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49話 就職おめでとう!
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「お、お願いされたって、そんな」
夕焼けの中、じっと見詰め合っていると根負けしたベルライトが視線を逸らした、掴む力の弱くなった指をゆっくりと外す。
愛歌は舌打ちをして和也の後ろに下がっていった。
微かに短刀を抜いたり差したりする音が響く。
「一応、俺ちゃんと授業受けたんです。テストの成績は悪かったですけど……」
和也はアークライトから受けていた宝具についての知識を思い出す。
あれは授業が始まったばかり、疑問符だらけの和也が必死になってノートを取っていた時の事だった。
宝具はその殆どが所有者がおらず、帝国は常に適合する者を探している。
その為、帝国の兵士は入隊と同時に所有者不在の宝具の適性試験を受ける事となっているらしい。
テストに出たのを覚えていた。
和也は3回、愛歌は1回目で合格している。
やけに突っかかってくるベルライトも、当然その試験を受け事になる。
しかし彼女は宝具を身に付けてはいない……つまり。
「言いたい事は分かっている。私が、宝具に選ばれなかったから辺境伯の推薦で試験を受ける君に嫉妬していると思っているんだろう」
「い、いやぁ」
ポリポリと頬を掻く。
鋭い視線がその頬にヒシヒシと感じられた。
「確かに特例と聞いていい思いはしなかった……辺境伯が推薦したとなれば尚更だ! 」
せっかく落ち着いてきたベルライトがまた声を荒らげる。
何故か穏やかだったアークライトも、流石に堪忍袋の緒が切れた。
「ベル! いい加減にしなさい」
「お爺様! 人前でそう呼ばないで下さいと! 」
「あ、ちょっと待ってね拗れてきた」
和也は眉間を揉んで状況の理解に努める、愛歌もお手伝いしてもう片方を揉み揉みする。
「まぁ見ての通りだ、ベルライトは私の孫娘に当たる。甘やかしたつもりは無かったが、この通り私には我儘を言ってくるのだ」
「お爺様! もう邪魔まではいたしません……宝具保管庫へと案内する、こちらへ」
ぷんすこ! 可愛らしく怒ったベルライトが先導し、改めて一行が歩き出した。
彼女の癇癪は良くある事らしく、道行く兵士は遠目に歩き去っていく。
宝具保管庫、とやらは和也が思うよりもずっと近くに存在していた。
見張りこそ立っているものの、特に手続き無く中に通される。
帝国どころか、この世界における重要な兵器である宝具を保管する場所でありながらあまりに簡単な施設だ、外観は大きな倉庫にしか見えない。
「おじ……辺境伯様、彼にはどの適性試験を? 」
「一応、全てだ」
「それは、聖剣も含めてでしょうか」
施設の中は暗く、十二本の柱が聳え立ちそれその物が発光して唯一の光源となっている。
柱にはそれぞれ、数を表すらしい記号が刻まれていた。
「おぉ……」
立ち止まり、神聖な雰囲気すら漂わせるシンプルな柱を見上げていると背中を押された。
「一番奥だ」
そのまま施設の一番奥まで促され、柱の前に立たされる。
柱の発光は近付く事によって一段と増した、これは適性検査に合格と言う意味では無い。
和也はビリビリと全身の毛が逆立つ様な錯覚に襲われる。
「流石にお前でも気付けるようだ。この宝具を保管する柱その物に防衛の為の魔法が幾つも重ねられている、この柱を抜いて敵国に投擲するというトンデモな戦略も存在する程に攻撃的な魔法がな」
「やっぱ帝国は修羅の国じゃん。思いつかねぇよ宝箱投げるとか」
「さあ触れてみろ、別に壊そうとしない限り何も起こりはしない」
