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仁科 加奈子と少年達
第18話
しおりを挟む「陸、でも虫たちの寿命は短いわよね。
どう感じるかしら?」
「悲しいですが…納得もしています。
これが自然の成り立ちだと彼らも受け止めています。
だからこそ、子孫を残す事に命懸けなんです。
一瞬だけど、その間に生命の光を放つんです。
あ…すいません。つい…。
好きな事を話すと止まらなくなって。
小さい頃から兄の海や、弟の空にもウザいって突かれます。」
「えっ?兄弟…?彼らが?」
戸籍も兄弟としてるのか?
確かにそう違和感はない設定だが…。
「家族は大事よね。陸。」
「ええ。とても大切です。」
なるほど…更生と言うのは、まんざら嘘でもないようだ。
「えっ…と鈴さんって、まだお若いですね。
なんか、若い女性とあまり間近で話さないので、ドキドキします…ハーフっぽいし…ここの研究所にはいない感じだから。」
陸は鈴の手を持ち上げて握り始めた。
バチッ!
「触るな!」
俺は反射的にその手を払い除けた。
「陸…!ごめんなさい。
一応、年頃の健全な男の子だから。
女の子への興味を持ってる時期だし。
でも、これで健全だとおわかりでしょう。」
仁科 加奈子が駆け寄って来た。
「それは…わかるけど…。」
にしたって、盛ってんじゃねーぞ!
こんなチンクシャ相手に!
ったく油断もスキもあったもんじゃねぇ。
「陸、あなた達もそのうちすぐに、恋愛をして恋人を作って普通に結婚出来るわよ。」
「そうですか…楽しみだなぁ…。
僕も本能に忠実に生きたいんです…虫達と同じ様にね…。」
ゾクッ!
なんだ…今の言い回し…寒気が背中を走ったぞ…。
しかも、鈴を見る眼差しが…まるで獲物を見つけた野獣のように見えた…。
本能に忠実に…か。
確かに子孫を残したいというのが本能だが…。
「梶も…本能に忠実…。」
「うっせぇ!言うなっつてんだろ!」
俺は鈴に突っ込んだ。
「ま、とにかく、ご覧頂けたと思います。
この研究の成果を、そして効力を。
…あなた達に、この研究を邪魔する事は出来ないのです。
ちゃんと御理解頂けましたか?」
勝ち誇ったかのように胸を突き出して仁科 加奈子は言った。
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