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拾うつもりのない私に、親友は問いかける。
今日も私はひっそりと、彼、シィク・ルサンブルの事を見つめている。
彼女が消えて、彼は暴走しなくなった。そんな彼に周りは安堵している。――だけど、私の目から見ると、相変わらず彼は壊れたまま。彼女を失った傷は消えていない。
彼にとって、彼女は特別だったから。
ただ唯一欲した者だったから。――でも彼女は彼の側から消えた。期待したのだけれど。彼の事を幸せにしてくれるのではないかと。だけど、それは駄目だった。やはり、世界はそこまで優しいものではないのだろうとただ冷静に考えた。
いつか、彼の側に誰かが寄ればいい。いつか、彼の心に寄り添ってくれる人が出来ればいい。そう思いながら本人に気づかれないように時折彼を見る。
「リサ様、ごきげんよう」
「ごきげんよう」
学園では、大勢の生徒たちが私に声をかけてくる。私は外面だけは良い方だと思う。それもあって私の周りには人が割といる。
「リサ、ごきげんよう!!」
そしてその中で、最も私の側に居る少女がいる。名前は、シュア・ミルガント。
栗色のパーマのかかったようなふんわりとした髪と、ルビーのように赤い瞳を持つ少女。愛くるしい顔立ちをしていて、異性からの人気も高い。
そんな彼女と私は初等部からの付き合いだ。
シュアは、気づいたら私の側にいつもいた。私の何を気に入ったのか知らないけれど、いつも私に声を掛けてくる。
そんなシュアは、周りから見て”私の親友”という位置付に居るらしい。私は親友という単語はあまり好きではない。親しい友――そんな存在が居たとして、ずっと親しくいれるということはやはり信じられないから。いつか、シュアとの関係も途切れるのではないかと思っている。ただ、そうなっても私からすれば問題はない。
「リサ、あのね、この前、ガナル様がね!!」
……ただシュアとは学園を卒業した後も付き合いがある気がする。というのもどういう事なのか理解出来ないけれど、私のおじい様――ガナル・エブレサックと友人関係のようになっている。先代侯爵であり、今も王侯貴族に影響力が強いおじい様と学生の身でありながら友人のようになっているのだ。本当によく分からない。でも私に害はなさそうなので、放っておいている。
「そう、おじい様は元気なのね。良かったわ」
「ガナル様と遠出しようって話をしてたの! リサは何処に行きたい?」
「そうね、私は……」
おじい様とシュアは私の話を沢山しているらしい。そして三人でのお出かけも多くしている。シュアは必要以上に踏み込んでこないから、共に過ごすのは特に苦ではないから構わないけれど。
そうしてシュアと会話を交わしながらも私は時折彼をちらりと見る。
気づかれる事がないように、何気ないように。
だって関わる事を私は望んでいないから。きっと私が彼を気にしている事を知ったら周りは何かしら行動を起こすかもしれないから。本当に関わりたくないのならば視線を向ける事さえもやめてしまえばいいことは分かっている。でも私は――彼を見ていたかった。
ただ、彼女が現れる前から続けていた彼を見るという行為を続けていた。それは彼女が現れる前も、現れてからも、去ってからも続けているもの。ただ、私は彼を見ていたかった。
私は彼を時々見ていること、気にかけていること、全て私の心の内にだけ留めているつもりだった。誰もそれに気づいていないと思っていた。私は心を隠すのは得意な方だったから。
でも——彼女が去ってから数か月後のある日、シュアに問いかけられた。
「何故、リサはシィク・ルサンブルに話しかけないんですの」
そんな風に。私は一言も、彼の事を話題に出したこともなかったのに。なのに、シュアに知られてしまっていた事に私は驚いた。珍しく、取り繕う事が出来なかった。驚いてしまった表情をそのままシュアに見せてしまった。
やっぱり、私にとって彼は特別なのだろう。彼の事になると、私は取り繕えない。
私のそんな様子に、シュアは何が嬉しいのか、とびっきり嬉しそうな笑みを零している。
「私はリサをずっと見ていましたから、気づきましたわ」
そんな風ににこにこと笑われて、私は何と返事をしたらいいか分からなかった。
「安心してくださいね、リサ。私以外は気づいていませんから。それでリサ、どうして話しかけないの? 気にしているのなら話しかけたらいいと私は思うの。リサに話しかけられて嫌がる人なんていないもの」
……何を根拠にそんなことを言っているのか分からないけれど、シュアは私をどう見ているのだろうか。聖人か何かだと思っているの? でもそれは違うわね。恐らくシュアは私が冷たい人間だというのは少しは勘付いている気がする。……ならば、余計に分からないわ。
にこにこしながら、私の事を見ているシュアは片手にカメラを隠し持っている。この世界のカメラは電池ではなくて魔力を補充する事で充電されているものだ。……なんで今カメラを持っているのかしら。撮ってる? まぁ、いいわ。……シュアはおじい様に私の写真をよく見せているというし、色々頼まれているのかもしれない。
