想い想われ恋い焦がれ

周乃 太葉

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11.診察

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ジュリが部屋から出たあと、イーサンは椅子に座り、上半身裸になるように指示された。

ニコラはカルテを見ながらまだブツブツ文句を言っている。

「まったく、この子は定期検診を怠るなって何遍言えばわかるんだい」

「すみません…つい…」

「毎回言うけど、お前さんの今の健康はコレ有りきなんだからメンテナンスと調整を怠るのは生命線に関わるんだよ」

そう言うと、ニコラはイーサンの左胸に埋め込まれた魔法具からコアを取り出した。

「わかってます…」

コアを別の魔法具にセットしてあれこれ調整をしながらニコラがイーサンに問うた。

「やれやれ、イーサン、お前さん少しヤケを起こしていないかい?」

「…そ…そんなこと…」

「命の手綱をコレに握られているようで嫌なんじゃないかい?」

「……」

「コレがないとまた寝たきりになってしまうからそう思うんだろうけど、お前さんの両親の愛情の結晶だよ。大事にしなさい」

「はい…」

「わかればよろしい。ふむ、今の環境は合っているようだね。コアの調子がいいよ」

「そうですか」

「ふむ、いいところなんだろうね」

「長閑ですよ。空気もきれいで。牛や羊たちものんびりしてます」

「それだけじゃなさそうな気もするけど…」

「他ですか?最近ストレスが減ったかな?まぁあれは自業自得だけど…」

「なんにせよ、それはいいことだね」

ニコラはイーサンの話にを聞き、満足そうに返事をした。

「はい、調整は終わったよ。身体の検査はここじゃできないから後日…そうだな、明後日私の病棟までおいで」

イーサンはシャツを着ながら返事をした。

「わかりました。あの…」

「あぁ、まだジュリには言わないでおくよ」

「ありがとうございます…」

「あの子ならなんとも思わないだろうけどね。まぁ、自分のタイミングで言うがいいよ」

「はい…」

「さてと、あの子が部屋でお前さんのこと気になってソワソワしているだろう。顔見せて安心させてあげておくれ」

「はい。失礼します」

イーサンは立ち上がり、ニコラに礼をした。

「次からはちゃんと来るように」

「うっ…はい」

イーサンはニコラの部屋から出て先程辿った道を戻った。
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