17 / 48
vs高井③
しおりを挟む
「どうする? お姉さんの言うこと、聞く? それとも、ここで死ぬ?」
物騒な単語を耳にした瞬間、少女は口内で悲鳴を上げ、もがき始めた。三花のじれったそうな舌打ち。
「おい、やめておけ。この子に頼み事をするなら、もっと穏便に話せ」
さらなる強硬な態度を取る予感に、強い口調で苦言を呈した。しかし、それが却って少女の恐怖を煽ったらしく、暴れ方が激しくなる。
三花は両手首を掴んでいた左手を離し、少女のスカートの中に突っ込んだ。遮られていて視認することは叶わなかったが、素早く、迷いなく、ショーツの内側に忍び込んだのが分かった。その手が小刻みに、なおかつ高速に動く。
「んー! んんん――っ!」
くぐもった絶叫を意に介さずに右手は動き続ける。左手と右手が同時に離れ、少女はその場にへたり込んだ。両手で股間を押さえ、両の太ももで両手を挟み込むというポーズ。瞳を潤ませ、頬を紅潮させ、体を微かに震わせながら肩で息をしている。
「どう? 弄られるの、気持ちよかった? 一人ではよくするけど、自分以外の人間にされるのは初めてなんじゃないの?」
紺色のミニスカートを自らめくり、水玉模様のショーツに包まれた股間を少女の側頭部に擦りつける。
「気持ちよかったでちゅねぇ。気持ちよくしてあげたお礼に、お姉さんの頼みを聞いてくれまちゅかぁ?」
「何やってんだよ、汚いなぁ。離れろよ」
「汚くない! 毎日念入りに洗ってるし!」
「いいから、離れろ。この子に何をさせる気だ?」
質問には答えなかったが、股間を擦りつけるのはやめた。三花は少女の正面に移動してしゃがむ。目の前に顔が来た瞬間、少女は怯えを露わにした。三花は「安心して」とばかりに、多少わざとらしいながらもにこやかに微笑む。
「大丈夫。もう何もしない。何もしないから、あたしたちに教えて。このアパートに高井っていう人は住んでる?」
一拍を置いて少女は頷く。
「うん、いい返事。じゃあその高井って人は、何号室に住んでるか分かる?」
「……304。わたし、305号室だから」
「あ、お隣さんなんだ。じゃあ、高井がどんな人か分かる? 容姿とか、性格とか、生活態度とか」
「女の人です。髪の毛を真っ白に染めていて、全身に刺青をしていて、怖い感じの。顔を合わせる機会は滅多にないので、それ以上のことは分かりません」
提供した情報が不充分だったかもしれないと思ったらしく、少女は怖々と質問者の顔色を窺う。柔らかな表情で頷く、という反応を三花は示した。
「もう一つあなたにお願いなんだけど、304号室のチャイムを鳴らしてくれないかな。高井を部屋から引きずり出してほしいの」
少女は呆気に取られたような顔で話し相手を見返した。
「部屋から出てきたら、何とかしてエレベーターのところまで引っ張ってきて。口実をどうするかはあなたに任せる。オッケー?」
なおも呆然としていたが、「ここで死ぬ?」という言葉を思い出したらしく、出し抜けに寒風に吹きつけられたかのような顔になり、首を素早く三回縦に振った。俺はこめかみを掻く。
「そう簡単にいくかなぁ」
「他にいい案も思いつかないし、とりあえずやってみたらいいんじゃない? それに――」
三花の唇が俺の耳に急接近し、ささやく。
「もしやばくなったら、この子を生贄に捧げて逃げればいい」
偶然エレベーターに乗り合わせただけでその仕打ちは、流石に酷い。とはいえ、抗議したところで、三花は方針を撤回しそうにないのも確か。せめて少しでも親切にしてあげようと、「立てる?」と右手を差し出す。
「紳士だねー、友也くん。あたしには優しくしてくれないのに」
「優しくする必要がないからな」
「あっ、ひどーい」
