『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

文字の大きさ
2 / 280
被験者で金持ちになる

第2話

しおりを挟む
 これは…何だ?ドッキリかな?
 ドッキリだよなぁ。
 カメラはどこだ…テレビに映るのなんかゴメンだ!
 辞めさせないと…学校でどんな目に合うか!

「ドッキリですよね。
 辞めて欲しいんですけど。
 カメラどこですか?」
 
 キョロキョロする僕を目を細めて見つめながら、彼は自己紹介を始めた。

「初めまして。
 私の名前は華京院 奈落かきょういん ならくです。
 この、青少年メンタルリサーチ研究所の所員です。
 これが名刺です。
 ドッキリなんかじゃありませんよ。
 この1千万円は、あなたが今すぐにでも自由に使えるお金です。」
 い…1千万円…!?
 
 僕が今すぐにでも使えるお金!?

「青少年メンタルリサーチ研究所?」
「アンケートを実施した会社です。
 ちゃんと明記してますよ。
 それに、『…アンケート回答者の中から選抜されると、キーホルダーの他に更にプレゼントが!』ってちゃんと明記してます。」
「更にプレゼントってユルキンググッズじゃないんですか?」
「違いますよ。」
華京院さんはニヤリと笑った。

「1千万円って…返せませんよ。
 借金なんてし…ませんよ…!」
「借金?
 何を言ってるんです?
 これは返す必要のないお金です。
 先ずは、落ち着いて説明を聞いて頂けませんか?
 でないと、先に進めません。」
「はい…。」
 
 僕はクラクラする頭を押さえながら、返事をかろうじてした。

「これから先1年間、5人の被験者に好きなだけの資金援助をします。
 あなた達が『有意義』だと思われる事に使って下さい。
 青少年の意識や感覚、金銭的価値観における生活の変化などなど…。
それが、この実験の主な目的です。
 実験上のルールを説明します。
 
 1、被験者当選の事実は一切口外しない。
 もちろん、契約内容の他言もダメです。
 家族、兄弟、友達もダメです。
 情報漏えいが発覚すれば、資金援助は打ち切りさせて頂きます。
 
 2、資金援助は出来る限り、上限を持ちませんが、月末報告で『有意義』な使い方をしていないと判断されれば、その時点で打ち切りです。
 
 3、サポーターはあくまで監視者です。
 但し、被験者が支援を要する場合はサポーターへの金銭の支払い義務が生じる。
 金銭的契約を結んだ事のみ、サポーターは被験者との協力支援が可能となる。
 尚、拘束や命令以外の簡単な相談や短時間の付き添いは、その義務に当たらず、無償で行える。

  4、多額のお金の乱流用は、外部の人間に影響があると心得て下さい。
 資金の出所情報が外部流出された時点で、資金援助打ち切りとなります。
 
 5、言うまでもなく、犯罪応用が発覚した時点で資金援助打ち切り。
 警察への協力として全ての情報を提供させて頂きます。
 
  6、サポーターのレポートにはどう言う形であれ、関与してはならない。
このレポートには金銭的契約をしても無効であり、事実発覚後は資金援助打ち切りとする。
 
これが、主なルールとなります。
ここまでは、いいですか。」
「はあ…何とか…。」
「被験者同士の接触はなるべく、こちらで避けるようには心掛けます。」
「どうしてですか?」
「秘密の共有も情報流出とみなすからです。
 但し、偶然かつ相手を調べる事なく、感じる程度であれば問題ありません。
 勝手な思い込みの部類に入りますから。」
「『有意義』の基準が、わかりません…。
 僕が『有意義』と思う事ならいいんですか?」
「基本的には。あなたにとっての『有意義』です。
 但し、世間一般から見て、どう見ても『有意義』と感じられないと判断されれば、それはマイナスですよね。
 そこの、資金が打ち切られるかどうかは、あなたの感覚が世間ズレしてるかどうかですから。
 『好き勝手』に使うと『有意義』に使うとは、全く別な事です。
 例え同じ金額でも意味が違うと言う事です。」
「少し…落ち着いて考えたいので…あの。
 このお金、ひとまず1束だけ預かります。
 一旦他は必要な時に申出ます。
 ここでは1千万円も母親に隠せない。」
「確かに…この部屋、空き巣も入らないボロさだなぁ。
 1千万円なんて不自然過ぎか。
 じゃあ、今すぐにでも使える範囲を理解して貰ったと言う事で、100万円のみ置いて行きます。
そして…この電子マネーカード。
残りはこれに入れて後日お渡しします。
それなら、怪しまれませんよね。
 あと、私との連絡先の交換をして下さい。
 基本的には側にいて監視してます。
メッセージで連絡を取って下さい。」
 
 電子マネーカードにってそれも、持ち歩くの怖いんだけど。
 基本的にカツアゲ対象にされちゃう。
 絶対に学校には持って行けないし、イジメ首謀者に知られてはならない!
 取りあえず、僕は彼のアドレスを交換した。
 
「あ、はい。
 …監視って、もしかして24時間!?」
「はい。これも実験ですし、私の仕事です。
 嫌でしょうが、サポーターの監視は必須条件です。
隠しカメラ、盗聴器もセットさせて頂きます。」
 いや…むしろ僕にとっては好都合かもしれない。
 イジメられずに済むかも…。

「仕事…華京院さんは何歳ですか?」
「…じゅ…19歳かな…。
 奈落でいいです。
 その方が呼びやすいでしょう。」
 
 年齢を聞いた途端、奈落の視線が泳いだ。
 どっちだ?20歳過ぎてるのか?それとも…下…高校生じゃないよな。
 24時間監視なんて…。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します

スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」 眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。 隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。 エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。 しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。 彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。 「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」 裏切りへのカウントダウンが今、始まる。 スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

1000年ぶりに目覚めた「永久の魔女」が最強すぎるので、現代魔術じゃ話にもならない件について

水定ゆう
ファンタジー
【火曜、木曜、土曜、に投稿中!】 千年前に起こった大戦を鎮めたのは、最強と恐れられ畏怖された「魔女」を冠する魔法使いだった。 月日は流れ千年後。「永久の魔女」の二つ名を持つ最強の魔法使いトキワ・ルカはふとしたことで眠ってしまいようやく目が覚める。 気がつくとそこは魔力の濃度が下がり魔法がおとぎ話と呼ばれるまでに落ちた世界だった。 代わりに魔術が存在している中、ルカは魔術師になるためアルカード魔術学校に転入する。 けれど最強の魔女は、有り余る力を隠しながらも周囲に存在をアピールしてしまい…… 最強の魔法使い「魔女」の名を冠するトキワ・ルカは、現代の魔術師たちを軽く凌駕し、さまざまな問題に現代の魔術師たちと巻き込まれていくのだった。 ※こちらの作品は小説家になろうやカクヨムでも投稿しています。

異世界で姪が勇者になったけれど、俺はのんびり料理屋を開く

夕日(夕日凪)
ファンタジー
突然姉が亡くなり、その遺児である姪の『椛音』を男手一つで育てていた元料理人の『翔』。 椛音が十六歳になった時。二人は異世界に召喚されて…!? 椛音は勇者として異世界を飛び回ることになり、椛音のおまけとして召喚された翔は憧れていた料理人の夢を異世界で叶えることに。 デスクレイフィッシュ、大猪、オボロアナグマ──。 姪が旅先から持ち込む数々の食材(モンスター)を使った店を、翔は異世界で開店する。 翔の料理を食べると不思議と力が湧くようで、いろいろな人物が店を来訪するように──。 ※表紙は小鶴先生に描いていただきました!

【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活

シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

処理中です...