197 / 280
保健室同盟(仮)と前期図書委員
第10話
しおりを挟む「ねぇ~!見た見た見たぁ?」
放課後、保健室同盟(仮)の為に保健室のドアを開けた途端に、土屋先輩がスマホ片手に前のめりで向かって来たので、思わず僕は飛び退いてしまった。
「ひぇっ⁉︎な、何ですか?」
「昼の前期図書委員の写真!」
「あ、えっと…まだ、よく見てないです。」
「だー!もう!何やってんのよ!」
「えー?えー?何ですか?
写真に何かヒントが…?」
「神部先輩よ!神部先輩!
鼻筋の通った、イケメン来たー!」
「へっ?…イケメン…?」
ガクッ!
膝からコケてしまった。
全然、図書室の怪人関係ないじゃないか!
って、半分予想はついてたけど…土屋先輩のペースに巻き込まれると、かなり疲れる。
イスに座り、改めてスマホの写真を見た。
ズームして表情を見て見た。
確かに…柔らかい癖っ毛に、少し垂れ目の優しそうなイケメンだ。
ま、僕の物差しだと、華京院の方がイケメンだと思うけど…。
高橋先輩はポニーテールの似合う、凛とした女性みたいだ。
そして、前期図書委員長の重谷先輩は、おでこ全開のショートヘアに生徒会とかにいそうな知的な黒縁メガネの、神経質そうな感じの男性だ。
あくまでも、僕のイメージだけど…。
「ごめん、掃除当番で少し遅れた…。」
「神谷君!来たー!」
「うぉあっ!何で急に襲って来るんだよ!
土屋さんは…!何でそんなに興奮して…。
あ!…まさか、写真かぁ?」
「さすが!神谷君はわかってるわね!」
「わかるわからないの問題じゃないよ。
君が考える事なんて、そんな低レベルの事ばかりだろう。
イケメン見るとすぐこれだ。
まったく…とりあえず、席に着こう。
写真は1人で興奮してくれ。
僕と有村君は冷静に資料としてしか見ないから。」
「ちえっ!少しくらい、テンション上げてもいいじゃない。」
少しじゃないから、僕も神谷先輩も手を焼いてるんじゃないか!
土屋先輩は口先を尖らせたまま、イスに座って。
「さて、大野先生からアポは取れたから、明日塾に直接行ってくれと言われたよ。
2人とも行けるね。」
「もちろんです。行きます。」
「女性ってのが残念だけど行きますよ。
なんせ、イケメンの元彼女じゃない。
仲良くしておいて損はないわ!」
「………で、ここに来て図書委員長の三谷先輩の動きが、僕等を警戒しているように思われてる。
今日、先週借りた本を返す際に、情報を得られればと思っていたんだけど…警戒されてる時はあまり深く接触しない方が得策だと思うんだ。」
土屋先輩を冷ややかな感じでガン無視して、坦々と神谷先輩は話し続けた。
「神谷先輩。
警戒してるのは今のところ、三谷先輩だけですか?」
「う~ん、そうだね。
そんな感じだね。
下手に行動すると、事情を知らない下級生にまで不審がられるからかなぁ。
他の図書委員に特別な緊張感は感じていない。
だから、こちらは今のところは三谷先輩に悟られないようにするのが一番だと思うんだ。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
1000年ぶりに目覚めた「永久の魔女」が最強すぎるので、現代魔術じゃ話にもならない件について
水定ゆう
ファンタジー
【火曜、木曜、土曜、に投稿中!】
千年前に起こった大戦を鎮めたのは、最強と恐れられ畏怖された「魔女」を冠する魔法使いだった。
月日は流れ千年後。「永久の魔女」の二つ名を持つ最強の魔法使いトキワ・ルカはふとしたことで眠ってしまいようやく目が覚める。
気がつくとそこは魔力の濃度が下がり魔法がおとぎ話と呼ばれるまでに落ちた世界だった。
代わりに魔術が存在している中、ルカは魔術師になるためアルカード魔術学校に転入する。
けれど最強の魔女は、有り余る力を隠しながらも周囲に存在をアピールしてしまい……
最強の魔法使い「魔女」の名を冠するトキワ・ルカは、現代の魔術師たちを軽く凌駕し、さまざまな問題に現代の魔術師たちと巻き込まれていくのだった。
※こちらの作品は小説家になろうやカクヨムでも投稿しています。
異世界で姪が勇者になったけれど、俺はのんびり料理屋を開く
夕日(夕日凪)
ファンタジー
突然姉が亡くなり、その遺児である姪の『椛音』を男手一つで育てていた元料理人の『翔』。
椛音が十六歳になった時。二人は異世界に召喚されて…!?
椛音は勇者として異世界を飛び回ることになり、椛音のおまけとして召喚された翔は憧れていた料理人の夢を異世界で叶えることに。
デスクレイフィッシュ、大猪、オボロアナグマ──。
姪が旅先から持ち込む数々の食材(モンスター)を使った店を、翔は異世界で開店する。
翔の料理を食べると不思議と力が湧くようで、いろいろな人物が店を来訪するように──。
※表紙は小鶴先生に描いていただきました!
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる