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新たな風
出会い
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「千織せんぱーい、ここも食料ないっすよ?」
「缶詰一つもないの?」
「全く、ネズミすらうろついてないくらいっすよ、飲み水もないし、ずいぶん前に撤収しちゃったみたいっすね」
床に膝をついて、少し埃っぽい段ボールをあさっているのはスパイチーム2年目の赤嶺 鈴彦である。1年前の戦闘時に右目に傷を負い、眼帯をしているのが彼。素早さと聴覚と視力は人一倍いい。
そして棚に沢山並べられているファイルから重要書類を探しているのは、歌丸 千織。スパイチーム3年目で、年齢は赤嶺の1つ上。長めの黒髪と、過去に受けた人体実験の影響できれいなエメラルドグリーンの瞳が特徴的。異能力を持たない人間でありながら、戦闘力は凄まじい。
そんな私たちは、建物も少ない林で今日も最前線で一般市民とスパイチーム用の食料と、入手できる限りの情報をかき集めている最中である。
「なんでスパイチームの僕らがこんな食糧集めなんかしなきゃいけないんすかね?スパイならもっとかっこいいこととかするんじゃないんすか?拳銃もって誰もいないオフィスに忍び込んだりして」
「今の状況でそんなこと言ってられない、しかも今日から新人が1人来るみたいだから、指導は赤嶺に任せるよ」
「えー僕がやるんすか?このめんどくさがりで有名な僕に?千織先輩がやってくださいよ!」
「私は人見知りだから無理」
「そんなん言い訳にならないっすよー、千織先輩なんてリーダーなんすからやってくださいよ」
「私は戦闘しか教えられないからパス」
「そんなーー」
赤嶺とそんな話をしているとチームメイトの一人が遠出から帰ってきた。
「歌丸さん、あちらの3キロ先で野宿した跡がありました。まだ少しにおいが残っていたので、その人物から話を聞き出せれば新たな情報が手に入るかと思います。」
林の奥から走ってきたのはチームメイトの一人であるアート=レイ。彼はこのチームの中で唯一人獣であり、孤児院出身で、片耳が欠損しているため、代わりの耳を装着しているのが特徴である。彼も赤嶺と同時期に入隊した2年目である。嗅覚と力と持久力がある。
「わかった、ちょうどここも探索し終わったところだから、そのあたりで誰かいないか探してみよう。」
歌丸と赤嶺はアートの肩に乗り、アートは何食わぬ顔で自分が来た方向に向けて走り出した。
「それにしても、アートはすごい力持ちだよね、二人で90キロくらいはあるのに、僕はひょろがりだからアートみたいなガタイのいい男になりたいよ…」
「僕が育った孤児院では遊具が少なくて、暇さえあれば大きいタイヤなんかを持って走ったりしていたので、赤嶺さんも同じようにすれば僕と同じくらいの大きさになるのではないでしょうか?」
アートは少し息を切らしながらも余裕層に返答した。
「いやぁ、僕は体力無いから、普通に走るだけでもバテちゃうよ、やっぱり人獣だと体力が多い種族だから、僕がアートみたいになるんだったら遺伝子から変えなきゃだね…」
~野宿跡~
「確かにまだ温かい、赤嶺、何か音は聞こえる?」
赤嶺は耳に手を当てよく耳を澄ませた。
「東の方向に数名の足音がする。でかい足音と、金属の音がする、権力者の手下かも」
「全員戦闘準備」
歌丸の声掛けにより、他2人も気を引き締め、歌丸は背負っていたスナイパーライフルを取り、スコープを覗いた。
スコープには後姿の二人の大男と、捕らえられているであろう民間人の姿があった。
「赤嶺、アート、敵2と民間人1」
「了解」
「了解しました。」
3人は民間人の安全を最優先で、息を殺しながら敵の背後へと忍び寄った。
3人はそばにあるコンテナ背後に隠れ、歌丸の指示により赤嶺とアートはナイフを片手に2人の大男へととびかかった。
赤嶺は無駄な動き一つなく、アートは力で相手をねじ伏せ、首もとに突き付けたナイフを素早くスライドさせた。
その瞬間、2人の大男は倒れ、息絶えた。
「ひぁ!」
すると、後ろで両手を縛られた女性は軽く悲鳴を上げた。
「大丈夫っすか?血見るのとか慣れてないっすよね…、早くここから離れましょう」
