『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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保健室同盟(仮)と前期図書委員

第4話

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 誰もいない早朝の保健室で、少し土日に終わらなかった課題をやり、時間を潰した。

 そろそろ神谷先輩が図書室観察を終える頃だな。
 シャーペンを片付けながら時計に目をやった。

 パタパタパタパタ。

 軽い足取りの靴音がした。
 
ガラガラ…。

「あ、おはよう。有村君。」
「おはようございます。
 やっぱり、神谷先輩でしたか。
 足取りが軽いのでおそらく先輩だと思いました。」
「うん、土屋さんみたいなガサツな歩き方はしないからね。」

 朝から土屋先輩の毒を吐くところを見ると、今日の神谷先輩は絶好調かな。

「ところで、図書室の様子に変化はありませんでした?」
「うん。図書室自体には変化は無かった。」
「図書室自体には?」
「それがさあ、図書委員長の三谷さんが思ったより早く登校していてね。
 すでに室内で入力作業をしていたよ。
 まあ、変ではないんだけどね。
 警戒されてるのかな…って。」
「そうですか…。
 熱心といえば熱心に仕事に従事してるのかもしれませんが…どうでしょう。」
「あ、それと…有村君に連絡事項。
 前期の図書委員1人と図書委員長の連絡が取れそうなんだ。
 金曜日の帰り際に先生に声を掛けられてさ。
 昼休みに職員室に話しを聞きに行くんだけど、一緒に行けるかい?
 …土屋さんも一緒なんだけどね。」
「別に、僕はそこは引っかかりませんよ。
 そうですね。
 スケジュールも合わせたいし、3人一緒がベストだと思いますよ。
 昼休みに一緒に職員室に行きましょう。」
「了解!ここで弁当食べてから行こう。」

 ベッドの上に座って、足をプラプラさせて神谷先輩は言った。
 
 窓の外には登校時間で、生徒がパラパラと坂を上って来るのが見えた。
 そろそろ、早川さんの登校時間が迫ってる。

「あの!僕先に教室に行きます。
 ちょっと用事があるんで、失礼します。」

 僕はバタバタと鞄を抱えて、神谷先輩に一礼した。

 「ん、じゃあ昼休みに。」

 神谷先輩の声を聞き終えるか聞き終えないかの間に、保健室を飛び出して屋上を目指してダッシュした。

 途中、2年の先生が見えてスピードダウンして、先生の姿が消えてから再びダッシュして屋上への階段を駆け上がった。

 屋上は風が強く、少し肌寒い感じがした。
 けど時間が無い。
 僕は校門前から生徒玄関前の坂を、低い体勢で屋上の柵の間からくまなく見た。
 坂になってるせいか、屋上からでも顔が判別できる…確かにベストな場所だ。

時間的にそろそろ早川さんが登校して来るはずだけど…。

校門前に三つ編み2つのお下げ髪が目に入った。
そして…隣には前髪の立った…。

「宮地と早川さんが一緒に登校してる⁉︎」

 僕の身体に緊張感が一気に増した。
 
 宮地の胸には何やら小ぶりの紙袋が見えた。
 2人は校門から生徒玄関前までの丁度真ん中辺りで足を止めた。
 宮地は紙袋を早川さんに手渡すと、生徒玄関の方へ。
 早川さんは何故か生徒玄関に行かずに、外を回って旧校舎側の方へ歩き出した。

「あれ…玄関から入らないんだ。
 あっちは旧校舎かグラウンドへ行く方向…。
 まさか、窓から図書室とか?」

 僕は屋上から早川さんの姿を追って移動した。
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