「……彼は、壊れかけた硝子のようだから」
私は真っ直ぐにこちらを見つめているシュアに告げた。
思えば前世も含めて、此処まで心の内を話すのは初めてかもしれない。
「硝子?」
「……彼女が彼を壊しかけたもの。だから、彼は今にも傷つけば壊れてしまいそうな硝子のようなもの」
壊れかけの硝子。
私には彼がそう見える。
今にも、ひび割れて壊れそうな硝子。
周りは今の彼を、もとに戻ったというけれど——、一度壊れかけたものが簡単に修復するはずがない。壊れたものは壊れたままだ。もとに戻る事はない。例えもとに戻ったとしてもそれは壊れる前とは別の何かだ。彼の心は、修復などされていない。
「……私は彼を壊してしまわない自信もなければ、その本質に耐えられる自信もないのよ」
私は彼に近づいて壊してしまわない自信も、その彼の狂ったような本質に耐えられる自信もない。私は彼を、これ以上壊してしまいたくはなかった。彼に傷ついて欲しくなかった。
シュアは私の言葉を理解出来ているかは分からない。ただ、何故か笑っていた。何が嬉しいのか、満面の笑みを零している。
「わかりましたわ。リサはシィク・ルサンブルの事を愛しているのですね」
「なっ」
思わず噴き出してしまった。
突然、何を言っているのかと。そしてそれは図星でもあったから、余計に恥ずかしかった。自分の顔が赤くなったのがわかって、それと同時に自分にこんな感情があった事にも驚いた。
「ふふ、リサは本当に可愛くて優しくて、私の最高の親友ですわ」
顔を赤くした私に、シュアは私がどういう人間か勘付いているだろうに、どうしてそんなことを言うのか分からなかった。
シュアは昔からそうだ。
私の周りに気づいたらいて、にこにこしていて。それでいて素直に感情を現して、何故か可愛いだのよく言って、「私はリサの親友だから!」と親友であるという事をまるで誇りに思っているかのように口にする。
「……シュア、一先ず話は終わりね。私は先に行くから」
「ええ、リサ」
恥ずかしくなってその場を後にしようと背を向ければ、弾んだようなシュアの声が聞こえてきた。
後から益々羞恥心が芽生えた。
自分の心の内をあんな風に言ってしまったのも、彼についての事をシュアに語ってしまったのも、私が……彼に好意を抱いているということを知られてしまったことも——全てがただ恥ずかしかった。
帰宅してからもその羞恥心からかいつもと違う態度を取ってしまい、侍女達に心配されてしまうほどだった。
―――拾うつもりのない私に、親友は問いかける。
(私が彼を見ていたことに、親友は気づいていた。でも私は彼の事を壊したくない。傷つけたくない。だから近寄らない)
彼女が消えて、彼は暴走しなくなった。そんな彼に周りは安堵している。――だけど、私の目から見ると、相変わらず彼は壊れたまま。彼女を失った傷は消えていない。
彼にとって、彼女は特別だったから。
ただ唯一欲した者だったから。――でも彼女は彼の側から消えた。期待したのだけれど。彼の事を幸せにしてくれるのではないかと。だけど、それは駄目だった。やはり、世界はそこまで優しいものではないのだろうとただ冷静に考えた。
いつか、彼の側に誰かが寄ればいい。いつか、彼の心に寄り添ってくれる人が出来ればいい。そう思いながら本人に気づかれないように時折彼を見る。
「リサ様、ごきげんよう」
「ごきげんよう」
学園では、大勢の生徒たちが私に声をかけてくる。私は外面だけは良い方だと思う。それもあって私の周りには人が割といる。
「リサ、ごきげんよう!!」
そしてその中で、最も私の側に居る少女がいる。名前は、シュア・ミルガント。
栗色のパーマのかかったようなふんわりとした髪と、ルビーのように赤い瞳を持つ少女。愛くるしい顔立ちをしていて、異性からの人気も高い。
そんな彼女と私は初等部からの付き合いだ。
シュアは、気づいたら私の側にいつもいた。私の何を気に入ったのか知らないけれど、いつも私に声を掛けてくる。
そんなシュアは、周りから見て”私の親友”という位置付に居るらしい。私は親友という単語はあまり好きではない。親しい友――そんな存在が居たとして、ずっと親しくいれるということはやはり信じられないから。いつか、シュアとの関係も途切れるのではないかと思っている。ただ、そうなっても私からすれば問題はない。
「リサ、あのね、この前、ガナル様がね!!」
……ただシュアとは学園を卒業した後も付き合いがある気がする。というのもどういう事なのか理解出来ないけれど、私のおじい様――ガナル・エブレサックと友人関係のようになっている。先代侯爵であり、今も王侯貴族に影響力が強いおじい様と学生の身でありながら友人のようになっているのだ。本当によく分からない。でも私に害はなさそうなので、放っておいている。
「そう、おじい様は元気なのね。良かったわ」
「ガナル様と遠出しようって話をしてたの! リサは何処に行きたい?」
「そうね、私は……」
おじい様とシュアは私の話を沢山しているらしい。そして三人でのお出かけも多くしている。シュアは必要以上に踏み込んでこないから、共に過ごすのは特に苦ではないから構わないけれど。
