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ハードで楽しい深夜のお仕事
第32話
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僕の浅い眠りの鼻を、香ばしい香りが触った。
ガーリックトースト?
コーンスープの香りまでしてきた。
グウ~~。
眠気に勝るお腹の虫の音で僕は目覚めた。
蒸しタオルを外すと眩しい朝陽が目に飛び込んで来た。
「おう!大丈夫か?
あれから1時間眠り込んでたぞ。
ま、あと数時間はラストスパートだな。」
「あ、そんなに眠っちゃった?
ゴメン…つい。」
「いいから、いいから。
朝飯食うぞ。
バゲットがあったから、この奈落様がガーリックトーストにしてやったぞ!
オリーブオイルたっぷりかけて食え!
なんならクリームチーズもあるぞ。
どっかの貰い物だけど…。
今日は珍しくオシャレな朝食だ。」
やっぱり、料理の出来る男の人って格好いいなぁ…絵になる。
仕事も料理も出来るなんて…。
僕は両方ともまだまだだなぁ…。
「槇さんも奈落も、料理は家で覚えたの?」
「ん?家っていうか…ガキンチョの炊事当番。」
「小学生に上がるとね、否が応でも年寄りや幼児の朝食や昼食や弁当を作る当番が回ってくる。
とはいえ、お祖母様方とワンセットなんだけど。
人数が人数だけに、嫌でも料理の腕が上がってしまうんだよ。」
「働かざるもの…食うべらからずなんですね。」
「そうそう!何にしろ、動けるようになったら少しでも働け!死ぬまで働け!って感じだ。
ジジィやババァもおかげで、誰一人として痴呆症や寝たきりになってる奴はいねぇ。
そんな暇を与えないんだ。
一子相伝秘術を子孫に残さなきゃならないからな。
なーんてあははは。」
「へぇ。
お婆ちゃんから教わるんだ料理。
じゃあ、ちゃんと華京院の味を代々伝えてる訳だね。」
「んな、大袈裟なもんじゃねーけどな。
ま、料理ってのは生きる為に必要な作業だしな。
覚えておいて損はねーからな。」
カリッとガーリックトーストをかじりながら奈落はスープを注いでくれた。
「さて、目も覚めたようだし食べよう。
予定より押してるけど、頑張ろう。」
「はい。槇さん。」
僕等は3人で朝食を食べながら、談笑をした。
「マジで今度、有村と風呂に入ってやる!」
「なんなの?その野望。
別に何も無いよ…恥ずかしいし。」
「バァカ!スキンシップは大事だよ!
やっぱり、一度は裸の付き合いで語り合いをして、理解し合う!
日本人には大切だぞ~!」
奈落はお風呂に変なこだわりあるなぁ。
「語り合いも何も、奈落はすぐに遊ぶだろう。
でも、確かにお風呂で語り合う習慣っていいと思うよ。
リラックスして、お互いの悩みを打ち明けてストレスをリフレッシュして解消。
まさに水で洗い流す感じ。」
「僕は…お風呂は物心ついた時から1人でしか入ってないから…恥ずかしさが先に立っちゃうな。
修学旅行でもホテルのシャワーで大浴場には入らなかったし。」
そうなんだ…僕は…孤立してたから、そういう時でさえ、大浴場に入れなかった。
「もったいねーな!
気持ちいいぞ!大浴場!」
「そうか…なんだ。
奈落は有村君の事考えて、お風呂に一緒に入りたかったんだね。
相変わらず、わかりづらいけど優しいな。
お前は。」
え…僕の為に…?
僕は隣でコーンスープを煽ってる奈落を見た。
「ま、この先いくらでも機会はあるさ!
有村が希望すればだけどな。」
そっか…、僕の為に…そうだな今度奈落と温泉にでも行こうかな。
でっかいお風呂ではしゃいで、泳いで…今まで出来なかった事、全部やろう。
「うん!そのうち行こう。温泉に。」
「いいなぁ、じゃあその時は俺も混ざっちゃおうかな?」
「2人の水入らずの語らいだぞ~野暮だなぁ槇ちゃん!」
「温泉に水入らずの語らいって…変だよ奈落!あははは。」
食べ終わって、立ち上がった槇さんに奈落が少し真面目な顔で声を掛けた。
「…そういや、槇ちゃん…新生院 直の噂って、どう聞いてる?」
「ん…?
一時期、噂になった奴か?
えっと、僕が聞いたのは…新世代の新生院の中で仕事を任せて貰えない奴がいるとか…あの中で唯一普通の生活をしてる…だの…。
結果的に…落ちこぼれなんじゃないかって…。
でも、どれもハッキリとしたものじゃ…。
それが、どうかしたのか?」
「あ、いや…ちょっと疑問に思って。
本当に落ちこぼれで、仕事を任せて貰えないのかなってさ。
ウチじゃあり得ない、ンなの半強制的だからさ。」
奈落はごまかしてコーヒーを僕に差し出しながら、自分もコーヒーを一口飲んだ。
ガーリックトースト?
