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1章 変態紳士二度目の異世界転移
至れり尽くせり実働4時間ホワイト企業真っ青。
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「なんでこんなに色々してくれるです?」
クニャラが装備を無償で整えてくれる俺になぜ良くしてくれるのかと聞いてくる。
「人を助けるのに理由がいるの?」
「当たり前なのです」
そうか、この世界じゃ無償で人助けなんかあり得ないのか。
郷に入っては郷に従えと言うけど。そのルールに従うのは俺の矜持が許さない。
”ノブレス・オブリージュ変態には責任が伴う”
少女にやさしくするなら成人になるまで見守る。これが変態紳士、これこそが変態紳士の矜持である。
「ええと、じゃあこう思ってくれていいよ記憶喪失の俺が何をできるのか君たちで試してるって。だから恩を感じなくていいよ」
「私たちの身体はいらないのです?」
そう言うクニャラのおでこにデコピンをお見舞いする。
「そう言うのが目的じゃない」とは言え完全無償は相手を傷つけると聞いたことがある。ならなにかお礼をもらっておくか。
「それなら、お礼はたまに頭撫でさせてくれればいいよ」
そう、かわいい娘の頭を撫でる、男の夢、ドリーム!
現実世界じゃ親族で年の離れた妹か姪っ子にしかできない。
それがこの世界ならいくらでもできるのだ。それ以上を求めるなど女神様からバチを当てられてしまうってものですよ。
「……わかったです」
クニャラは不満そうだがさすがに嫌々肉体関係を持つのは矜持云々以前の問題だからね。
家ことは一段落付いたので、一度冒険者ギルドに戻ることにした。
大事なことを聞き忘れたのだ。
勤務時間だ、できればブラックじゃないことを祈ろう。
「クニャラは研師の勤務時間わからないよね?」
「分からないのです。それに前の研ぎ師は見たこともないのです」
「まあ、いてもお金無いから研いでもらえないんだけどね」レオナはそう言うと自虐的に笑う。
「研ぎ代ってそんなに高いの?」
「1回銀貨3枚です」
だいたい3000円くらいか、ぼったくってる訳じゃなさそうだけど二人にはきつい出費なのだろう。できれば一人前になるまで二人の面倒は見てあげたい。
ギルドに到着すると受付でゴメスさんがまだ泣いていた。なんか悪いことをした気になって心が痛む。
「ゴメスさん、先程はありがとうございます。それで今日から研師として頑張りたいのですが仕事って何時から何時なんでしょう?」
ゴメスさんは泣いてのどがイガイガするのか咳を数度して声を整える。
「ん、んん。前の研ぎ師は適当に来て適当に帰っていったね」
「え、勤務時間とか無いんですか?」
「まあ、冒険者はみんな不定期就労だからね。いつ帰って来るか分からない奴等を待っていられないんだろうね」
この辺りは小さい魔窟だけと聞いたが、それでもまかりなりにもダンジョンだ、お使い感覚で行けるような場所じゃない。当然人によって攻略時間も変わるわけか。
「何時ごろが多いとかあります?」
「夜はみんな酒飲んでるから7時以降ならわりと多いね」
「分かりました、なら6時から10時までこの一角をお借りしていいですか?」
俺はそう言うとギルドの隅の一画を指差した。
「そんな隅で良いのかい?」
「はい、冒険者の方って酒乱多そうじゃないですか。怖いですからね」
俺がそう言うとゴメスは違いないと言って笑う。
「あ、それと砥石売ってないでしょうか?手持ちがそんなにありませんので」
「ああ、それならこちらで支給するよ」
「え、砥石支給の上にギルドと冒険者からお金もらえるんですか?」
「そうさ、それだけ研ぎ師は重要なんだよ。武器が使えないっていうのは死活問題だからね」
確かに武器が切れないといって魔物が手加減してくれたり待ってくれたりするわけがない。
『武器が使えない=死亡』なのだ。
「ん? あんた達その服どうしたんだい?」
ゴメスが二人の服が修復、新調されていることに気がつき、受付から身を乗り出して二人を見る。
俺は目の前にゴメスさんが急に現れたのでビックリして頭を撫でてしまった。
「「「あ!」」」
「え?」
「なにしてるです!」
「やっちゃいましたね」
頭を撫でられたゴメスは受け付けに引っ込むと小さく縮こまる。
「どういうこと?」
「巨人族は異性に頭を撫でられる行為はこの女は俺の物だと言う意思表示なのんですよ」
レオナがいつものごとくうんちくをのたまう。
つまり俺はゴメスさんに求婚したってことか?