試験の直前に、態々柱に込められた脅威を説明するとか本当に意地悪な人だ。
まあ、触らなきゃ進まないしと和也は指先を伸ばした。
ちょん……
おっかなびっくり。
微かに触れるが柱はうんともすんとも反応してはくれなかった。
「まぁ無理だろうな、この柱には勇者の聖剣が保管されている。適正が有ったのは今まででただ1人、勇者の実の妹君だけだった」
「剣ってトレードマークみたいな所あるもんね。勇者も肉親以外には触らせたくなかったのかな」
まぁ、あと宝具はあと幾つも存在する訳で、聖剣への適正が無かったからと落胆するのは早い。
こっそりベルライトも触れていたが、その場の全員があえて気付かないフリしてやった。
「ちぇー、次どうぞ」
「い、いえいえ! 私はいいです! 」
激しく手と顔を振って拒絶する妹に、和也も流石に不審感を抱いた。
「愛歌ちゃん何か隠してないか? 」
「隠してないです何も知りません! 」
動揺する愛歌はどう見ても何か隠しているが、ここで問い詰めても仕方ない、と和也は次の柱に触れる。
その次の柱も、その次も、その次も。
宝具が保管されている柱、八本の内七本に触れたが柱はなんの反応もせず。
いよいよ残るはあと一本のみになってしまった。
ベルライトも和也と一緒になって項垂れている。
「いや、ベルライトさん1回やってるじゃん」
「改めて触れたら、もしかしたらと思ったのだ……くそぅ」
愛歌は相変わらず、柱には近付かずに遠目に見ていた。
それを突っ込む気力はもう残っていない。
「まぁ、この試験で実際に適性のある兵士を見つけれた事は1度もない。駄目元だ、あまり落胆するな……さて、最後の1つも触れておけ」
「最後、例の特殊なやつ? 」
最後の柱は他の物と外観は全く変わらない、アークライトが何を特別視しているのか全く分からなかった。
「この宝具にはかつて何十人もの使用者がいた、一時的に身体を強化する薬品のような物と思えば良い」
「へぇ……結構使い手居るんなら俺にもワンチャンあるね」
それまでの宝具と同じ様に、柱へと触れようと手を伸ばす。
「十二宝具が一、勇者の骨髄液。使用者は一時的に勇者と同等の身体能力を得るが、数日の後に死ぬ」
「あっぶねぇ!! 」
ばっ、と手を引いた和也が愛歌に縋りつく。
「なんて危ないもの持たせようとしてるんだよ! 」
「お前にピッタリだと思ったんだがな。死んでも死なないお前には都合の良い宝具だ」
そりゃあ確かに適性はあるだろう、何せ和也は50回死ねる。
だが、流石に自爆兵器になるのは御免こうむる。
「死ぬ覚悟をしろと言うのは比喩ではない。私は実際に、お前の能力を利用して何度も死ぬ程の特訓を行うつもりだった」
「それは……」
「勿論、嫌なら止めはしない。だが、普通の鍛錬では焼け石に水だろう、何より宝具無しではお前が魔王の前に立つ事すら出来るか」
背の高いアークライトが身を屈めて、和也に目を合わすと肩に手を置いた。
いつか、彼を殺した時とは違う優しい力使い。
「お前に任せたり、投げ出したりするつもりは毛頭無い。帝国は魔王討伐の為に全力を尽くす、ただ、その前に君が自らの手でケリを付けたいというなら……手段は選んでいられない」
八つある宝具のうち、この勇者の骨髄液は聖剣とはまた違う特別な扱いを受けている。
この宝具の試験を兵士は拒否出来るのだ。
この宝具を扱うと言うのは、それ程の覚悟を要する。
和也は答えない。
柱へと向き直ると、今度は躊躇わずに触れた。
「……あ」
後ろでベルライトの小さな声が聞こえた気がした。
柱の発光が止む。
パズルが組み変わるように姿を変えて、柱の中の小さな空間が露になる。
厳重に封のされた小瓶。
