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「いってくる」。これは出かける時の合図の言葉だ。
ただ人間の言葉での返し方が分からないから俺は見送るだけ。
(今日もあの格好だったから、夕暮れまで一人かぁ…)
初めて会った時と同じ服装だ。紺色の服にバサバサとする羽織ものを纏わせて、長い皮みたいな素材でできた靴。そして刀とは違うけど似たような武器を装備した格好で出かけて行った。
あれは仕事専用なんだろう、帰ってきたらもっと身軽な服に着替えてるもんな…
(いや俺だって仕事あったもん!ちゃんと岩の採掘とか見回りとか他にも色々やってたもんな!?)
今みたいに喰っちゃ寝な生活じゃなかった。
それに今年18歳を超えたし、本当なら決められた相手と番いになり群れに貢献しなきゃならなかった。
(長様からの命令は絶対だし、番うのは嫌じゃなかったけど……)
そっと手で両耳を覆う。
俺を抱き上げた強い腕と、耳奥に残る、低くて穏やかな声を覚えてる。
『XXX、XX…っ、…』
なんて言ったの?
分かんなかった。だけど、うみは傷ばっかりだった俺の体を見て心配そうな目をしてくれていた。
治療してくれた人間たちの中にうみがいたからこそ、俺はすぐ安心できたんだ。
笑ったら不器用でも微笑み返してくれて、言葉は通じないけど守ってくれてんだとすぐ分かった。
ーーガチャ
ドアが開く音で振り返った。
「うみ?」
あれれ?まだ夕暮れどころか昼飯も食べてないよ?
表情はいつも通り仏頂面なのに、なんだか元気がない気がする。
「どうした?お腹でも痛いの?」
「……××、××××」
ダメだ、何を言ってんのかさっぱりだ。
俺は自分のお腹を両手でおさえて「痛いのか?」と首を傾げてみた。
すると伝わったのか、ポケットから包み紙をとりだして…って違う。いらないよ、クッキーなんて…。
ふるふると拒否すれば困った顔をされたけど、困ってんのは俺の方だってば。
うーん…。どうやったらうまく伝えられるんだろ?
「あ!」
記憶にある人間達のことを思い出して、ピンときた!
泣いていた子も一発で泣き止んだ方法があるじゃん。
「ねぇ、ちょっとこっち来て」
チョイチョイと手招きするとうみは警戒することなく水面へと近づいてきた。
ふふ。本当、アンタって変わってるよ。
だってもしも足でも腕でも俺に掴まれて水に落ちれば、人間なんて簡単に死んじゃうんだぞ?いくらその腰の武器を抜いたところで、人間は水中じゃ俺らには勝てない。
俺はそんなことしないし、うみが刀もどきを抜いたりしないって信用してるんだけど。
「よいっしょ!」
「!?」
ぐっと尾鰭に力を入れると、俺はぎゅうっとうみを抱きしめた。
ポンポンと軽く背中を叩き、あの漁村で転んだ子供に母親がしていたおまじないの言葉。
「痛いの痛いの飛んでゆけ~」
「………」
「ダメだった?あ、服濡れたから!?」
あちゃ~、俺ってば考えなし…。
慌てて離れようとすれば、離れる前にうみに抱きしめ返された。
「×××、××××…」
うみの声は切ないのに、少し嬉しそうだ。
なに?落ち込んでたの??
……うん。俺はアンタが悲しいと嫌だよ。
だって、うみのこと好きだもん。
「はやく元気になってよ」
よしよしと頭を撫でてみれば俺とは違う、少しパサパサした不思議な触り心地だった。
熱も、荒々しい吐息も……ん??
「うみ!?大丈夫!?」
声を荒らげた瞬間、ずるっとうみの体が崩れ落ちそうになったのを必死で支えた。
ーーあっっぶない、危うく水槽ん中に落ちるところだった!
なんとかうみを足場に横にさせたけど、どうする!?
「うみ、うみ!」
「うっ…っ」
はぁはぁと酸欠のように口をパクパクさせ顔は真っ赤だ。
これが異常なことくらい俺だって分かるぞ
「大丈夫、他の人間がきっと、っ」
水槽を綺麗にしてくれる人間、庭を綺麗にする人間、うみの代わりに食事を運んでくれる人間…ここにはうみ以外の人間はたくさんいた。
でも彼らを待っていて平気なのか…?
