異世界労働戦記☆スキル×レベル☆生産者ケンタ

のきび

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3章 モンキー・ダンス・レボリューション

初潮が来たなら祝うのは当然だよね? 三蔵法師ってなにげに非道だなと思った。

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「ダンスでどうやって倒すんだ」

「オークの中に封印されてる豚野郎は躍りが好きなんだよ」

 シンミアの話では封印されている神の能力でその魔物の能力が変わると言う。

 シンミアが封じられたゴブリンは不死系の能力を得てるはずで多分超回復だろうなとシンミアは言う。

 だから豚野郎オークはダンス関係の能力なのだとか。

 でも、それって憶測ですよね? 適当な推測ですよね? 違ったら殺されちゃいますよ?

 だいたい、ダンスなんかしたこと無いんですけど?

 ヲタ芸くらいしか無理なんですけど?

 家で料理作るときに変な踊りするくらいなんですけど?

「ダンスできないよ」

「マジかよ。あるじさぁ、なんにもできないじゃん」

「はい、申し訳ないです」

 まっぱで仁王立ちして尻尾を揺らすシンミアに、目のやり場に困った俺は目を四方に動かす。

「シンミアさんそろそろこの服を着てもらいたいのですが?」

「あ゛? 別に裸で良いだろ?」

 裸族かな? 野生児かな? 原人かな?

「ダメですよ、俺が異世界警察に逮捕されちゃいますから」

 そう言えばまだシンミアのパンツ作ってなかったのを思い出し、アイテム一覧を呼び出してパンツを作成することにした。

 だが、その一覧の中にシンミア専用装備、緊箍児きんこじパンツが表示されていることに気が付いた。

 製作も可能だ。

 どうせなら専用装備が良いよな。

 俺はそれを選択し一瞬で作り上げた。

 緊箍児きんこじパンツは胴の部分が金細工でできたカボチャパンツだ。

「あとこれも履いてね」

「チッ、めんどくせぇな」

 すべてを履き終えるとシンミアは俺に蹴りを入れようとするが急にお腹を抱え苦しみ出す。

「イテテテテテテテ」

「どうしたの? シンミア」

「は、腹がいてぇ!」

「なにか面白いことあったの?」

「バカかてめぇはぶっとばすぞ! グアアアア」

 どうしようどうしよう。こんなときは110番。いや落ち着け119番だ。

 電話どこ。電話! スマホって欲しいときに見つからないよね!

 こんな世界に電話なんて無いことを思いだし俺はシンミアの背中をさすった。

「大丈夫か?」

「これはあれだ、生理痛。生理痛だぁ!」

 この年齢ならたぶん初潮だな。

「お赤飯炊く?」

「てめぇ! ぶっ飛ば――イタタタタ! あるじ! なんでも良いから薬くれ!」

 なにか痛み止無いかなとストレージを探そうとすると左下で守護人という項目が赤く点滅している。

 それを見るとシンミアのステータスが現れた。

 名前:シンミア
 種族:岩猿
 属性:土
 レベル:2(主人に依存)
 状態:緊箍児きんこじパンツ発動中

 発動中? あのパンツなにか効果あるのか? 俺は製作スキルで緊箍児きんこじパンツを確認した。

緊箍児きんこじパンツ(カボチャパンツ型)
 シンミア専用装備

・効果
 主人に害意を加えようとするとこの世で一番ひどい生理痛の100倍の痛みが襲う。

・着脱不可
 排便時等は布部分は消え去る。

「……」

 要するにこれ孫悟空の頭のワッカのパンツ版だ。

 テレビで孫悟空が苦しんでるとき馬鹿だなくらいにしか思わなかったが幼女が苦しんでる姿を見るとなにげにこれって酷いアイテムだよな。

「あるじ早くしろ!」

「ええと言いにくいのですが。さっき渡したパンツ呪いのアイテムみたいです」

「な、なんだと?」

「俺に害意を持つと生理痛が起こるようです」

「ふざけんな! バカに、イタタタタタ」

「な?」

 強気である。もう殴られないとわかったとたん強気である。

「くそが! お前絶対にぶっとばす!」

 そういうとあまりの痛みからシンミアは気絶した。

 おいおい、あるじをお前呼ばわりかい子猫ちゃん。まったく強情な娘だぜ。俺にすべてをゆだねれば楽になるものを。

 ゆだねられても困るけど。

 さて、どうするか目が覚めて、また俺に害意を持たれても生理痛が再発するだろうし。

 問題はこの装備脱着不可なところだよね。

 とりあえずこんなところにいても仕方ないので俺はシンミアを担ぎおんぶする。

 雑木林を抜けると少し広めの道に出た。道にわだちがあるので馬車も通っているようだ。

「どっちに行くかな」

 俺が行き先に迷っているとシンミアが起きたようで俺の耳を引っ張る。

「……あるじ西だ」

「西?」

「ああ、ここは大陸の東端だからな」

「わかった」

 俺はシンミアに言われるまま西に向かった。

「バカ! そっちは東だ! イタタタ」

「……」

 俺は気を取り直し西に向かった。

 しばらくシンミアをおんぶして歩いていると、なにか暖かいものを感じた。これは記憶の残像?

 いや違った。背中に暖かいものが流れたのだ。

「ざまぁ見ろ!」

 そう言ってシンミアは気絶した。




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