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826. ジェルミラ領進撃18
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マリアンヌはその場から微動だにせず、神剣を一振りした。
神剣の一振りは巨大な衝撃波を生み出し、木々をなぎ倒した。
「うーん、うん。これって結構、楽しいかもね」
マリアンヌの生み出した衝撃波に飛ばされて
宙を彷徨いながらも笑い声をあげる赤帽鬼であった。
その様子を見たマリアンヌの眉間に皺が寄った。
「ふむ大気の流れに身を任せれば、
あのように躱すことも可能のようですな。
我が故国では、いなすと呼ばれているような」
ぎろりと美しい瞳が剣豪を睨みつけた。
「簡単に躱された訳ではない」
「ほほう、マリアンヌ殿は我が国の言葉に
通じておったでござるか」
美しい瞳は既に剣豪を映しておらず、
ゆっくりと地面に降り立った赤帽鬼に向けられていた。
その様子を見て、剣豪が呟いた。
「くわばらくわばら、触らぬ神に祟りなしでござる」
赤帽鬼は向かって来るマリアンヌに余裕を持って対処した。
「うん、もういいや。無理無理。
破壊力ある攻撃が君の持ち味でしょ。
一撃必殺だけど、それって当たらないと意味ないじゃん。
あの金髪の坊やの全速力より遅いようじゃ、
到底、当たらないよぅ」
空を斬るマリアンヌの斬撃、
斬る毎に大気が揺れ、突風を巻き起こしていた。
「キキっ、あーもう飽きたかな。ていっ」
赤帽鬼の一閃がマリアンヌの首筋を狙って放たれた。
その瞬間、不敵な笑みを零しながら、
ぎろりとマリアンヌの瞳が赤帽鬼を睨みつけた。
「世界を生み出し神の一撃よ、ここに降臨せよ。
その一撃を持って、全てを殲滅し、灰燼に帰せ。神撃」
マリアンヌの神剣が白銀の輝きを放ち、周囲を照らした。
輝きが神剣に収束した瞬間、この場に居る誰の目にも
映らない程の速さで神剣は振り下ろされた。
大気は振れ、大地は震えた。
そして、マリアンヌの前の大地に巨大な亀裂が走っていた。
「ほう、これは」
剣豪にしては珍しく目を細めて、
真剣な眼差しをマリアンヌに送っていた。
「ふん、今更、貴様から真剣に見つめられても
何も感じぬよ」
マリアンヌは、不敵な笑いで剣豪の視線に返した。
「いやいや、そのような不純な動機ではござらぬ。
貴殿の力を見誤っていたようですな。
故に感心していたでござるよ」
右腕、右脚を吹き飛ばされて、地に倒れ、
血を流す赤帽鬼へゆっくりと近づくマリアンヌだった。
地面に落ちた赤帽が時節、吹く風によって転がった。
その拍子に一つの魔石が赤帽から転がり落ちた。
そして、魔石が砕け散り、地面に魔術陣が描かれ、
どす黒い靄が立ち上がり、広がった。
そこに屈強な鬼が現れた。
徐に赤帽鬼を拾い上げた。その動作は雑であり、
面倒事に巻き込まれてうんざりしていようだった。
剣豪とマリアンヌの表情が険しくなり、
剣を構えたまま、その場から微動だにしなかった。
神剣の一振りは巨大な衝撃波を生み出し、木々をなぎ倒した。
「うーん、うん。これって結構、楽しいかもね」
マリアンヌの生み出した衝撃波に飛ばされて
宙を彷徨いながらも笑い声をあげる赤帽鬼であった。
その様子を見たマリアンヌの眉間に皺が寄った。
「ふむ大気の流れに身を任せれば、
あのように躱すことも可能のようですな。
我が故国では、いなすと呼ばれているような」
ぎろりと美しい瞳が剣豪を睨みつけた。
「簡単に躱された訳ではない」
「ほほう、マリアンヌ殿は我が国の言葉に
通じておったでござるか」
美しい瞳は既に剣豪を映しておらず、
ゆっくりと地面に降り立った赤帽鬼に向けられていた。
その様子を見て、剣豪が呟いた。
「くわばらくわばら、触らぬ神に祟りなしでござる」
赤帽鬼は向かって来るマリアンヌに余裕を持って対処した。
「うん、もういいや。無理無理。
破壊力ある攻撃が君の持ち味でしょ。
一撃必殺だけど、それって当たらないと意味ないじゃん。
あの金髪の坊やの全速力より遅いようじゃ、
到底、当たらないよぅ」
空を斬るマリアンヌの斬撃、
斬る毎に大気が揺れ、突風を巻き起こしていた。
「キキっ、あーもう飽きたかな。ていっ」
赤帽鬼の一閃がマリアンヌの首筋を狙って放たれた。
その瞬間、不敵な笑みを零しながら、
ぎろりとマリアンヌの瞳が赤帽鬼を睨みつけた。
「世界を生み出し神の一撃よ、ここに降臨せよ。
その一撃を持って、全てを殲滅し、灰燼に帰せ。神撃」
マリアンヌの神剣が白銀の輝きを放ち、周囲を照らした。
輝きが神剣に収束した瞬間、この場に居る誰の目にも
映らない程の速さで神剣は振り下ろされた。
大気は振れ、大地は震えた。
そして、マリアンヌの前の大地に巨大な亀裂が走っていた。
「ほう、これは」
剣豪にしては珍しく目を細めて、
真剣な眼差しをマリアンヌに送っていた。
「ふん、今更、貴様から真剣に見つめられても
何も感じぬよ」
マリアンヌは、不敵な笑いで剣豪の視線に返した。
「いやいや、そのような不純な動機ではござらぬ。
貴殿の力を見誤っていたようですな。
故に感心していたでござるよ」
右腕、右脚を吹き飛ばされて、地に倒れ、
血を流す赤帽鬼へゆっくりと近づくマリアンヌだった。
地面に落ちた赤帽が時節、吹く風によって転がった。
その拍子に一つの魔石が赤帽から転がり落ちた。
そして、魔石が砕け散り、地面に魔術陣が描かれ、
どす黒い靄が立ち上がり、広がった。
そこに屈強な鬼が現れた。
徐に赤帽鬼を拾い上げた。その動作は雑であり、
面倒事に巻き込まれてうんざりしていようだった。
剣豪とマリアンヌの表情が険しくなり、
剣を構えたまま、その場から微動だにしなかった。
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