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裏 学校
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「聖女を見つけた。騎士団長に連絡を取ってほしい」
そう義父に言い募っても、義父はただの俺の初恋だと相手にしてもらえなかった。
俺は何度も頼み込んだ。
すると義父はここだけの話だと前置きをした上で俺に語った。
「聖女と思わしき子はもう見つかっている。公爵令嬢のご令嬢で教皇自ら教えを授けている。だから、平民の子が聖女なんてことはないんだ」
そんなことは俺ももう知っている。
ただ、俺にはわかるんだ。
彼女の力は、澱みを焼き消すこの世の光だ。
彼女こそが女神が力を授けた聖女だ。
俺が通うことになった学校は噴水のある広場の近くにあった。学校といっても少し大きな一軒家で、見た目は普通の家のように見える。
転入した学校の同じクラスに聖女メルはいた。
聖女は学校の人気者だ。
聖女の回りにはクラスの男女が集まり、いつでも誰かに囲まれている。
俺はやったことのない勉強に足を引っ張られ、自習を言い渡されていた。手渡されたのは入学したての子供が使う教科書らしい。周りの連中は学校もない辺境から来た田舎者だと影で笑う。
だが、皆がそういう人間だったわけではなかった。
俺の隣の席に座っている女の子はとても親切だった。
俺がよくわからず考え込んでいると声をかけて教えてくれる。面倒なそぶりなど全く見せず、常に気にかけてくれる。
このクラスで最初に馴染むことができたのはその女の子だった。
そうやって自主学習を繰り返すうちに俺の学力は周りの生徒に追い付いた。彼女のおかげで普通に授業を受けられるようになった。
その頃から、俺は聖女と交流を持つようになった。
俺の隣の席に座っている少女と聖女が仲良くなり、少女と過ごす聖女は俺とも交流を持つようになった。
「ユリアちゃん」
聖女は隣の席にやって来て、ユリアや俺と話しをする。聖女といるユリアはおとなしく、聖女は俺とばかり話すようになった。
その内、騎士志望の生徒の為に放課後の練習クラブができ、義父の許可のもと俺も参加をすることになった。
聖女もユリアも練習の手伝いということでメンバーに加わっていた。
聖女は騎士に憧れていると言う。
学校の中でずば抜けた実力を持つ俺をすごい、すごい、と誉めまくる。
誉められたことの無い俺の耳は熱くなった。
こうやって日々を過ごしながら騎士団からの連絡を待っていたが、彼らからの連絡は全くなかった。
教会は公爵家の令嬢を聖女として教育している。
勇者の話しなどは全く聞かなかった。
そう義父に言い募っても、義父はただの俺の初恋だと相手にしてもらえなかった。
俺は何度も頼み込んだ。
すると義父はここだけの話だと前置きをした上で俺に語った。
「聖女と思わしき子はもう見つかっている。公爵令嬢のご令嬢で教皇自ら教えを授けている。だから、平民の子が聖女なんてことはないんだ」
そんなことは俺ももう知っている。
ただ、俺にはわかるんだ。
彼女の力は、澱みを焼き消すこの世の光だ。
彼女こそが女神が力を授けた聖女だ。
俺が通うことになった学校は噴水のある広場の近くにあった。学校といっても少し大きな一軒家で、見た目は普通の家のように見える。
転入した学校の同じクラスに聖女メルはいた。
聖女は学校の人気者だ。
聖女の回りにはクラスの男女が集まり、いつでも誰かに囲まれている。
俺はやったことのない勉強に足を引っ張られ、自習を言い渡されていた。手渡されたのは入学したての子供が使う教科書らしい。周りの連中は学校もない辺境から来た田舎者だと影で笑う。
だが、皆がそういう人間だったわけではなかった。
俺の隣の席に座っている女の子はとても親切だった。
俺がよくわからず考え込んでいると声をかけて教えてくれる。面倒なそぶりなど全く見せず、常に気にかけてくれる。
このクラスで最初に馴染むことができたのはその女の子だった。
そうやって自主学習を繰り返すうちに俺の学力は周りの生徒に追い付いた。彼女のおかげで普通に授業を受けられるようになった。
その頃から、俺は聖女と交流を持つようになった。
俺の隣の席に座っている少女と聖女が仲良くなり、少女と過ごす聖女は俺とも交流を持つようになった。
「ユリアちゃん」
聖女は隣の席にやって来て、ユリアや俺と話しをする。聖女といるユリアはおとなしく、聖女は俺とばかり話すようになった。
その内、騎士志望の生徒の為に放課後の練習クラブができ、義父の許可のもと俺も参加をすることになった。
聖女もユリアも練習の手伝いということでメンバーに加わっていた。
聖女は騎士に憧れていると言う。
学校の中でずば抜けた実力を持つ俺をすごい、すごい、と誉めまくる。
誉められたことの無い俺の耳は熱くなった。
こうやって日々を過ごしながら騎士団からの連絡を待っていたが、彼らからの連絡は全くなかった。
教会は公爵家の令嬢を聖女として教育している。
勇者の話しなどは全く聞かなかった。
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