手に取るとずっしりと重く、内容物がトロリと揺れた。
「これが、宝具」
「おめでとう、そう言う事になっているので祝福させてもらう」
施設の中を、アークライトの硬い拍手が響く。
「カズヤ、お前は今日からその宝具を返納する日まで帝国十二勇士となる。励めよ、明日からが本番だ」
実感の湧かない彼は、じっと掌に収まる小瓶を眺めていた。
「おめでとうございます! さあさあ、早く出ましょう! 」
「え? 愛歌ちゃん? 」
感動もそこそこに、愛歌は和也の背を押して施設から出そうとする。
「アイカ、焦る事はないんだぞ」
「良いんです! さあ早く出ましょう! お兄様、十二勇士就職おめでとうございます! 」
グイグイ、力強く和也を押す。
一行をなんとか施設の出口付近まで押した所で。
背後から、カラン……と硬い何かが転がる音が聞こえた。
「ん? な、馬鹿な! 」
ベルライトが血相を変えて音の発生源、何時の間にか変形して中身を露わにしていた柱に駆け寄った。
柱の傍には鏡のように磨き抜かれた盾が転がっている。
「何故……これは水鏡の盾? 誰も触れていないはずなのに」
「き、きっと誤作動ですよ! 後は任せて早く私たちは出ましょう! きっとお邪魔に……」
カラァン、と、また音が鳴る。
今度はまた別の柱が変形して、無骨な短剣が転がった。
「有り得ん。宝具が認めん限り、柱は作動しないはずだ」
愛歌は異常な事態を見て、和也らとは別の感情で焦り出した。
「は、早く出ま」
カッ……
和也やベルライトはおろか、アークライトですら捉えられない程高速で、何かが横切った。
高速で飛来したそれは、愛歌のすぐ目の前の壁に突き刺さる。
「ひ、ひぃ! 」
青くなる愛歌の顔がそのまま写し出される程美しい刀身。
余計な装飾の一切を省き握り、切り裂き貫く事のみに特化した機能美。
聖剣が、逃がさないぞ、と言わんばかりに輝いていた。
愛歌がへたり込むのと同時に、全ての柱から宝具が転がり出る。
「……愛歌ちゃん、説明しなさーい! 」
夕焼けの中、じっと見詰め合っていると根負けしたベルライトが視線を逸らした、掴む力の弱くなった指をゆっくりと外す。
愛歌は舌打ちをして和也の後ろに下がっていった。
微かに短刀を抜いたり差したりする音が響く。
「一応、俺ちゃんと授業受けたんです。テストの成績は悪かったですけど……」
和也はアークライトから受けていた宝具についての知識を思い出す。
あれは授業が始まったばかり、疑問符だらけの和也が必死になってノートを取っていた時の事だった。
宝具はその殆どが所有者がおらず、帝国は常に適合する者を探している。
その為、帝国の兵士は入隊と同時に所有者不在の宝具の適性試験を受ける事となっているらしい。
テストに出たのを覚えていた。
和也は3回、愛歌は1回目で合格している。
やけに突っかかってくるベルライトも、当然その試験を受け事になる。
しかし彼女は宝具を身に付けてはいない……つまり。
「言いたい事は分かっている。私が、宝具に選ばれなかったから辺境伯の推薦で試験を受ける君に嫉妬していると思っているんだろう」
「い、いやぁ」
ポリポリと頬を掻く。
鋭い視線がその頬にヒシヒシと感じられた。
「確かに特例と聞いていい思いはしなかった……辺境伯が推薦したとなれば尚更だ! 」
せっかく落ち着いてきたベルライトがまた声を荒らげる。
何故か穏やかだったアークライトも、流石に堪忍袋の緒が切れた。
「ベル! いい加減にしなさい」
「お爺様! 人前でそう呼ばないで下さいと! 」
「あ、ちょっと待ってね拗れてきた」
和也は眉間を揉んで状況の理解に努める、愛歌もお手伝いしてもう片方を揉み揉みする。
