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憎しみのパズルピース
第18話
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「図書室ぅ?またぁ?」
「土屋さん!
単純だなぁ君は。
いいかい、君の好きなドラマとかでもそうだろう。
刑事の捜査は現場100回!って言うだろ。
気になる事があれば何度でも現場に足を運ぶ事は大切なんだよ。」
「100回~~!意味ないでしょう、そんなに通っても。」
「土屋さ~ん!例えだよ例え!
もう…君と会話するのに本当にエネルギー使い果たすよ。」
僕は2人の間に入って、説明した。
「今回は全員いなくて大丈夫です。
今日、図書室に行くのは…明日の朝とどこか変化があるか見たいからです。」
「…そうか…夜中に何が起こってるなら、間違い探しみたく前日の風景と翌日の朝の風景に違いがあるかもしれないって事だね。」
「はい…。
とはいえ、確率はかなり低いとは思いますが。
何せ月一の出来事と今晩が重なる可能性は極わずかですから。」
「でも、その考え方が大切だと思うよ。
土屋さんがあんなのだけど、有村君がまともで助かるよ。」
後半をつぶやくように神谷先輩は言って頭を抱えた。
「いえ、僕は結構嫌いじゃないですよ。
土屋先輩の個性。
彼女にしかない、特別を持ってるって事ですからね。
羨ましいくらいです。」
「特別な個性ね…。」
仕方ないか…という呆れ顔で神谷先輩は土屋先輩とイスに座って話し始めた。
どうやら2人で前期図書委員担当の先生のところへ行くようだ。
僕は加納先生と2人に会釈をして図書室へと向かった。
ところが、図書室に続く廊下はいつもとはまったく雰囲気が違っていた。
バタバタと数人の生徒が出たり入ったり。
その手には数冊の本やら書類やら。
台車で本を運んでくる者もいた。
早川さんもバタバタと彼らに指示を出して誘導していた。
何かあった…?あ、もしかして同好会とかの…。
「早川さん。」
僕は意を決して早川さんに声をかけた。
「有村君…。
ごめんなさい、今日は急な閉館なの。
本を借りるなら後日…。」
「手伝います。
人手足りてないんですよね。
同好会って人が少ないから。
雨漏りで濡れたら困る物をここに運んでるんですよね。
1番近くて、雨漏りしない新校舎の一室。」
「えっええそう。
…本当に手伝って貰える…?」
「はい!困った時はお互い様ですから。」
僕は鞄を廊下に置くと、すぐに旧校舎に向かった。
僕は同好会の室内から運ぶのを手伝い、早川さんは運ばれた物を、各同好会毎に委員長の三谷先輩と机の上に並べて行った。
同好会の人達も懸命に廊下を行き来して、結局全てが終わったのは18:00を過ぎていた。
そして、外は少しだけ風が収まり、雨も勢いが衰えてきた。
「お疲れ様、ありがとう。有村君。
助かったわ。」
早川さんが僕にパックのイチゴミルクを差し出して来た。
「あ、ありがとう。
でも終わりじゃないですよね。
明日、これを戻さなきゃ。」
「そうだけど…そこまで有村君に甘えるのは…。
図書委員でもないのに、全部手伝って貰うなんて。
パック牛乳だけじゃ足りないわ。」
「…だったら、少しだけ話をし聞かせて貰ってもいいですか?
実は早川さんに聞きたい事があるんです。
今日、ここに来たのは…それが目的です。
だから、明日も手伝いに来ます。」
「…図書室の怪人の事なら私は…。」
「いいえ。
早川さん。
宮地 保が…イジメをしているのを知っていますよね。」
早川さんの顔色が瞬時に蒼白く変わった。
そして…視線を真っ直ぐに僕に向けた。
絵も言われぬ緊張感が僕らを包んだ。
…でも、言わなきゃならない!
「土屋さん!
単純だなぁ君は。
いいかい、君の好きなドラマとかでもそうだろう。
刑事の捜査は現場100回!って言うだろ。
気になる事があれば何度でも現場に足を運ぶ事は大切なんだよ。」
「100回~~!意味ないでしょう、そんなに通っても。」
「土屋さ~ん!例えだよ例え!
もう…君と会話するのに本当にエネルギー使い果たすよ。」
僕は2人の間に入って、説明した。
「今回は全員いなくて大丈夫です。
今日、図書室に行くのは…明日の朝とどこか変化があるか見たいからです。」
「…そうか…夜中に何が起こってるなら、間違い探しみたく前日の風景と翌日の朝の風景に違いがあるかもしれないって事だね。」
「はい…。
とはいえ、確率はかなり低いとは思いますが。
何せ月一の出来事と今晩が重なる可能性は極わずかですから。」
「でも、その考え方が大切だと思うよ。
土屋さんがあんなのだけど、有村君がまともで助かるよ。」
後半をつぶやくように神谷先輩は言って頭を抱えた。
「いえ、僕は結構嫌いじゃないですよ。
土屋先輩の個性。
彼女にしかない、特別を持ってるって事ですからね。
羨ましいくらいです。」
「特別な個性ね…。」
仕方ないか…という呆れ顔で神谷先輩は土屋先輩とイスに座って話し始めた。
どうやら2人で前期図書委員担当の先生のところへ行くようだ。
僕は加納先生と2人に会釈をして図書室へと向かった。
ところが、図書室に続く廊下はいつもとはまったく雰囲気が違っていた。
バタバタと数人の生徒が出たり入ったり。
その手には数冊の本やら書類やら。
台車で本を運んでくる者もいた。
早川さんもバタバタと彼らに指示を出して誘導していた。
何かあった…?あ、もしかして同好会とかの…。
「早川さん。」
僕は意を決して早川さんに声をかけた。
「有村君…。
ごめんなさい、今日は急な閉館なの。
本を借りるなら後日…。」
「手伝います。
人手足りてないんですよね。
同好会って人が少ないから。
雨漏りで濡れたら困る物をここに運んでるんですよね。
1番近くて、雨漏りしない新校舎の一室。」
「えっええそう。
…本当に手伝って貰える…?」
「はい!困った時はお互い様ですから。」
僕は鞄を廊下に置くと、すぐに旧校舎に向かった。
僕は同好会の室内から運ぶのを手伝い、早川さんは運ばれた物を、各同好会毎に委員長の三谷先輩と机の上に並べて行った。
同好会の人達も懸命に廊下を行き来して、結局全てが終わったのは18:00を過ぎていた。
そして、外は少しだけ風が収まり、雨も勢いが衰えてきた。
「お疲れ様、ありがとう。有村君。
助かったわ。」
早川さんが僕にパックのイチゴミルクを差し出して来た。
「あ、ありがとう。
でも終わりじゃないですよね。
明日、これを戻さなきゃ。」
「そうだけど…そこまで有村君に甘えるのは…。
図書委員でもないのに、全部手伝って貰うなんて。
パック牛乳だけじゃ足りないわ。」
「…だったら、少しだけ話をし聞かせて貰ってもいいですか?
実は早川さんに聞きたい事があるんです。
今日、ここに来たのは…それが目的です。
だから、明日も手伝いに来ます。」
「…図書室の怪人の事なら私は…。」
「いいえ。
早川さん。
宮地 保が…イジメをしているのを知っていますよね。」
早川さんの顔色が瞬時に蒼白く変わった。
そして…視線を真っ直ぐに僕に向けた。
絵も言われぬ緊張感が僕らを包んだ。
…でも、言わなきゃならない!
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