赤嶺がそう言うと、女性は不思議そうな顔でこちらを眺めていた。
「あの、貴方たちは?」
「あぁ僕たちは、派遣されたスパイチームINNOCENT MANIACのチームDAMNです。別に怪しいものでもないし、貴方のこと傷つけるつもりもないんで」
「僕たちが安全区域まで案内いたします。」
そう言うと女性は首を振りながらこう答えた。
「あぁ!違います!私今日からチームDAMNに配属されたオリヴィア=ド=ロメロと申します!」
その言葉を聞き、歌丸は3人の元へ駆け寄った。
「オリヴィア?貴方が?てっきり捕まっていた民間人かと思ったけど…、専用の車で輸送中だって聞いたけど。」
「はい、それが、第一地点から輸送車に乗って第二地点まで来たところで一回輸送車を乗り換えることになったんですが…、乗る輸送車を間違えてしまって…、その乗り間違えた輸送車が物資を送るためのもので、気づいたときにはもう出発してしまっていて…。」
「それで偶然にも襲われてこの状況ってこと」
「そうなんです」
歌丸は軽くため息をつき、赤嶺とアートはあきれ顔になっていた。
「とりあえずオリヴィアを連れて、私たちの基地に戻ろうか…。」
「了解っす…。」
エリートのみが配属されるチームDAMNに、新たな風が吹いた瞬間であった。
~スパイチーム安全基地~
アートは、備え付けのキッチンからティーカップに入った暖かい紅茶をオリヴィアの座るテーブルの前に置いた。
「ありがとうございます、かわいらしいティーカップですね」
そう褒められるとアートは心なしか照れくさそうな顔をして、会釈だけしてキッチンのほうへ戻って行ってしまった。
歌丸がオリヴィアの正面へ座ると、オリヴィアが不思議そうな顔で話しかけてきた。
「あの方ってクールな方なんですね、こんなにかわいいティーカップを使っているのに…」
「アートはちょっと恥ずかしがり屋だからね、でもそれを本人の前では言ってあげないでね、男気がないのちょっと気にしてるから」
「そうなんですね、私は好きですけど…」
オリヴィアはティーカップを手に取り、一口飲んだ。
そして歌丸は、本部から送られてきたオリヴィアの履歴書を再度確認した。
「ふーん、スパイチームの一員になってから1年も経ってないのね?」
「そうなんです、私実はパソコンとかの機械系に詳しくて、それから透視能力も持っているので、そこが今回のDAMN入隊のきっかけになったといった感じです。」
ちょうどオリヴィアが話し終えたところで、隣の部屋から赤嶺が話に入ってきた。
「確かに、透視能力なんて便利なものがあったらこのチームには役立ちそうっすよね。ちょうどこのチーム、一人いなくなっちゃったところだったしさ」
「私の入る前の一人というのは、もう脱退されたんですか?」
オリヴィアがそう聞くと赤嶺と歌丸は気まずそうに口を開いた。
「まぁ脱退というか…」
「赤嶺、私から話すよ」
「了解っす、歌丸先輩」
赤嶺はそういうとまた自室に戻ってしまった。
歌丸は、赤嶺が自室に戻ったのを確認すると口を開いた。
「まぁ話すと長くなるんだけど、実はあなたが入る前にいた隊員が、敵勢力に寝返ってね。私の幼馴染だったから絶対そんなことないって思ってたんだけど。彼女実力はあったんだけど、どうもプライドが高くてね、赤嶺とはいつも喧嘩してばかりで、…、同じチームなのに1週間口を利かないこともあって、不満が溜まってたみたいなんだよね。このチームのリーダーとして私がしっかりまとめなきゃいけなかったんだけど、私もあんまり仲間のことに手を回せる状況じゃなくてさ」
「そんなことがあったんですね、じゃあ、その方がいなくなってからは一切顔も見ていない状況なんですか?」
「いや、数週間前に遠目からだけど、彼女の顔を見る機会があって、彼女の顔…、久しぶりに見たらだいぶ変わってたよ。寝返る前は勝気な感じで、the元気っ子って感じだったのに、目はキリっとしちゃって、服装もいかにも敵勢力の幹部って感じで、良い服着させてもらってたよ。実力があるだけに敵勢力に持ってかれたのはひどい痛手だった」
歌丸は話し終えると、目の前の紅茶に砂糖3つとミルクを少々回し入れると、ゆっくりと口をつけた。
オリヴィアは真剣なまなざしで、膝の上に乗せた両手の中の紅茶に視線を落としていた。
