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追われる者達
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空に広がる雲は目に見える速度で進んでいる。
青く広がる空の下には地獄があった。
狂った人々がカゲとなり奇声を上げている。
苦しみを訴えながら歩き回る。
カリストレートは勝ち誇った顔でアルムを見下ろす。
「どの道帰る場所などない。諦めて従ったほうが楽だと思うんだが…。」
アルムはひとまず、アルムの故郷に戻ることを考えた。
「クロ、合図で転移できるか?」
アルムは小声でクロに伝えた。
クロは小さくうなずいた。
「カリストレート…俺は最強の適合者兵を集めてお前を倒す。歴代最高のチームを作り、人類全てを救う。それが俺がやる未来の形だ。」
あえて自信満々にカリストレートに言い張った。
「…すぅー…クロッ!」
アルムの呼ぶ声に答えてクロはバーナードを掴み、転移する。
そして、アルムを捕まえて転移した。
ここから離れた村まで…。
呆れた顔でその行動を無視した。
「………やる気満々だな。ほんの数人で何ができる…。所詮一週間も持たないくせに…。」
カリストレートはマレンと共に塔に戻っていく。
カゲは今も苦しくうごめいていた。
「こちら天姫です。……あれ通信に誰も出てくれないんですけど…。」
天姫は森深くで塔の様子を見張っていた。
途中までアルムと通信ができていたのだが、アルムとも連絡ができなくなってしまった。
「困りましたね。これじゃ、索敵の意味がないですね。一時戻りましょうか。」
天姫は急ぎ足で森を抜けていく。
森は似たような場所が多い為、目印をつけて来た道を戻っていく。
ガサガサと動く音が聞こえたので、天姫はしゃがんで様子をうかがう。
それはカゲの足音と人の足音が両方聞こえた。
木々の隙間からじっと見つめていると音の正体がようやく見えてきた。
それは複数のカゲと第一特殊型カゲ…そして、最強の英雄により倒されたはずのカリストレートがそこにはいたのだ。
天姫は顔が青くなっていた。
恐怖と心細さだろうか。
一人での索敵は正直やりたくなかったが、作戦のため仕方がなかった。
天姫は何かを悟り、軍が何かしらのトラブルにあったと考えた。
天姫の予感は当たってしまったのだった。
天姫は奴らが通り過ぎたあとも動けずに体の震えを必死に押さえていた。
しかし、探究心が天姫の中にあった。
一体この塔には何があるのだろうかと…。
天姫は単独で塔に乗り込むことを決める。
気が付かれないように天姫は奴らのあとをついていった。
黒い塔は本当に黒かった。他の色を絶対に許さないと言っているようだった。
天姫はゆっくりと入り口に入る。
以前とは雰囲気がまったく違った。
カゲはそこまでいないが無人の廃墟のような空気感はなくなっていた。
もし、ここでカゲの情報を手に入れることができれば軍にとっても重要な情報になるはずだ。
天姫は期待と不安を抱えて進む。
まるで肝試しに心霊スポット訪れて一人ぼっちで歩くような気分である。
ちょっとしたことにも敏感になり、物音一つでビクッと怖がってしまう。
身体を縮めるような感じだ。
血管から血が少しずつ減っていく。
血の気がなくなるくらい怖い。
なぜ入ってしまったのだろうか…。
今はものすごく後悔する。
ある程度進むと階段が現れた。
前は上に進んだが、今回は下に進むことにした。
コツコツと石の硬い音が響く。
天姫が通ると青い火がろうそくの上で踊っている。
下に向かうたび冷気を感じる。
とても嫌な感じだ。
途中の階層はなく、ずっと階段が渦巻状になっているだけ。
そして、一番下まで降りた天姫は扉を発見する。
少し警戒しつつそっと扉を開く。
扉を開いた天姫はすっと中に入っていく。
天姫は目を見開いた…………。
青く広がる空の下には地獄があった。
狂った人々がカゲとなり奇声を上げている。
苦しみを訴えながら歩き回る。
カリストレートは勝ち誇った顔でアルムを見下ろす。
「どの道帰る場所などない。諦めて従ったほうが楽だと思うんだが…。」
アルムはひとまず、アルムの故郷に戻ることを考えた。
「クロ、合図で転移できるか?」
アルムは小声でクロに伝えた。
クロは小さくうなずいた。
「カリストレート…俺は最強の適合者兵を集めてお前を倒す。歴代最高のチームを作り、人類全てを救う。それが俺がやる未来の形だ。」
あえて自信満々にカリストレートに言い張った。
「…すぅー…クロッ!」
アルムの呼ぶ声に答えてクロはバーナードを掴み、転移する。
そして、アルムを捕まえて転移した。
ここから離れた村まで…。
呆れた顔でその行動を無視した。
「………やる気満々だな。ほんの数人で何ができる…。所詮一週間も持たないくせに…。」
カリストレートはマレンと共に塔に戻っていく。
カゲは今も苦しくうごめいていた。
「こちら天姫です。……あれ通信に誰も出てくれないんですけど…。」
天姫は森深くで塔の様子を見張っていた。
途中までアルムと通信ができていたのだが、アルムとも連絡ができなくなってしまった。
「困りましたね。これじゃ、索敵の意味がないですね。一時戻りましょうか。」
天姫は急ぎ足で森を抜けていく。
森は似たような場所が多い為、目印をつけて来た道を戻っていく。
ガサガサと動く音が聞こえたので、天姫はしゃがんで様子をうかがう。
それはカゲの足音と人の足音が両方聞こえた。
木々の隙間からじっと見つめていると音の正体がようやく見えてきた。
それは複数のカゲと第一特殊型カゲ…そして、最強の英雄により倒されたはずのカリストレートがそこにはいたのだ。
天姫は顔が青くなっていた。
恐怖と心細さだろうか。
一人での索敵は正直やりたくなかったが、作戦のため仕方がなかった。
天姫は何かを悟り、軍が何かしらのトラブルにあったと考えた。
天姫の予感は当たってしまったのだった。
天姫は奴らが通り過ぎたあとも動けずに体の震えを必死に押さえていた。
しかし、探究心が天姫の中にあった。
一体この塔には何があるのだろうかと…。
天姫は単独で塔に乗り込むことを決める。
気が付かれないように天姫は奴らのあとをついていった。
黒い塔は本当に黒かった。他の色を絶対に許さないと言っているようだった。
天姫はゆっくりと入り口に入る。
以前とは雰囲気がまったく違った。
カゲはそこまでいないが無人の廃墟のような空気感はなくなっていた。
もし、ここでカゲの情報を手に入れることができれば軍にとっても重要な情報になるはずだ。
天姫は期待と不安を抱えて進む。
まるで肝試しに心霊スポット訪れて一人ぼっちで歩くような気分である。
ちょっとしたことにも敏感になり、物音一つでビクッと怖がってしまう。
身体を縮めるような感じだ。
血管から血が少しずつ減っていく。
血の気がなくなるくらい怖い。
なぜ入ってしまったのだろうか…。
今はものすごく後悔する。
ある程度進むと階段が現れた。
前は上に進んだが、今回は下に進むことにした。
コツコツと石の硬い音が響く。
天姫が通ると青い火がろうそくの上で踊っている。
下に向かうたび冷気を感じる。
とても嫌な感じだ。
途中の階層はなく、ずっと階段が渦巻状になっているだけ。
そして、一番下まで降りた天姫は扉を発見する。
少し警戒しつつそっと扉を開く。
扉を開いた天姫はすっと中に入っていく。
天姫は目を見開いた…………。
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