コーンスープの香りまでしてきた。
グウ~~。
眠気に勝るお腹の虫の音で僕は目覚めた。
蒸しタオルを外すと眩しい朝陽が目に飛び込んで来た。
「おう!大丈夫か?
あれから1時間眠り込んでたぞ。
ま、あと数時間はラストスパートだな。」
「あ、そんなに眠っちゃった?
ゴメン…つい。」
「いいから、いいから。
朝飯食うぞ。
バゲットがあったから、この奈落様がガーリックトーストにしてやったぞ!
オリーブオイルたっぷりかけて食え!
なんならクリームチーズもあるぞ。
どっかの貰い物だけど…。
今日は珍しくオシャレな朝食だ。」
やっぱり、料理の出来る男の人って格好いいなぁ…絵になる。
仕事も料理も出来るなんて…。
僕は両方ともまだまだだなぁ…。
「槇さんも奈落も、料理は家で覚えたの?」
「ん?家っていうか…ガキンチョの炊事当番。」
「小学生に上がるとね、否が応でも年寄りや幼児の朝食や昼食や弁当を作る当番が回ってくる。
とはいえ、お祖母様方とワンセットなんだけど。
人数が人数だけに、嫌でも料理の腕が上がってしまうんだよ。」
「働かざるもの…食うべらからずなんですね。」
「そうそう!何にしろ、動けるようになったら少しでも働け!死ぬまで働け!って感じだ。
ジジィやババァもおかげで、誰一人として痴呆症や寝たきりになってる奴はいねぇ。
そんな暇を与えないんだ。
一子相伝秘術を子孫に残さなきゃならないからな。
なーんてあははは。」
「へぇ。
お婆ちゃんから教わるんだ料理。
じゃあ、ちゃんと華京院の味を代々伝えてる訳だね。」
「んな、大袈裟なもんじゃねーけどな。
ま、料理ってのは生きる為に必要な作業だしな。
覚えておいて損はねーからな。」
カリッとガーリックトーストをかじりながら奈落はスープを注いでくれた。
「さて、目も覚めたようだし食べよう。
予定より押してるけど、頑張ろう。」
「はい。槇さん。」
僕等は3人で朝食を食べながら、談笑をした。
「マジで今度、有村と風呂に入ってやる!」
「なんなの?その野望。
別に何も無いよ…恥ずかしいし。」
「バァカ!スキンシップは大事だよ!
やっぱり、一度は裸の付き合いで語り合いをして、理解し合う!
日本人には大切だぞ~!」
奈落はお風呂に変なこだわりあるなぁ。
「語り合いも何も、奈落はすぐに遊ぶだろう。
でも、確かにお風呂で語り合う習慣っていいと思うよ。
リラックスして、お互いの悩みを打ち明けてストレスをリフレッシュして解消。
まさに水で洗い流す感じ。」
「僕は…お風呂は物心ついた時から1人でしか入ってないから…恥ずかしさが先に立っちゃうな。
修学旅行でもホテルのシャワーで大浴場には入らなかったし。」
そうなんだ…僕は…孤立してたから、そういう時でさえ、大浴場に入れなかった。
「もったいねーな!
気持ちいいぞ!大浴場!」
「そうか…なんだ。
奈落は有村君の事考えて、お風呂に一緒に入りたかったんだね。
相変わらず、わかりづらいけど優しいな。
お前は。」
え…僕の為に…?
僕は隣でコーンスープを煽ってる奈落を見た。
「ま、この先いくらでも機会はあるさ!
有村が希望すればだけどな。」
そっか…、僕の為に…そうだな今度奈落と温泉にでも行こうかな。
でっかいお風呂ではしゃいで、泳いで…今まで出来なかった事、全部やろう。
「うん!そのうち行こう。温泉に。」
「いいなぁ、じゃあその時は俺も混ざっちゃおうかな?」
「2人の水入らずの語らいだぞ~野暮だなぁ槇ちゃん!」
「温泉に水入らずの語らいって…変だよ奈落!あははは。」
食べ終わって、立ち上がった槇さんに奈落が少し真面目な顔で声を掛けた。
「…そういや、槇ちゃん…新生院 直の噂って、どう聞いてる?」
「ん…?
一時期、噂になった奴か?
えっと、僕が聞いたのは…新世代の新生院の中で仕事を任せて貰えない奴がいるとか…あの中で唯一普通の生活をしてる…だの…。
結果的に…落ちこぼれなんじゃないかって…。
でも、どれもハッキリとしたものじゃ…。
それが、どうかしたのか?」
「あ、いや…ちょっと疑問に思って。
本当に落ちこぼれで、仕事を任せて貰えないのかなってさ。
ウチじゃあり得ない、ンなの半強制的だからさ。」
奈落はごまかしてコーヒーを僕に差し出しながら、自分もコーヒーを一口飲んだ。
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