『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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保健室同盟(仮)と前期図書委員

第10話

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「ねぇ~!見た見た見たぁ?」

 放課後、保健室同盟(仮)の為に保健室のドアを開けた途端に、土屋先輩がスマホ片手に前のめりで向かって来たので、思わず僕は飛び退いてしまった。

「ひぇっ⁉︎な、何ですか?」
「昼の前期図書委員の写真!」
「あ、えっと…まだ、よく見てないです。」
「だー!もう!何やってんのよ!」
「えー?えー?何ですか?
 写真に何かヒントが…?」
「神部先輩よ!神部先輩!
 鼻筋の通った、イケメン来たー!」
「へっ?…イケメン…?」

 ガクッ!
 膝からコケてしまった。
 全然、図書室の怪人関係ないじゃないか!
 って、半分予想はついてたけど…土屋先輩のペースに巻き込まれると、かなり疲れる。

 イスに座り、改めてスマホの写真を見た。
 ズームして表情を見て見た。
 確かに…柔らかい癖っ毛に、少し垂れ目の優しそうなイケメンだ。
 ま、僕の物差しだと、華京院の方がイケメンだと思うけど…。

 高橋先輩はポニーテールの似合う、凛とした女性みたいだ。
 そして、前期図書委員長の重谷先輩は、おでこ全開のショートヘアに生徒会とかにいそうな知的な黒縁メガネの、神経質そうな感じの男性だ。
 あくまでも、僕のイメージだけど…。

「ごめん、掃除当番で少し遅れた…。」
「神谷君!来たー!」
「うぉあっ!何で急に襲って来るんだよ!
 土屋さんは…!何でそんなに興奮して…。
 あ!…まさか、写真かぁ?」
「さすが!神谷君はわかってるわね!」
「わかるわからないの問題じゃないよ。
 君が考える事なんて、そんな低レベルの事ばかりだろう。
 イケメン見るとすぐこれだ。
 まったく…とりあえず、席に着こう。
 写真は1人で興奮してくれ。
 僕と有村君は冷静に資料としてしか見ないから。」
「ちえっ!少しくらい、テンション上げてもいいじゃない。」

 少しじゃないから、僕も神谷先輩も手を焼いてるんじゃないか!
 
 土屋先輩は口先を尖らせたまま、イスに座って。

「さて、大野先生からアポは取れたから、明日塾に直接行ってくれと言われたよ。
 2人とも行けるね。」
「もちろんです。行きます。」
「女性ってのが残念だけど行きますよ。
 なんせ、イケメンの元彼女じゃない。
 仲良くしておいて損はないわ!」
「………で、ここに来て図書委員長の三谷先輩の動きが、僕等を警戒しているように思われてる。
 今日、先週借りた本を返す際に、情報を得られればと思っていたんだけど…警戒されてる時はあまり深く接触しない方が得策だと思うんだ。」

 土屋先輩を冷ややかな感じでガン無視して、坦々と神谷先輩は話し続けた。

「神谷先輩。
 警戒してるのは今のところ、三谷先輩だけですか?」
「う~ん、そうだね。
 そんな感じだね。
 下手に行動すると、事情を知らない下級生にまで不審がられるからかなぁ。
 他の図書委員に特別な緊張感は感じていない。
  だから、こちらは今のところは三谷先輩に悟られないようにするのが一番だと思うんだ。」
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