「まぁ見ての通りだ、ベルライトは私の孫娘に当たる。甘やかしたつもりは無かったが、この通り私には我儘を言ってくるのだ」
「お爺様! もう邪魔まではいたしません……宝具保管庫へと案内する、こちらへ」
ぷんすこ! 可愛らしく怒ったベルライトが先導し、改めて一行が歩き出した。
彼女の癇癪は良くある事らしく、道行く兵士は遠目に歩き去っていく。
宝具保管庫、とやらは和也が思うよりもずっと近くに存在していた。
見張りこそ立っているものの、特に手続き無く中に通される。
帝国どころか、この世界における重要な兵器である宝具を保管する場所でありながらあまりに簡単な施設だ、外観は大きな倉庫にしか見えない。
「おじ……辺境伯様、彼にはどの適性試験を? 」
「一応、全てだ」
「それは、聖剣も含めてでしょうか」
施設の中は暗く、十二本の柱が聳え立ちそれその物が発光して唯一の光源となっている。
柱にはそれぞれ、数を表すらしい記号が刻まれていた。
「おぉ……」
立ち止まり、神聖な雰囲気すら漂わせるシンプルな柱を見上げていると背中を押された。
「一番奥だ」
そのまま施設の一番奥まで促され、柱の前に立たされる。
柱の発光は近付く事によって一段と増した、これは適性検査に合格と言う意味では無い。
和也はビリビリと全身の毛が逆立つ様な錯覚に襲われる。
「流石にお前でも気付けるようだ。この宝具を保管する柱その物に防衛の為の魔法が幾つも重ねられている、この柱を抜いて敵国に投擲するというトンデモな戦略も存在する程に攻撃的な魔法がな」
「やっぱ帝国は修羅の国じゃん。思いつかねぇよ宝箱投げるとか」
「さあ触れてみろ、別に壊そうとしない限り何も起こりはしない」
試験の直前に、態々柱に込められた脅威を説明するとか本当に意地悪な人だ。
まあ、触らなきゃ進まないしと和也は指先を伸ばした。
ちょん……
おっかなびっくり。
微かに触れるが柱はうんともすんとも反応してはくれなかった。
「まぁ無理だろうな、この柱には勇者の聖剣が保管されている。適正が有ったのは今まででただ1人、勇者の実の妹君だけだった」
「剣ってトレードマークみたいな所あるもんね。勇者も肉親以外には触らせたくなかったのかな」
まぁ、あと宝具はあと幾つも存在する訳で、聖剣への適正が無かったからと落胆するのは早い。
こっそりベルライトも触れていたが、その場の全員があえて気付かないフリしてやった。
「ちぇー、次どうぞ」
「い、いえいえ! 私はいいです! 」
激しく手と顔を振って拒絶する妹に、和也も流石に不審感を抱いた。
「愛歌ちゃん何か隠してないか? 」
「隠してないです何も知りません! 」
動揺する愛歌はどう見ても何か隠しているが、ここで問い詰めても仕方ない、と和也は次の柱に触れる。
その次の柱も、その次も、その次も。
宝具が保管されている柱、八本の内七本に触れたが柱はなんの反応もせず。
いよいよ残るはあと一本のみになってしまった。
ベルライトも和也と一緒になって項垂れている。
「いや、ベルライトさん1回やってるじゃん」
「改めて触れたら、もしかしたらと思ったのだ……くそぅ」
愛歌は相変わらず、柱には近付かずに遠目に見ていた。
それを突っ込む気力はもう残っていない。
「まぁ、この試験で実際に適性のある兵士を見つけれた事は1度もない。駄目元だ、あまり落胆するな……さて、最後の1つも触れておけ」
「最後、例の特殊なやつ? 」
最後の柱は他の物と外観は全く変わらない、アークライトが何を特別視しているのか全く分からなかった。
「この宝具にはかつて何十人もの使用者がいた、一時的に身体を強化する薬品のような物と思えば良い」