「酷いのはお前の方だよ。ていうか、もう上に行ってもいいんじゃないの。行き先は三階でいいんだよね?」
「あ、忘れてた」
三階のボタンを押し、俺たちを載せた箱は漸く上昇を開始した。
少女は唇を小さく動かして無言を発し、俺の手を掴んだ。酷く汗ばんでいる。状況が違っていたならば、ドン引き間違いなしの発汗量だ。引っ張り上げる力を借りて少女は立ち上がる。手を離すとふらついたので、腰のあたりを支えた。少女の体からは酸っぱい臭いが微かに立ち昇っている。
「ありがとうございます」
顔を真っ赤にして小声で礼を述べ、遠慮がちに体を遠ざける。初心な反応がかわいいが、ほっこりするのもこれで当分お預けだ。
エレベーターが停まった。
敵の接近を察知した高井が、返り討ちにするべく、武器を手にエレベーターの前で待ち構えているかもしれない。
全身が緊張に漲ったが、ドアの先の空間は無人だった。少女、三花、俺の順番で降り、ドアが閉まる。
「じゃあ、指示した通りにお願い。頑張れっ」
にこやかに微笑みかけて背中を押す。少女は哀願するように三花を見つめたが、すぐに諦めたように首を縦に振り、304号室へ向かった。
エレベーターを出ると通路が左右に伸びていて、左へ進めば301、302、303、右へ進めば304、305。304号室のドアの前で少女の足が止まる。
「高井が留守だったらほっとするだろうな、あの子」
他人事のように呟き、「I am a psychopath」のギターケースから三花が取り出したのは、ハンドアックス。刃には血と肉片がこびりついていて、何年嗅ぎ続けたとしても慣れそうにない生臭さに、俺は眉をひそめる。続いて出てきたのは、鉄パイプ。
「あなたが落としたのは、ハンドアックス? それとも鉄パイプ?」
「どっちも落としてねーよ」
鉄パイプを手に取る。
「あ、そっち?」
「だって、気持ち悪いもん。肉片とか血とか、人体の一部がいっぱいついてて。使い終わったら洗えよな」
「ハンドアックスの方が殺傷力は高いんだけどね。鈍器と刃物を一緒にした凶器だから、殴りつけた時の手応えもいいし」
少女の手によってインターフォンが鳴らされた。三花はギターケースを壁に立てかけてドアの方を向き、俺は鉄パイプを強く握り締める。硬く、冷たい感触。人を殴るのにうってつけの硬さと冷たさだ。
「あの、えっと、305号室の水間です」
緊張しているのか、少女はどもり気味に話す。
「あの、その、お話が、お話があるので――あっあっ、その、えっと、外で話が――つまり、あっと、えっと、あの、外に、えーっと、外まで来て、いただき、たいのですけど、あの、つまり、部屋の外で、お話を。……よろしいですか?」
部屋の主が何と答えたのかまでは、俺たちがいる場所からは聞き取れない。通話が終わったのは確からしく、少女はスピーカーから顔を遠ざけ、ドアに注目した。
「――来る」
三花の声が真剣味を帯びた。より強く右手に力を込め、硬さと冷たさをより濃密に味わう。
304号室のドアの内側で、ごとり、という重々しい物音が立った。内鍵が開錠される音を挟み、ドアが開かれる。
現れたのは、金属バット。
物騒な単語を耳にした瞬間、少女は口内で悲鳴を上げ、もがき始めた。三花のじれったそうな舌打ち。
「おい、やめておけ。この子に頼み事をするなら、もっと穏便に話せ」
さらなる強硬な態度を取る予感に、強い口調で苦言を呈した。しかし、それが却って少女の恐怖を煽ったらしく、暴れ方が激しくなる。
三花は両手首を掴んでいた左手を離し、少女のスカートの中に突っ込んだ。遮られていて視認することは叶わなかったが、素早く、迷いなく、ショーツの内側に忍び込んだのが分かった。その手が小刻みに、なおかつ高速に動く。
「んー! んんん――っ!」