「もっと、一緒にいられると思ってた、私彼女とは親友で…、何でも分かっていた気になってたみたい。」
「缶詰一つもないの?」
「全く、ネズミすらうろついてないくらいっすよ、飲み水もないし、ずいぶん前に撤収しちゃったみたいっすね」
床に膝をついて、少し埃っぽい段ボールをあさっているのはスパイチーム2年目の赤嶺 鈴彦である。1年前の戦闘時に右目に傷を負い、眼帯をしているのが彼。素早さと聴覚と視力は人一倍いい。
そして棚に沢山並べられているファイルから重要書類を探しているのは、歌丸 千織。スパイチーム3年目で、年齢は赤嶺の1つ上。長めの黒髪と、過去に受けた人体実験の影響できれいなエメラルドグリーンの瞳が特徴的。異能力を持たない人間でありながら、戦闘力は凄まじい。
そんな私たちは、建物も少ない林で今日も最前線で一般市民とスパイチーム用の食料と、入手できる限りの情報をかき集めている最中である。
「なんでスパイチームの僕らがこんな食糧集めなんかしなきゃいけないんすかね?スパイならもっとかっこいいこととかするんじゃないんすか?拳銃もって誰もいないオフィスに忍び込んだりして」
「今の状況でそんなこと言ってられない、しかも今日から新人が1人来るみたいだから、指導は赤嶺に任せるよ」
「えー僕がやるんすか?このめんどくさがりで有名な僕に?千織先輩がやってくださいよ!」
「私は人見知りだから無理」
「そんなん言い訳にならないっすよー、千織先輩なんてリーダーなんすからやってくださいよ」
「私は戦闘しか教えられないからパス」
「そんなーー」
赤嶺とそんな話をしているとチームメイトの一人が遠出から帰ってきた。
「歌丸さん、あちらの3キロ先で野宿した跡がありました。まだ少しにおいが残っていたので、その人物から話を聞き出せれば新たな情報が手に入るかと思います。」
林の奥から走ってきたのはチームメイトの一人であるアート=レイ。彼はこのチームの中で唯一人獣であり、孤児院出身で、片耳が欠損しているため、代わりの耳を装着しているのが特徴である。彼も赤嶺と同時期に入隊した2年目である。嗅覚と力と持久力がある。
「わかった、ちょうどここも探索し終わったところだから、そのあたりで誰かいないか探してみよう。」
歌丸と赤嶺はアートの肩に乗り、アートは何食わぬ顔で自分が来た方向に向けて走り出した。
「それにしても、アートはすごい力持ちだよね、二人で90キロくらいはあるのに、僕はひょろがりだからアートみたいなガタイのいい男になりたいよ…」
「僕が育った孤児院では遊具が少なくて、暇さえあれば大きいタイヤなんかを持って走ったりしていたので、赤嶺さんも同じようにすれば僕と同じくらいの大きさになるのではないでしょうか?」
アートは少し息を切らしながらも余裕層に返答した。
「いやぁ、僕は体力無いから、普通に走るだけでもバテちゃうよ、やっぱり人獣だと体力が多い種族だから、僕がアートみたいになるんだったら遺伝子から変えなきゃだね…」
~野宿跡~
「確かにまだ温かい、赤嶺、何か音は聞こえる?」
赤嶺は耳に手を当てよく耳を澄ませた。
「東の方向に数名の足音がする。でかい足音と、金属の音がする、権力者の手下かも」
「全員戦闘準備」
歌丸の声掛けにより、他2人も気を引き締め、歌丸は背負っていたスナイパーライフルを取り、スコープを覗いた。
スコープには後姿の二人の大男と、捕らえられているであろう民間人の姿があった。
「赤嶺、アート、敵2と民間人1」
「了解」
「了解しました。」
3人は民間人の安全を最優先で、息を殺しながら敵の背後へと忍び寄った。
3人はそばにあるコンテナ背後に隠れ、歌丸の指示により赤嶺とアートはナイフを片手に2人の大男へととびかかった。
赤嶺は無駄な動き一つなく、アートは力で相手をねじ伏せ、首もとに突き付けたナイフを素早くスライドさせた。
その瞬間、2人の大男は倒れ、息絶えた。
「ひぁ!」
すると、後ろで両手を縛られた女性は軽く悲鳴を上げた。
「大丈夫っすか?血見るのとか慣れてないっすよね…、早くここから離れましょう」
赤嶺がそう言うと、女性は不思議そうな顔でこちらを眺めていた。
「あの、貴方たちは?」