「へぇ……結構使い手居るんなら俺にもワンチャンあるね」
それまでの宝具と同じ様に、柱へと触れようと手を伸ばす。
「十二宝具が一、勇者の骨髄液。使用者は一時的に勇者と同等の身体能力を得るが、数日の後に死ぬ」
「あっぶねぇ!! 」
ばっ、と手を引いた和也が愛歌に縋りつく。
「なんて危ないもの持たせようとしてるんだよ! 」
「お前にピッタリだと思ったんだがな。死んでも死なないお前には都合の良い宝具だ」
そりゃあ確かに適性はあるだろう、何せ和也は50回死ねる。
だが、流石に自爆兵器になるのは御免こうむる。
「死ぬ覚悟をしろと言うのは比喩ではない。私は実際に、お前の能力を利用して何度も死ぬ程の特訓を行うつもりだった」
「それは……」
「勿論、嫌なら止めはしない。だが、普通の鍛錬では焼け石に水だろう、何より宝具無しではお前が魔王の前に立つ事すら出来るか」
背の高いアークライトが身を屈めて、和也に目を合わすと肩に手を置いた。
いつか、彼を殺した時とは違う優しい力使い。
「お前に任せたり、投げ出したりするつもりは毛頭無い。帝国は魔王討伐の為に全力を尽くす、ただ、その前に君が自らの手でケリを付けたいというなら……手段は選んでいられない」
八つある宝具のうち、この勇者の骨髄液は聖剣とはまた違う特別な扱いを受けている。
この宝具の試験を兵士は拒否出来るのだ。
この宝具を扱うと言うのは、それ程の覚悟を要する。
和也は答えない。
柱へと向き直ると、今度は躊躇わずに触れた。
「……あ」
後ろでベルライトの小さな声が聞こえた気がした。
柱の発光が止む。
パズルが組み変わるように姿を変えて、柱の中の小さな空間が露になる。
厳重に封のされた小瓶。
手に取るとずっしりと重く、内容物がトロリと揺れた。
「これが、宝具」
「おめでとう、そう言う事になっているので祝福させてもらう」
施設の中を、アークライトの硬い拍手が響く。
「カズヤ、お前は今日からその宝具を返納する日まで帝国十二勇士となる。励めよ、明日からが本番だ」
実感の湧かない彼は、じっと掌に収まる小瓶を眺めていた。
「おめでとうございます! さあさあ、早く出ましょう! 」
「え? 愛歌ちゃん? 」
感動もそこそこに、愛歌は和也の背を押して施設から出そうとする。
「アイカ、焦る事はないんだぞ」
「良いんです! さあ早く出ましょう! お兄様、十二勇士就職おめでとうございます! 」
グイグイ、力強く和也を押す。
一行をなんとか施設の出口付近まで押した所で。
背後から、カラン……と硬い何かが転がる音が聞こえた。
「ん? な、馬鹿な! 」
ベルライトが血相を変えて音の発生源、何時の間にか変形して中身を露わにしていた柱に駆け寄った。
柱の傍には鏡のように磨き抜かれた盾が転がっている。
「何故……これは水鏡の盾? 誰も触れていないはずなのに」
「き、きっと誤作動ですよ! 後は任せて早く私たちは出ましょう! きっとお邪魔に……」
カラァン、と、また音が鳴る。
今度はまた別の柱が変形して、無骨な短剣が転がった。
「有り得ん。宝具が認めん限り、柱は作動しないはずだ」
愛歌は異常な事態を見て、和也らとは別の感情で焦り出した。
「は、早く出ま」
カッ……
和也やベルライトはおろか、アークライトですら捉えられない程高速で、何かが横切った。
高速で飛来したそれは、愛歌のすぐ目の前の壁に突き刺さる。
「ひ、ひぃ! 」
青くなる愛歌の顔がそのまま写し出される程美しい刀身。
余計な装飾の一切を省き握り、切り裂き貫く事のみに特化した機能美。
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