これでも飲んで楽しい話でもしましょう」
そう言って酒を進めてきた。
テラは酒を受け取ると一気に飲み干す。
「これは…相当強い酒ですね…」
「そうでしょう!これは父さんが好きだったブランデーです。
こんな時に丁度良いと思いまして」
2人は墓の前で悲しみを隠しながら飲むのであった。
「気が付きましたか?」
「はい…ザリュウさんは…一体どうなったんですか?」
「それは後で話しましょう。
今はとにかく体を回復させる事に専念して下さい。
話はそれからです」
「分かりました…」
テラは一刻も早くザリュウがどうなったのか知りたかったがジュニアの悲しそうな表情からそれ以上聞こうとする事は出来なかった。
それから簡単な食事を済ませジュニアと一緒にドナ村に向かう。
そこにはまだ村人達の屍が山のようになっていたが残っていた家の残骸等一部が吹き飛ばされていた。
「テラ…私が着いた時にはこの有様でした…
こっちに来て下さい」
ジュニアの言う方に行くと酔いどれ酒場であった廃墟に魔族の死体があった。
「こいつは…!ザリュウさんが戦っていた魔族です!」
「やはりそうですか…
どうやら剣で首を斬られて絶命したようですが多分父さんがやったのでしょうね」
「その言い方ですとザリュウさんは見つかってないのですか?」
ジュニアは何も言わずに歩き始める。
着いた所は安らぎ亭だった。
2階は吹き飛ばされ見る影も無いが1階部分は半分程残っていた。
アンの部屋だった所は残っており覗いて見るとそこには立ったまま絶命しているザリュウの後ろにアンが横たわっていた。
「アンさん!
しっかりして下さい!」
テラがアンの体を揺する。
「テラ…お知り合いだったのですね…
ですがその方はもう…」
ジュニアはテラの肩に手を置いて話しかける。
「そんな………
アンさん………………………」
アンの体は背中を切り裂かれており既に息絶えていた。
「どうやら父さんが来た時にはまだ生きていてその子を守ろうとしたみたいですが…」
「ジュニアさん…
この子はアンさんって言って…
大きくなったら僕と一緒に…僕と一緒に…
旅に出る約束を…約束を………していたんです。
その時に僕と結婚したいって…僕なんかに…言ってくれてたんです。
それなのに…それなのに………」
テラは大きな声を出して泣いた。
ジュニアはそれを見守っていた。
「テラ…少しは落ち着きましたか?」
「はい…」
「では2人を弔ってやりましょう。」
テラとジュニアはザリュウとアンの遺体を穴を掘って埋めようとする。
その時アンのポケットから2枚の紙が落ちた。
テラはそれを手に取り読んでみる。
どうしてこんな事になったのか
私達がいつも通りの生活をしていたらいきなり3人の人が空から現れました。
その人達の中には前に私の体を壊した魔族も居ました。
魔族を退治しようと村の人達やお父さんが戦ったのですがみんな殺されてしまいました。
私はお母さんに言われて家の地下室に隠れています。
お母さんがやる事があるからと言って地下室を出たら私は外に出られなくなってしまいました。
もしかしたら私はここで死んでしまうかもしれませんが、誰かこれを読んだら冒険者で回復術士のテラという人にこの手紙を渡して下さい。
テラお兄ちゃんならあんな魔族やっつけてくれるから絶対にお願いします。
「アンさん…」
テラは2枚目も読む
テラお兄ちゃんへ
結婚して一緒に旅に出ようって言ったのにごめんなさい。
私は約束を守れそうにありません。
テラお兄ちゃんは優しいからこんな私でも許してくれるかな…
私ねテラお兄ちゃんが大好きだよ。
もう一度会いたかったけど無理みたい…
テラお兄ちゃんともう一度キスしたかったよ…
ごめんなさい…
テラは手紙を読み終わるとその場に崩れるように膝をつき泣き出してしまう。
「どうしたのですか?」
ジュニアが声を掛けるがテラは泣いたままだ。
ジュニアはテラの前に落ちている紙を見つけ読んでみる。
「そうゆうことですか…
これは落ち着くまで相当掛かりそうですね…」
テラはそのまま泣き続け泣き疲れて寝てしまった。
目が覚めたテラはまだこれが現実なのか判断がつかないぐらいに混乱していた。
「テラ?おはようございます」
「ジュニアさん…」
「父さんとアンさんの弔いは私の方でさせて頂きました。
後で参りましょう」
「はい…」
ジュニアがテラに食事を渡すがテラはそれを食べる事が出来ないぐらい落ち込んでいた。
ジュニアだけが食事を終えると2人はザリュウとアンの墓へと向かう。
「どうですか?
