雨。短編集。

やたつぎ すい

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あめ

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晴れている日が大好きだ。
逆に雨は大嫌い。
だからここ最近雨が降らないのは嬉しいとニュースも見ずに僕は本を読みに図書館へ向かう。
電車に揺られ、心地よい揺れとともに睡魔にやられて僕は熟睡してしまった。
はっ!と目が覚めると
目的地の1つ前。よかったと胸を撫で下ろしてまた寝ないように少し気を張る。
相変わらず外はとても眩しい太陽が輝いている。
電車から降りるとアスファルトの照り返しとで汗が滲む。
駅から図書館までは少し歩かなくてはならない。スポーツドリンクを片手に汗を拭い、前を進む。


ぽっ。
ぽっぽっ。肌に触れて冷たいのがわかる。
「え?雨?」
そう言って見上げると
霧雨のような弱い雨が降ってきた
お日様は相変わらずサンサンと輝いている。
「はぁ…狐の嫁入りかな。」
と僕が呟くと
僕と同じ目的地に向かうのか
本を持った少女が
「天気雨さんだ。」と言って傘を開き
「君は傘あるの?」と僕に声をかけてきた。
「いや…無いんだ…忘れてしまったんだ」と言うと
「そっか。よかったら。」と
傘を差し出し
僕らは図書館へ向かった。

遠くに見えた虹はより一層今日を特別な1日へと変えてくれた。
僕はほんの少しだけ雨がすきになった。
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