くぐもった絶叫を意に介さずに右手は動き続ける。左手と右手が同時に離れ、少女はその場にへたり込んだ。両手で股間を押さえ、両の太ももで両手を挟み込むというポーズ。瞳を潤ませ、頬を紅潮させ、体を微かに震わせながら肩で息をしている。
「どう? 弄られるの、気持ちよかった? 一人ではよくするけど、自分以外の人間にされるのは初めてなんじゃないの?」
紺色のミニスカートを自らめくり、水玉模様のショーツに包まれた股間を少女の側頭部に擦りつける。
「気持ちよかったでちゅねぇ。気持ちよくしてあげたお礼に、お姉さんの頼みを聞いてくれまちゅかぁ?」
「何やってんだよ、汚いなぁ。離れろよ」
「汚くない! 毎日念入りに洗ってるし!」
「いいから、離れろ。この子に何をさせる気だ?」
質問には答えなかったが、股間を擦りつけるのはやめた。三花は少女の正面に移動してしゃがむ。目の前に顔が来た瞬間、少女は怯えを露わにした。三花は「安心して」とばかりに、多少わざとらしいながらもにこやかに微笑む。
「大丈夫。もう何もしない。何もしないから、あたしたちに教えて。このアパートに高井っていう人は住んでる?」
一拍を置いて少女は頷く。
「うん、いい返事。じゃあその高井って人は、何号室に住んでるか分かる?」
「……304。わたし、305号室だから」
「あ、お隣さんなんだ。じゃあ、高井がどんな人か分かる? 容姿とか、性格とか、生活態度とか」
「女の人です。髪の毛を真っ白に染めていて、全身に刺青をしていて、怖い感じの。顔を合わせる機会は滅多にないので、それ以上のことは分かりません」
提供した情報が不充分だったかもしれないと思ったらしく、少女は怖々と質問者の顔色を窺う。柔らかな表情で頷く、という反応を三花は示した。
「もう一つあなたにお願いなんだけど、304号室のチャイムを鳴らしてくれないかな。高井を部屋から引きずり出してほしいの」
少女は呆気に取られたような顔で話し相手を見返した。
「部屋から出てきたら、何とかしてエレベーターのところまで引っ張ってきて。口実をどうするかはあなたに任せる。オッケー?」
なおも呆然としていたが、「ここで死ぬ?」という言葉を思い出したらしく、出し抜けに寒風に吹きつけられたかのような顔になり、首を素早く三回縦に振った。俺はこめかみを掻く。
「そう簡単にいくかなぁ」
「他にいい案も思いつかないし、とりあえずやってみたらいいんじゃない? それに――」
三花の唇が俺の耳に急接近し、ささやく。
「もしやばくなったら、この子を生贄に捧げて逃げればいい」
偶然エレベーターに乗り合わせただけでその仕打ちは、流石に酷い。とはいえ、抗議したところで、三花は方針を撤回しそうにないのも確か。せめて少しでも親切にしてあげようと、「立てる?」と右手を差し出す。
「紳士だねー、友也くん。あたしには優しくしてくれないのに」
「優しくする必要がないからな」
「あっ、ひどーい」
「酷いのはお前の方だよ。ていうか、もう上に行ってもいいんじゃないの。行き先は三階でいいんだよね?」
「あ、忘れてた」
三階のボタンを押し、俺たちを載せた箱は漸く上昇を開始した。
少女は唇を小さく動かして無言を発し、俺の手を掴んだ。酷く汗ばんでいる。状況が違っていたならば、ドン引き間違いなしの発汗量だ。引っ張り上げる力を借りて少女は立ち上がる。手を離すとふらついたので、腰のあたりを支えた。少女の体からは酸っぱい臭いが微かに立ち昇っている。
「ありがとうございます」
顔を真っ赤にして小声で礼を述べ、遠慮がちに体を遠ざける。初心な反応がかわいいが、ほっこりするのもこれで当分お預けだ。
エレベーターが停まった。
敵の接近を察知した高井が、返り討ちにするべく、武器を手にエレベーターの前で待ち構えているかもしれない。