「あぁ僕たちは、派遣されたスパイチームINNOCENT MANIACのチームDAMNです。別に怪しいものでもないし、貴方のこと傷つけるつもりもないんで」
「僕たちが安全区域まで案内いたします。」
そう言うと女性は首を振りながらこう答えた。
「あぁ!違います!私今日からチームDAMNに配属されたオリヴィア=ド=ロメロと申します!」
その言葉を聞き、歌丸は3人の元へ駆け寄った。
「オリヴィア?貴方が?てっきり捕まっていた民間人かと思ったけど…、専用の車で輸送中だって聞いたけど。」
「はい、それが、第一地点から輸送車に乗って第二地点まで来たところで一回輸送車を乗り換えることになったんですが…、乗る輸送車を間違えてしまって…、その乗り間違えた輸送車が物資を送るためのもので、気づいたときにはもう出発してしまっていて…。」
「それで偶然にも襲われてこの状況ってこと」
「そうなんです」
歌丸は軽くため息をつき、赤嶺とアートはあきれ顔になっていた。
「とりあえずオリヴィアを連れて、私たちの基地に戻ろうか…。」
「了解っす…。」
エリートのみが配属されるチームDAMNに、新たな風が吹いた瞬間であった。
~スパイチーム安全基地~
アートは、備え付けのキッチンからティーカップに入った暖かい紅茶をオリヴィアの座るテーブルの前に置いた。
「ありがとうございます、かわいらしいティーカップですね」
そう褒められるとアートは心なしか照れくさそうな顔をして、会釈だけしてキッチンのほうへ戻って行ってしまった。
歌丸がオリヴィアの正面へ座ると、オリヴィアが不思議そうな顔で話しかけてきた。
「あの方ってクールな方なんですね、こんなにかわいいティーカップを使っているのに…」
「アートはちょっと恥ずかしがり屋だからね、でもそれを本人の前では言ってあげないでね、男気がないのちょっと気にしてるから」
「そうなんですね、私は好きですけど…」
オリヴィアはティーカップを手に取り、一口飲んだ。
そして歌丸は、本部から送られてきたオリヴィアの履歴書を再度確認した。
「ふーん、スパイチームの一員になってから1年も経ってないのね?」
「そうなんです、私実はパソコンとかの機械系に詳しくて、それから透視能力も持っているので、そこが今回のDAMN入隊のきっかけになったといった感じです。」
ちょうどオリヴィアが話し終えたところで、隣の部屋から赤嶺が話に入ってきた。
「確かに、透視能力なんて便利なものがあったらこのチームには役立ちそうっすよね。ちょうどこのチーム、一人いなくなっちゃったところだったしさ」
「私の入る前の一人というのは、もう脱退されたんですか?」
オリヴィアがそう聞くと赤嶺と歌丸は気まずそうに口を開いた。
「まぁ脱退というか…」
「赤嶺、私から話すよ」
「了解っす、歌丸先輩」
赤嶺はそういうとまた自室に戻ってしまった。
歌丸は、赤嶺が自室に戻ったのを確認すると口を開いた。
「まぁ話すと長くなるんだけど、実はあなたが入る前にいた隊員が、敵勢力に寝返ってね。私の幼馴染だったから絶対そんなことないって思ってたんだけど。彼女実力はあったんだけど、どうもプライドが高くてね、赤嶺とはいつも喧嘩してばかりで、…、同じチームなのに1週間口を利かないこともあって、不満が溜まってたみたいなんだよね。このチームのリーダーとして私がしっかりまとめなきゃいけなかったんだけど、私もあんまり仲間のことに手を回せる状況じゃなくてさ」
「そんなことがあったんですね、じゃあ、その方がいなくなってからは一切顔も見ていない状況なんですか?」
「いや、数週間前に遠目からだけど、彼女の顔を見る機会があって、彼女の顔…、久しぶりに見たらだいぶ変わってたよ。寝返る前は勝気な感じで、the元気っ子って感じだったのに、目はキリっとしちゃって、服装もいかにも敵勢力の幹部って感じで、良い服着させてもらってたよ。実力があるだけに敵勢力に持ってかれたのはひどい痛手だった」
歌丸は話し終えると、目の前の紅茶に砂糖3つとミルクを少々回し入れると、ゆっくりと口をつけた。
オリヴィアは真剣なまなざしで、膝の上に乗せた両手の中の紅茶に視線を落としていた。
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