『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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保健室同盟(仮)と前期図書委員

第20話

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 屋上は曇り空のせいか、少し湿気を帯びた空気が頬をかすめた。

 うつ伏せになりながら、柵の間からそっと屋上下の生徒達の登校の列に視線を送った。
 まばらに坂を登ってくる生徒の中で何やら、結構な荷物を持ってる生徒が目に飛び込んで来た。

「えっ?宮地?何だ?アレは??」

 早川さんと共にやって来た宮地は、何やら大きめな袋に少し重そうな物を運んで来た。
 縦横1メートルくらいの…ボードかなぁ?
 袋が掛かってるから、物が何か判別が出来ない。
 すると早川さんが生徒玄関前で、宮地に何やら手渡した。
 そして、今日は宮地の方が別方向へと動き出した。

 えっ、どうしよう…えーい!宮地が気になる!

宮地の動向に視線を送りつつ、屋上を宮地を追いながら進んだ。

「あ!まさか、早川さん…宮地に鍵を⁉︎」
 
 ピッ!ピッ!

 無意識にスマホのカメラに、宮地の姿を映した。
 驚いた。
 宮地が昨日の早川さん同様に、旧校舎の旧職員玄関の鍵を開けて中へと入って行ったのだ。

 やはり、宮地は早川さんに、何かしらの協力をしている…ここの所、田中や安村とつるむことが少ないし、僕をイジメる事も抑え気味だ。
 つまり、やる事があって忙しいから…。
 
 やる事って何だ…?
 何を手伝ってるんだ…?
 図書室の怪人を守る為か…?

  くそっ!室内に入ってからの行動は見られない。

 僕は仕方なく、爪を噛みながら教室へ向かう事にした。
 本当なら宮地を追跡して、確認したいところなんだけど…ホームルームに完全に遅刻してしまうし、慌てて行って鉢合わせってのも困る。

 …仕方ない、奈落にこの後、追跡して貰おうかな…。

 ホームルームに向かう途中の廊下で、僕は奈落にメッセージを送った。

『急でごめん!今、宮地が旧校舎に入って…何をしてるか調べて欲しい。
 カメラで写真を撮ってくれるだけでもいいから。』

 送信。

ブルルルル。

 返信が速攻で来た。

『了解!こっちは任せろ。
 とりあえず、宮地が教室に戻るまでの間の状況を記録する。
 あ、有料だぞ!』

 そんなの承知の上だ。
 これは、『有意義』だ!

『頼んだよ!
 昼休みにデータ送って!』

 送信。

ブルルルル。

『任せとけ!』

 奈落に後を頼んで、教室に駆け込んだ。

 
 教室に入ると当然、そこには宮地の姿は無かった。
 宮地の席のところで、田中と安村が腕組みをして話している。
 どうやら、宮地を待ってる感じだなぁ。

 そっと自分の席に座って、2人の会話に耳をそばだてた。

「最近、宮地の奴付き合い悪いなぁ。
 田中、何か聞いてないか?」
「んにゃ、何にも。
 まあ、家庭環境変わってから、ちょくちょくは付き合い悪い時あるけど…。
 そういや、最近、早川と登校してるな。」
「あれ…まさか、付き合ってるとか?」
「どうだろ。
 不思議じゃねーけどな。
 ってか、そこらの女子よりは宮地に合ってるかもな。
 幼馴染みで、たまに弁当も作って貰ってんだろ。」
「それ、彼女じゃなくて…すでに奥さんじゃね~?
 宮地に聞かれたら吹っ飛ばされるぜ!田中!」
「宮地により、早川にビンタされそうだなぁ。
 冗談通じないとこあるし。だはは。」

 結局、ホームルームを過ぎても宮地が教室に来る事は無かった。
 
 宮地が教室に戻って来たのは、1時間目を過ぎて、2時間目に入るギリギリの時だった。

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