とりあえず適当な石を墓石代わりにしたのですが変ですかね?」
村から出てすぐの丘に石を置いただけの粗末な墓が2つあった。
墓石にはアンとザリュウの名前がそれぞれ刻まれていた。
「いえ…大丈夫だと思います…」
「それでは他の村人も弔ってあげましょう。
私では名前も何も分からないのでお願いしますよ」
テラはずっと下を見ていて気付かなかったが周りには穴が掘られていて、その横に石が置いてあった。
そして村人の死体も近くへと運んであった。
「ジュニアさん1人でこれを…?」
「私は眠れる気がしなかったのでね…」
ジュニアは表面上は冷静を装っているが父親の死に相当なショックを受けており眠れなかったのだ。
テラは自分は泣いてばかりで何も手伝ってない事をジュニアに謝罪しようと思った時
「気にする必要はありませんよ。
貴方があそこまで悲しんであげた事も1つの弔いだと私は思ってますからね。
さあそれよりも村人を弔ってあげましょう」
テラは村人一人一人を確認し名前の分かる人は墓石へと名前を刻みこんでいく。
そして村人の遺体の中には居て欲しくなかった者の姿があった。
ロック兄弟、カイリ、安らぎ亭の女将、親父さん、酔いどれ酒場の2人、腰を傷めないと誓った老人
1人1人の姿を確認するたびテラは涙が零れ落ちてくる。
「みなさんどうか安らかにお眠り下さい」
村人全員の弔いが終わりテラは祈りを捧げる。
テラに全ての村人の名前は分からなかったが知り合いが来た時の為に特徴等を墓石に刻んでおいた。
そしてお世話になった人との別れを終える。
「テラそろそろ行きましょう。
とりあえず父さんのログハウスに向かいますよ」
「はい…
皆さんまた来ますから………」
後ろ髪を引かれる思いでテラはドナ村があった所を出た。
その時ロック兄弟、カイリ、安らぎ亭の人達等皆が手を振ってくれている気がした。
後ろを振り返ると誰もいないが誰かが居るような気がしてテラは挨拶をする。
「行ってきます…」
前を向いて進もうとした時背中を誰かに押され声を掛けられる。
「お主ならやれる!」
しかしそこには誰もいない。
だがテラには確かにザリュウの声が聞こえた。
「ザリュウさん見てて下さい。
僕頑張りますから…」
ジュニアはかなり前に進んでおりテラは慌てて追いかける。
テラ達がログハウスに着くとそこには傷だらけのマイトが出迎えてくれた。
「お帰りなさい師範とテラ」
「マイトさん酷い傷が…
ちょっと待って下さいね」
テラは回復魔法を使いマイトの傷を癒す。
「テラありがとな。
師範言われた通り道場の皆の墓は裏手に作りました」
「ご苦労さまです。
ではテラに私達の話を聞かせてあげましょう」
「はい…」
テラはジュニアのただならぬ雰囲気とマイトが言っていた道場の皆の墓という言葉に緊張を覚えていた。
「マイトが私を呼びに来た時私達もドナ村を救う為に既に町を発っていたのです。
しかし町には兵士少なかったので冒険者や私達がドナ村の救援に向かったのです。
そして向かう途中にモンスターの大軍を操る魔族に襲撃されました。
魔族は私が何とか倒すことが出来ましたがモンスターにより救援部隊は私とマイトしか生き残る事が出来ませんでした。
モンスターの中にドラゴンまで居てとても勝てる相手では無かったはずなのに救援部隊の皆が頑張って倒してくれたのです。
その後後処理をマイトに任せて私はドナ村に向かったのですよ」
テラはジュニアの話を聞いて目眩がしてきた。
道場の皆も死んだ事にこれは夢だとテラは自分に言い聞かせる。
「師範………ザリュウ様は?」
「父さんは魔族と相討ちでした…」
「そんなザリュウ様が………」
マイトもザリュウが死んだ事を信じられずにいた。
「2人共今日はここで休みますよ。
ここならモンスター避けの結界がありますからね」
2人はジュニアの言葉にただ頷く事しか出来なかった。
その夜テラは寝れなくてマイトが作った道場の皆の墓を見に行く事にした。
「確か裏手って言ってたよな………
あれはジュニアさん?」
そこにはジュニアが1人座り込んで何か呟いていた。
「皆さんごめんなさい…
父さんを助けることが出来ませんでした…
でも将来有望なテラは救う事が出来ましたので許して下さいね。
魔族はあと1人残っているので皆さんの仇は絶対に私が討ち取りますから…
だから皆さんはゆっくりここで待っていて下さい」
(ジュニアさんもやっぱり辛いよね…)
テラはそっとその場を立ち去ろうとした時石にぶつかり音を立ててしまう。
「誰ですか?」
テラは気まずそうに顔を出す。
「テラでしたか…
私の事情けないとお思いでしょう。
結局私は誰も救えなかった…
父さんも道場の皆も協力してくれた冒険者達も…
だからこうして皆さんに謝罪しているのですよ」
「いえ!ジュニアさんは凄いと思います!
僕を助けてくれましたし魔族を1人で倒すなんて他の人には真似できませんよ」
「それでも私は私を許す事は出来ないでしょう。
だから私はこの元凶である魔王を倒す為に落ち着いたら修行の旅に出ようと思います」
「!でしたら僕も一緒に連れて行って下さい!
お願いします!」
「テラ貴方が居ればその魔法で旅の助けになるでしょうが私1人では貴方を守りながら戦うことは出来ません。
だから父さんも貴方を眠らせて戦ったのだと思います。
ですから貴方はパーティーを組む事をお勧めしますよ」
「やっぱり僕では足でまといですか…」
「そんなことはありませんよ。
貴方の回復魔法は素晴らしいレベルですよ。
このまま伸びて行けば最高レベルに到達すると思いますよ。」
ジュニアは立ち上がりログハウスへと戻るかと思いきやすぐに何かを持って戻ってきた。
「辛気臭い話ばかりしてたら死んだ者達も喜ばないでしょう。
これでも飲んで楽しい話でもしましょう」
そう言って酒を進めてきた。
テラは酒を受け取ると一気に飲み干す。
「これは…相当強い酒ですね…」
「そうでしょう!これは父さんが好きだったブランデーです。
こんな時に丁度良いと思いまして」
2人は墓の前で悲しみを隠しながら飲むのであった。
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