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翌朝、真理愛が教室に入るや否や樹音に呼ばれた。スクールバッグを机の横にかけることすらも許されなかった。
今までは離れた場所から嘲笑し罵倒するだけで、自らのもとに呼びつけることはめったになかった。樹音たちのもとに向かう真理愛は、恐怖や不安よりも戸惑いを強く覚えていた。
彼女たちが態度で示した回答は、予想とほぼ同じだった。真理愛を自分たちのすぐそばに立たせておいたうえで、真理愛を罵りはじめたのだ。
悪口を言われるだけだから、仕打ちとしてはまだましなほうだ。とはいえ、不愉快なことに変わりはない。さらには、行為がエスカレートしていくことへの恐怖がある。
それでも真理愛は、この苦難の時間を耐え抜こうと決意する。強いて地獄に身を置くことで、樹音たちに対する憎しみが、復讐心が、殺意が高まってくれれば、犯行に踏み切る決心がつくかもしれない。そう前向きに考えた。
玲奈と遊びに行くのが楽しみでおしゃれをしてきたのに、待ちぼうけを食らった件を蒸し返される。
玲奈と昼食をともにしたさいに話した失敗談を俎上にのせられ、嘲笑される。
昼休み時間には樹音たちと机を囲むことを強要され、おかずの一つ一つにけちをつけられた挙句、消しゴムの滓を振りかけられる。
さらには、脛を蹴飛ばされる。
背中や肩を小突き回される。
さまざまな角度から人格を非難される。
そのすべてに真理愛は耐えた。
これは高く飛ぶために必要な苦難なのだ。そう自らに言い聞かせることで、ダメージはゼロにはできないものの軽減できた。一回あたりのダメージをある程度抑え込むことで、切れ目のない、終わりの見えない攻撃にも持ちこたえられた。
よくも悪くも痛めつけられるのに慣れてくると、攻撃する側の欠点も見えてくるようになった。
たとえば、樹音たちは語彙がそう豊富ではないため、罵倒の文句には月並みなものばかりが選ばれている。
真理愛の過去を熟知しているわけではないため、槍玉に挙げた事柄によっては、悪口の積み重ねが長々とは続かないこともある。
反撃の材料になりそうな滑稽な癖や言い回しもたくさん見つけた。
そうやって発見したものを心のノートに一つ一つメモしていくことは、耐えがたい時間を耐え抜くための一助となった。
しかし、それでもやはり、赦しがたい言葉や行為も中にはある。樹音が真理愛の弁当箱の一隅に収まった煮物を指して、「貧乏くさい料理」と嘲ったのがそうだ。
今までは離れた場所から嘲笑し罵倒するだけで、自らのもとに呼びつけることはめったになかった。樹音たちのもとに向かう真理愛は、恐怖や不安よりも戸惑いを強く覚えていた。
彼女たちが態度で示した回答は、予想とほぼ同じだった。真理愛を自分たちのすぐそばに立たせておいたうえで、真理愛を罵りはじめたのだ。
悪口を言われるだけだから、仕打ちとしてはまだましなほうだ。とはいえ、不愉快なことに変わりはない。さらには、行為がエスカレートしていくことへの恐怖がある。
それでも真理愛は、この苦難の時間を耐え抜こうと決意する。強いて地獄に身を置くことで、樹音たちに対する憎しみが、復讐心が、殺意が高まってくれれば、犯行に踏み切る決心がつくかもしれない。そう前向きに考えた。
玲奈と遊びに行くのが楽しみでおしゃれをしてきたのに、待ちぼうけを食らった件を蒸し返される。
玲奈と昼食をともにしたさいに話した失敗談を俎上にのせられ、嘲笑される。
昼休み時間には樹音たちと机を囲むことを強要され、おかずの一つ一つにけちをつけられた挙句、消しゴムの滓を振りかけられる。
さらには、脛を蹴飛ばされる。
背中や肩を小突き回される。
さまざまな角度から人格を非難される。
そのすべてに真理愛は耐えた。
これは高く飛ぶために必要な苦難なのだ。そう自らに言い聞かせることで、ダメージはゼロにはできないものの軽減できた。一回あたりのダメージをある程度抑え込むことで、切れ目のない、終わりの見えない攻撃にも持ちこたえられた。
よくも悪くも痛めつけられるのに慣れてくると、攻撃する側の欠点も見えてくるようになった。
たとえば、樹音たちは語彙がそう豊富ではないため、罵倒の文句には月並みなものばかりが選ばれている。
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