「ご、ゴメスさん?」
「……」
沈黙が痛い、背中もクニャラに殴られて痛い。足もレオナに踏まれて痛い。
これなんて状況? 四面楚歌? 修羅場? 男と女のデスゲーム?
助けて、マイ・エンジェル。この窮地を救ってよマイ・ゴッデス!
「ええと、ごめんなさい知らなかったんです」
「……知らないですまない、20年間守ってきたのに」
ええ、ゴメスさん20歳かよ。20歳でギルドの管理者ってすごいんじゃない?
「ええと、どうしたらいいでしょう」
俺の困った顔を見るとゴメスはプッと吹き出し、うそうそ冗談よと大笑いした。
助かった一時はどうなるかと思ったよ。レオナとクニャラはいまだに俺を踏みつけ殴っているが……。
「しかし、あのボロ切れがこんなにきれいに修復されるとはね」
「そうなのです、この帽子とレオナの帽子は新調なのです」
「あんた……。ケンタは裁縫ギルドに入ってないだろ?」
裁縫ギルドには入っていないとゴメスさんに伝えると、それは不味いと言う。ギルドに入っていないものが勝手に修復や販売をするのは御法度なのだと言う。
「ケンタさんにお金払っていないです、だから大丈夫です」
「それは本当かい?」
「ええ、もらっていません」
そう言うとゴメスさんは「そんな馬鹿な奴いるわけ無いだろう……けど」と言うと俺の目を見る。顔が赤くなりそっぽを向くがまあ、記憶喪失ならあり得るかと納得してくれた。
「で、ケンタは今後販売とかもやりたいのかい?」
「そうですね、できればしたいです」
「そうなるとギルドに入らないといけないんだけど。ツテはあるのかい?」
「ないですね」
「だよね。じゃあ私のツテを使って用意してあげるよ」
「いいんですか?」
「ああ、その方が、このギルドのためになりそうだしね。それで裁縫と他になにができるんだい?」
「錬金術と細工と農業、料理、大工、陶芸、釣り、採集、採石、彫金、とかですね」
「ずいぶん一杯言ったけど、趣味を言われてもね。その中で職業は細工と農業、料理、大工だね。それと錬金術ってなんだい?」
この世界には錬金術師がいない? それに陶芸、釣り、採集、採石、彫金に関する職業が存在しないのか?
「ええとポーション作ったりとかする――」
「ああ、薬剤師のことかい! どのレベルまで作れるんだい?」
「レベル1です」
俺がそう言うとゴメスさんは残念そうにうなだれるのだった。
クニャラが装備を無償で整えてくれる俺になぜ良くしてくれるのかと聞いてくる。
「人を助けるのに理由がいるの?」
「当たり前なのです」
そうか、この世界じゃ無償で人助けなんかあり得ないのか。
郷に入っては郷に従えと言うけど。そのルールに従うのは俺の矜持が許さない。
”ノブレス・オブリージュ変態には責任が伴う”
少女にやさしくするなら成人になるまで見守る。これが変態紳士、これこそが変態紳士の矜持である。
「ええと、じゃあこう思ってくれていいよ記憶喪失の俺が何をできるのか君たちで試してるって。だから恩を感じなくていいよ」
「私たちの身体はいらないのです?」
そう言うクニャラのおでこにデコピンをお見舞いする。
「そう言うのが目的じゃない」とは言え完全無償は相手を傷つけると聞いたことがある。ならなにかお礼をもらっておくか。
「それなら、お礼はたまに頭撫でさせてくれればいいよ」
そう、かわいい娘の頭を撫でる、男の夢、ドリーム!
