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7. 歴史
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「ふう、書物だけでは知り得ないこともあるしね。
いいわ。ただお店を出ましょう」
「ありがとう、クリス。じゃあ学院の練兵場に行こう」
2人は無言で立ち上がり、会計を済ませると、学院に向かった。
「あまり話したくはないんだけどね。本当に聞いたことないの?」
クリスの言葉に陽翔は頷いた。二人は歩きながら話していた。
「ふうう。300年前の大戦のことは知っているよね。
その頃にはドワーフのガイグリフォンと
エルフの英雄ソフィア以外は亡くなっていたわ。
あの覇権戦争で2人も種族の為に参戦してるけど、
その戦の渦中でガイグリフォンもソフィア様も
命を落としたとされているわ」
「されている?」
陽翔も書物からその情報は得ていた。
しかし、どうにも信じられなかった。
あの二人なら数千程度の兵士ならばスキルや魔術、
そして培った技術で壊滅させることも可能であった。
あり得るとしたら、余程優秀な人物が立案した戦術によって
倒されたか暗殺等の謀略によって命を落としたかであった。
ガイグリフォンは、謀略によって殺されたことが
明確に書物に残っていた。
しかし、ソフィアに関してはその点が曖昧であった。
そのため、人々や吟遊詩人の想像を掻き立てた。
「そうよ、ホントにむかつく。
ドワーフの英雄さんは死に場所と日付が
はっきりしてるから疑いようがないでしょう。
けどソフィア様に関しては、聞くに堪えないような
下世話な話が横行してるのよね。腹立つわよね」
「いやそれってどんな話?」
陽翔は咄嗟に聞いてしまった。
そして、口に出したことを後悔した。
クリスの表情は悲しそうだった。
「囚われて、凌辱された後に虐殺されとか、
どこぞの貴族の屋敷の地下牢にいまだに囚われて
歴代の当主の慰みモノにされているとか。
忌々しいけど、金目当てに同族の吟遊詩人ですら、
観衆を喜ばせるためにあることない事、詠っているわ」
「あーほんとむかつく。
そもそもソフィア様に淡い恋心を抱いていた
異界の青年が命を落としていなければ良かったのに」
一瞬、陽翔は何もないことを転びそうになってしまった。
無論、陽翔は淡い恋心を抱いていたが、
それ以上に10代の持て余す性欲の目を向けていたことが
見抜かれて、散々、揶揄されていたことを思い出していた。
陽翔は額にだらだらと汗を流していた。
「でも召喚者も人だったでしょう。
100年も生きられなかったんじゃないかな。
それに100年後にもしかして、他の女性に
心移りしているかもしれないし」
「はあ、何言ってるの。馬鹿なの馬鹿でしょ。
異界の勇者様とソフィア様の淡い恋の物語。
その詩を聴いたら、そんなこと言えないわよ。
それに現実的に異界からの召喚者は、
この世界の輪廻の理から外れた存在だから、
不死ではないけど不老よ。
ソフィア様に寄り添えたじゃない。
ってかあんた、顔赤いわよ。熱でもあるの?」
じっーと陽翔はクリスに顔を覗き込まれた。
邪気のないその表情と上目遣いに陽翔はどきりとされた。
「いやまあ、今日は暑いね」
可愛らしく小首を傾げる仕草に陽翔の動悸は異常に早まっていた。
「うーん、そうかしら。
まあ、フィンがそう感じるならそうなのかもしれないね」
くすりと笑うクリスの笑顔に陽翔は魅かれた。
いいわ。ただお店を出ましょう」
「ありがとう、クリス。じゃあ学院の練兵場に行こう」
2人は無言で立ち上がり、会計を済ませると、学院に向かった。
「あまり話したくはないんだけどね。本当に聞いたことないの?」
クリスの言葉に陽翔は頷いた。二人は歩きながら話していた。
「ふうう。300年前の大戦のことは知っているよね。
その頃にはドワーフのガイグリフォンと
エルフの英雄ソフィア以外は亡くなっていたわ。
あの覇権戦争で2人も種族の為に参戦してるけど、
その戦の渦中でガイグリフォンもソフィア様も
命を落としたとされているわ」
「されている?」
陽翔も書物からその情報は得ていた。
しかし、どうにも信じられなかった。
あの二人なら数千程度の兵士ならばスキルや魔術、
そして培った技術で壊滅させることも可能であった。
あり得るとしたら、余程優秀な人物が立案した戦術によって
倒されたか暗殺等の謀略によって命を落としたかであった。
ガイグリフォンは、謀略によって殺されたことが
明確に書物に残っていた。
しかし、ソフィアに関してはその点が曖昧であった。
そのため、人々や吟遊詩人の想像を掻き立てた。
「そうよ、ホントにむかつく。
ドワーフの英雄さんは死に場所と日付が
はっきりしてるから疑いようがないでしょう。
けどソフィア様に関しては、聞くに堪えないような
下世話な話が横行してるのよね。腹立つわよね」
「いやそれってどんな話?」
陽翔は咄嗟に聞いてしまった。
そして、口に出したことを後悔した。
クリスの表情は悲しそうだった。
「囚われて、凌辱された後に虐殺されとか、
どこぞの貴族の屋敷の地下牢にいまだに囚われて
歴代の当主の慰みモノにされているとか。
忌々しいけど、金目当てに同族の吟遊詩人ですら、
観衆を喜ばせるためにあることない事、詠っているわ」
「あーほんとむかつく。
そもそもソフィア様に淡い恋心を抱いていた
異界の青年が命を落としていなければ良かったのに」
一瞬、陽翔は何もないことを転びそうになってしまった。
無論、陽翔は淡い恋心を抱いていたが、
それ以上に10代の持て余す性欲の目を向けていたことが
見抜かれて、散々、揶揄されていたことを思い出していた。
陽翔は額にだらだらと汗を流していた。
「でも召喚者も人だったでしょう。
100年も生きられなかったんじゃないかな。
それに100年後にもしかして、他の女性に
心移りしているかもしれないし」
「はあ、何言ってるの。馬鹿なの馬鹿でしょ。
異界の勇者様とソフィア様の淡い恋の物語。
その詩を聴いたら、そんなこと言えないわよ。
それに現実的に異界からの召喚者は、
この世界の輪廻の理から外れた存在だから、
不死ではないけど不老よ。
ソフィア様に寄り添えたじゃない。
ってかあんた、顔赤いわよ。熱でもあるの?」
じっーと陽翔はクリスに顔を覗き込まれた。
邪気のないその表情と上目遣いに陽翔はどきりとされた。
「いやまあ、今日は暑いね」
可愛らしく小首を傾げる仕草に陽翔の動悸は異常に早まっていた。
「うーん、そうかしら。
まあ、フィンがそう感じるならそうなのかもしれないね」
くすりと笑うクリスの笑顔に陽翔は魅かれた。
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