うみは苦しそうにしている…
「……待ってろ」
いまは中庭に出る水路は閉ざされているから、俺も人間用の扉から出るしかない。
よいしょっと足場に上がると、待ち受けているのは階段だ。
手すりにしっかりとつかまり、ゆっくりと下へーーー…
「―――あ、っ!?……いっ、たたたた…っ」
無理でした… 速攻落ちてしまった。
けど頭は打ってない。たかが鱗が数枚剥がれたくらいなんてこと…嘘です。ほんとはっ、めっちゃ打ち付けたとこが痛いよっ
それでも痛む体に鞭打って床を這いずった。
ひたすら大声を出しながら助けを求めた。
「だ、れかっ、誰か、誰か!!!」
「××××!?」
ドアを開ければすぐそこのに人がいた!
食事を運んできてくれる女の人は目を丸くして俺を凝視している。
「うみ、うみを助けて!様子が変なんだ!」
俺は部屋を指差して懇願した。
そしたら周りも異変に気づいてくれたのか、あっという間に沢山の人間達がうみを助けに動いてくれた。
そして俺はーーー…
* * *
ザザザーンッ…と波打つ海。
俺はあの後、怒り狂った人間達の手で海へ放り出されてしまった…。
(きっと、うみが濡れていたから俺が何かしたんだと思ったんだろうな…)
ここの人魚達が余所者の俺を受け入れてくれなかったように、人間達も同じなんだろう。
「でもさぁ!!ちょ~~っとくらい俺の話を聞いてくれたってよくない!?」
でも誰もいない。
浅瀬にいたころと同じ海水なのにこっちの温度は冷たくて、よけい寂しさを誘う。
(うみ、大丈夫だったんだろうか?ぐったりしてたけど、問題なかったと…思いたいな…)
「ここ寒いし、移動したいけど…どうしよう」
過ごしていた浅瀬に戻っても俺の居場所ない。
このまま大海原に出て、あてもなく故郷の海を探すか?
(……誰かいないと、どうすればいいのか分かんないじゃん… )
だって俺、一人なんだもん…。
「××××?」
途方に暮れていた時、後ろから声をかけられた。
ただ人間の言葉での返し方が分からないから俺は見送るだけ。
(今日もあの格好だったから、夕暮れまで一人かぁ…)
初めて会った時と同じ服装だ。紺色の服にバサバサとする羽織ものを纏わせて、長い皮みたいな素材でできた靴。そして刀とは違うけど似たような武器を装備した格好で出かけて行った。
あれは仕事専用なんだろう、帰ってきたらもっと身軽な服に着替えてるもんな…
(いや俺だって仕事あったもん!ちゃんと岩の採掘とか見回りとか他にも色々やってたもんな!?)
今みたいに喰っちゃ寝な生活じゃなかった。
それに今年18歳を超えたし、本当なら決められた相手と番いになり群れに貢献しなきゃならなかった。
(長様からの命令は絶対だし、番うのは嫌じゃなかったけど……)
そっと手で両耳を覆う。
俺を抱き上げた強い腕と、耳奥に残る、低くて穏やかな声を覚えてる。
『XXX、XX…っ、…』
なんて言ったの?
分かんなかった。だけど、うみは傷ばっかりだった俺の体を見て心配そうな目をしてくれていた。
治療してくれた人間たちの中にうみがいたからこそ、俺はすぐ安心できたんだ。
笑ったら不器用でも微笑み返してくれて、言葉は通じないけど守ってくれてんだとすぐ分かった。
ーーガチャ
ドアが開く音で振り返った。
「うみ?」
あれれ?まだ夕暮れどころか昼飯も食べてないよ?
表情はいつも通り仏頂面なのに、なんだか元気がない気がする。
「どうした?お腹でも痛いの?」
「……××、××××」
ダメだ、何を言ってんのかさっぱりだ。
俺は自分のお腹を両手でおさえて「痛いのか?」と首を傾げてみた。
すると伝わったのか、ポケットから包み紙をとりだして…って違う。いらないよ、クッキーなんて…。
ふるふると拒否すれば困った顔をされたけど、困ってんのは俺の方だってば。
うーん…。どうやったらうまく伝えられるんだろ?
「あ!」
記憶にある人間達のことを思い出して、ピンときた!