現実世界じゃ親族で年の離れた妹か姪っ子にしかできない。
それがこの世界ならいくらでもできるのだ。それ以上を求めるなど女神様からバチを当てられてしまうってものですよ。
「……わかったです」
クニャラは不満そうだがさすがに嫌々肉体関係を持つのは矜持云々以前の問題だからね。
家ことは一段落付いたので、一度冒険者ギルドに戻ることにした。
大事なことを聞き忘れたのだ。
勤務時間だ、できればブラックじゃないことを祈ろう。
「クニャラは研師の勤務時間わからないよね?」
「分からないのです。それに前の研ぎ師は見たこともないのです」
「まあ、いてもお金無いから研いでもらえないんだけどね」レオナはそう言うと自虐的に笑う。
「研ぎ代ってそんなに高いの?」
「1回銀貨3枚です」
だいたい3000円くらいか、ぼったくってる訳じゃなさそうだけど二人にはきつい出費なのだろう。できれば一人前になるまで二人の面倒は見てあげたい。
ギルドに到着すると受付でゴメスさんがまだ泣いていた。なんか悪いことをした気になって心が痛む。
「ゴメスさん、先程はありがとうございます。それで今日から研師として頑張りたいのですが仕事って何時から何時なんでしょう?」
ゴメスさんは泣いてのどがイガイガするのか咳を数度して声を整える。
「ん、んん。前の研ぎ師は適当に来て適当に帰っていったね」
「え、勤務時間とか無いんですか?」
「まあ、冒険者はみんな不定期就労だからね。いつ帰って来るか分からない奴等を待っていられないんだろうね」
この辺りは小さい魔窟だけと聞いたが、それでもまかりなりにもダンジョンだ、お使い感覚で行けるような場所じゃない。当然人によって攻略時間も変わるわけか。
「何時ごろが多いとかあります?」
「夜はみんな酒飲んでるから7時以降ならわりと多いね」
「分かりました、なら6時から10時までこの一角をお借りしていいですか?」
俺はそう言うとギルドの隅の一画を指差した。
「そんな隅で良いのかい?」
「はい、冒険者の方って酒乱多そうじゃないですか。怖いですからね」
俺がそう言うとゴメスは違いないと言って笑う。
「あ、それと砥石売ってないでしょうか?手持ちがそんなにありませんので」
「ああ、それならこちらで支給するよ」
「え、砥石支給の上にギルドと冒険者からお金もらえるんですか?」
「そうさ、それだけ研ぎ師は重要なんだよ。武器が使えないっていうのは死活問題だからね」
確かに武器が切れないといって魔物が手加減してくれたり待ってくれたりするわけがない。
『武器が使えない=死亡』なのだ。
「ん? あんた達その服どうしたんだい?」
ゴメスが二人の服が修復、新調されていることに気がつき、受付から身を乗り出して二人を見る。
俺は目の前にゴメスさんが急に現れたのでビックリして頭を撫でてしまった。
「「「あ!」」」
「え?」
「なにしてるです!」
「やっちゃいましたね」
頭を撫でられたゴメスは受け付けに引っ込むと小さく縮こまる。
「どういうこと?」
「巨人族は異性に頭を撫でられる行為はこの女は俺の物だと言う意思表示なのんですよ」
レオナがいつものごとくうんちくをのたまう。
つまり俺はゴメスさんに求婚したってことか?
「ご、ゴメスさん?」
「……」
沈黙が痛い、背中もクニャラに殴られて痛い。足もレオナに踏まれて痛い。
これなんて状況? 四面楚歌? 修羅場? 男と女のデスゲーム?
助けて、マイ・エンジェル。この窮地を救ってよマイ・ゴッデス!
「ええと、ごめんなさい知らなかったんです」
「……知らないですまない、20年間守ってきたのに」
ええ、ゴメスさん20歳かよ。20歳でギルドの管理者ってすごいんじゃない?
「ええと、どうしたらいいでしょう」
俺の困った顔を見るとゴメスはプッと吹き出し、うそうそ冗談よと大笑いした。
助かった一時はどうなるかと思ったよ。レオナとクニャラはいまだに俺を踏みつけ殴っているが……。
「しかし、あのボロ切れがこんなにきれいに修復されるとはね」
「そうなのです、この帽子とレオナの帽子は新調なのです」
「あんた……。ケンタは裁縫ギルドに入ってないだろ?」
裁縫ギルドには入っていないとゴメスさんに伝えると、それは不味いと言う。ギルドに入っていないものが勝手に修復や販売をするのは御法度なのだと言う。
「ケンタさんにお金払っていないです、だから大丈夫です」
「それは本当かい?」
「ええ、もらっていません」
そう言うとゴメスさんは「そんな馬鹿な奴いるわけ無いだろう……けど」と言うと俺の目を見る。顔が赤くなりそっぽを向くがまあ、記憶喪失ならあり得るかと納得してくれた。
「で、ケンタは今後販売とかもやりたいのかい?」
「そうですね、できればしたいです」
「そうなるとギルドに入らないといけないんだけど。ツテはあるのかい?」
「ないですね」
「だよね。じゃあ私のツテを使って用意してあげるよ」
「いいんですか?」
「ああ、その方が、このギルドのためになりそうだしね。それで裁縫と他になにができるんだい?」
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「ずいぶん一杯言ったけど、趣味を言われてもね。その中で職業は細工と農業、料理、大工だね。それと錬金術ってなんだい?」
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