そうしてシュアと会話を交わしながらも私は時折彼をちらりと見る。
気づかれる事がないように、何気ないように。
だって関わる事を私は望んでいないから。きっと私が彼を気にしている事を知ったら周りは何かしら行動を起こすかもしれないから。本当に関わりたくないのならば視線を向ける事さえもやめてしまえばいいことは分かっている。でも私は――彼を見ていたかった。
ただ、彼女が現れる前から続けていた彼を見るという行為を続けていた。それは彼女が現れる前も、現れてからも、去ってからも続けているもの。ただ、私は彼を見ていたかった。
私は彼を時々見ていること、気にかけていること、全て私の心の内にだけ留めているつもりだった。誰もそれに気づいていないと思っていた。私は心を隠すのは得意な方だったから。
でも——彼女が去ってから数か月後のある日、シュアに問いかけられた。
「何故、リサはシィク・ルサンブルに話しかけないんですの」
そんな風に。私は一言も、彼の事を話題に出したこともなかったのに。なのに、シュアに知られてしまっていた事に私は驚いた。珍しく、取り繕う事が出来なかった。驚いてしまった表情をそのままシュアに見せてしまった。
やっぱり、私にとって彼は特別なのだろう。彼の事になると、私は取り繕えない。
私のそんな様子に、シュアは何が嬉しいのか、とびっきり嬉しそうな笑みを零している。
「私はリサをずっと見ていましたから、気づきましたわ」
そんな風ににこにこと笑われて、私は何と返事をしたらいいか分からなかった。
「安心してくださいね、リサ。私以外は気づいていませんから。それでリサ、どうして話しかけないの? 気にしているのなら話しかけたらいいと私は思うの。リサに話しかけられて嫌がる人なんていないもの」
……何を根拠にそんなことを言っているのか分からないけれど、シュアは私をどう見ているのだろうか。聖人か何かだと思っているの? でもそれは違うわね。恐らくシュアは私が冷たい人間だというのは少しは勘付いている気がする。……ならば、余計に分からないわ。
にこにこしながら、私の事を見ているシュアは片手にカメラを隠し持っている。この世界のカメラは電池ではなくて魔力を補充する事で充電されているものだ。……なんで今カメラを持っているのかしら。撮ってる? まぁ、いいわ。……シュアはおじい様に私の写真をよく見せているというし、色々頼まれているのかもしれない。
「……彼は、壊れかけた硝子のようだから」
私は真っ直ぐにこちらを見つめているシュアに告げた。
思えば前世も含めて、此処まで心の内を話すのは初めてかもしれない。
「硝子?」
「……彼女が彼を壊しかけたもの。だから、彼は今にも傷つけば壊れてしまいそうな硝子のようなもの」
壊れかけの硝子。
私には彼がそう見える。
今にも、ひび割れて壊れそうな硝子。
周りは今の彼を、もとに戻ったというけれど——、一度壊れかけたものが簡単に修復するはずがない。壊れたものは壊れたままだ。もとに戻る事はない。例えもとに戻ったとしてもそれは壊れる前とは別の何かだ。彼の心は、修復などされていない。
「……私は彼を壊してしまわない自信もなければ、その本質に耐えられる自信もないのよ」
私は彼に近づいて壊してしまわない自信も、その彼の狂ったような本質に耐えられる自信もない。私は彼を、これ以上壊してしまいたくはなかった。彼に傷ついて欲しくなかった。
シュアは私の言葉を理解出来ているかは分からない。ただ、何故か笑っていた。何が嬉しいのか、満面の笑みを零している。
「わかりましたわ。リサはシィク・ルサンブルの事を愛しているのですね」
「なっ」
思わず噴き出してしまった。
突然、何を言っているのかと。そしてそれは図星でもあったから、余計に恥ずかしかった。自分の顔が赤くなったのがわかって、それと同時に自分にこんな感情があった事にも驚いた。
「ふふ、リサは本当に可愛くて優しくて、私の最高の親友ですわ」
顔を赤くした私に、シュアは私がどういう人間か勘付いているだろうに、どうしてそんなことを言うのか分からなかった。
シュアは昔からそうだ。
私の周りに気づいたらいて、にこにこしていて。それでいて素直に感情を現して、何故か可愛いだのよく言って、「私はリサの親友だから!」と親友であるという事をまるで誇りに思っているかのように口にする。
「……シュア、一先ず話は終わりね。私は先に行くから」
「ええ、リサ」
恥ずかしくなってその場を後にしようと背を向ければ、弾んだようなシュアの声が聞こえてきた。
後から益々羞恥心が芽生えた。
自分の心の内をあんな風に言ってしまったのも、彼についての事をシュアに語ってしまったのも、私が……彼に好意を抱いているということを知られてしまったことも——全てがただ恥ずかしかった。
帰宅してからもその羞恥心からかいつもと違う態度を取ってしまい、侍女達に心配されてしまうほどだった。
―――拾うつもりのない私に、親友は問いかける。
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