泣いていた子も一発で泣き止んだ方法があるじゃん。
「ねぇ、ちょっとこっち来て」
チョイチョイと手招きするとうみは警戒することなく水面へと近づいてきた。
ふふ。本当、アンタって変わってるよ。
だってもしも足でも腕でも俺に掴まれて水に落ちれば、人間なんて簡単に死んじゃうんだぞ?いくらその腰の武器を抜いたところで、人間は水中じゃ俺らには勝てない。
俺はそんなことしないし、うみが刀もどきを抜いたりしないって信用してるんだけど。
「よいっしょ!」
「!?」
ぐっと尾鰭に力を入れると、俺はぎゅうっとうみを抱きしめた。
ポンポンと軽く背中を叩き、あの漁村で転んだ子供に母親がしていたおまじないの言葉。
「痛いの痛いの飛んでゆけ~」
「………」
「ダメだった?あ、服濡れたから!?」
あちゃ~、俺ってば考えなし…。
慌てて離れようとすれば、離れる前にうみに抱きしめ返された。
「×××、××××…」
うみの声は切ないのに、少し嬉しそうだ。
なに?落ち込んでたの??
……うん。俺はアンタが悲しいと嫌だよ。
だって、うみのこと好きだもん。
「はやく元気になってよ」
よしよしと頭を撫でてみれば俺とは違う、少しパサパサした不思議な触り心地だった。
熱も、荒々しい吐息も……ん??
「うみ!?大丈夫!?」
声を荒らげた瞬間、ずるっとうみの体が崩れ落ちそうになったのを必死で支えた。
ーーあっっぶない、危うく水槽ん中に落ちるところだった!
なんとかうみを足場に横にさせたけど、どうする!?
「うみ、うみ!」
「うっ…っ」
はぁはぁと酸欠のように口をパクパクさせ顔は真っ赤だ。
これが異常なことくらい俺だって分かるぞ
「大丈夫、他の人間がきっと、っ」
水槽を綺麗にしてくれる人間、庭を綺麗にする人間、うみの代わりに食事を運んでくれる人間…ここにはうみ以外の人間はたくさんいた。
でも彼らを待っていて平気なのか…?
うみは苦しそうにしている…
「……待ってろ」
いまは中庭に出る水路は閉ざされているから、俺も人間用の扉から出るしかない。
よいしょっと足場に上がると、待ち受けているのは階段だ。
手すりにしっかりとつかまり、ゆっくりと下へーーー…
「―――あ、っ!?……いっ、たたたた…っ」
無理でした… 速攻落ちてしまった。
けど頭は打ってない。たかが鱗が数枚剥がれたくらいなんてこと…嘘です。ほんとはっ、めっちゃ打ち付けたとこが痛いよっ
それでも痛む体に鞭打って床を這いずった。
ひたすら大声を出しながら助けを求めた。
「だ、れかっ、誰か、誰か!!!」
「××××!?」
ドアを開ければすぐそこのに人がいた!
食事を運んできてくれる女の人は目を丸くして俺を凝視している。
「うみ、うみを助けて!様子が変なんだ!」
俺は部屋を指差して懇願した。
そしたら周りも異変に気づいてくれたのか、あっという間に沢山の人間達がうみを助けに動いてくれた。
そして俺はーーー…
* * *
ザザザーンッ…と波打つ海。
俺はあの後、怒り狂った人間達の手で海へ放り出されてしまった…。
(きっと、うみが濡れていたから俺が何かしたんだと思ったんだろうな…)
ここの人魚達が余所者の俺を受け入れてくれなかったように、人間達も同じなんだろう。
「でもさぁ!!ちょ~~っとくらい俺の話を聞いてくれたってよくない!?」
でも誰もいない。
浅瀬にいたころと同じ海水なのにこっちの温度は冷たくて、よけい寂しさを誘う。
(うみ、大丈夫だったんだろうか?ぐったりしてたけど、問題なかったと…思いたいな…)
「ここ寒いし、移動したいけど…どうしよう」
過ごしていた浅瀬に戻っても俺の居場所ない。
このまま大海原に出て、あてもなく故郷の海を探すか?
(……誰かいないと、どうすればいいのか分かんないじゃん… )
だって俺、一人なんだもん…。
「××××?」
途方に暮れていた時、後ろから声をかけられた。
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