全身が緊張に漲ったが、ドアの先の空間は無人だった。少女、三花、俺の順番で降り、ドアが閉まる。
「じゃあ、指示した通りにお願い。頑張れっ」
にこやかに微笑みかけて背中を押す。少女は哀願するように三花を見つめたが、すぐに諦めたように首を縦に振り、304号室へ向かった。
エレベーターを出ると通路が左右に伸びていて、左へ進めば301、302、303、右へ進めば304、305。304号室のドアの前で少女の足が止まる。
「高井が留守だったらほっとするだろうな、あの子」
他人事のように呟き、「I am a psychopath」のギターケースから三花が取り出したのは、ハンドアックス。刃には血と肉片がこびりついていて、何年嗅ぎ続けたとしても慣れそうにない生臭さに、俺は眉をひそめる。続いて出てきたのは、鉄パイプ。
「あなたが落としたのは、ハンドアックス? それとも鉄パイプ?」
「どっちも落としてねーよ」
鉄パイプを手に取る。
「あ、そっち?」
「だって、気持ち悪いもん。肉片とか血とか、人体の一部がいっぱいついてて。使い終わったら洗えよな」
「ハンドアックスの方が殺傷力は高いんだけどね。鈍器と刃物を一緒にした凶器だから、殴りつけた時の手応えもいいし」
少女の手によってインターフォンが鳴らされた。三花はギターケースを壁に立てかけてドアの方を向き、俺は鉄パイプを強く握り締める。硬く、冷たい感触。人を殴るのにうってつけの硬さと冷たさだ。
「あの、えっと、305号室の水間です」
緊張しているのか、少女はどもり気味に話す。
「あの、その、お話が、お話があるので――あっあっ、その、えっと、外で話が――つまり、あっと、えっと、あの、外に、えーっと、外まで来て、いただき、たいのですけど、あの、つまり、部屋の外で、お話を。……よろしいですか?」
部屋の主が何と答えたのかまでは、俺たちがいる場所からは聞き取れない。通話が終わったのは確からしく、少女はスピーカーから顔を遠ざけ、ドアに注目した。
「――来る」
三花の声が真剣味を帯びた。より強く右手に力を込め、硬さと冷たさをより濃密に味わう。
304号室のドアの内側で、ごとり、という重々しい物音が立った。内鍵が開錠される音を挟み、ドアが開かれる。
現れたのは、金属バット。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
(学園 + アイドル ÷ 未成年)× オッサン ≠ いちゃらぶ生活
まみ夜
キャラ文芸
年の差ラブコメ X 学園モノ X オッサン頭脳
様々な分野の専門家、様々な年齢を集め、それぞれ一芸をもっている学生が講師も務めて教え合う教育特区の学園へ出向した五十歳オッサンが、十七歳現役アイドルと同級生に。
子役出身の女優、芸能事務所社長、元セクシー女優なども登場し、学園の日常はハーレム展開?
第二巻は、ホラー風味です。
【ご注意ください】
※物語のキーワードとして、摂食障害が出てきます
※ヒロインの少女には、ストーカー気質があります
※主人公はいい年してるくせに、ぐちぐち悩みます
第二巻「夏は、夜」の改定版が完結いたしました。
この後、第三巻へ続くかはわかりませんが、万が一開始したときのために、「お気に入り」登録すると忘れたころに始まって、通知が意外とウザいと思われます。
表紙イラストはAI作成です。
(セミロング女性アイドルが彼氏の腕を抱く 茶色ブレザー制服 アニメ)
題名が「(同級生+アイドル÷未成年)×オッサン≠いちゃらぶ」から変更されております
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる