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1話 ある日10億振り込まれてたんだが
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俺は佐藤 拓也
25歳独身、彼女無し。
身長179.9cm、体重75kg、年収330万
3高(高学歴・高身長・高収入)が求められる昨今においてはいわゆる可も不可もないありふれた人間の1人だ。
そんな俺の生活は隔週2休で朝9時に出社して17時の定時には必ず帰れる今の世の中でこの職種形態を探すのは困難だと言われるほどホワイトな企業ではあるが給料的にはそんなに良く無い見せかけだけの企業に勤めてる。
特に趣味はない。
強いて言うほどの物もなく、休みの日は大概布団にこもって寝てる。
生き甲斐無し、異性と積極的に絡むつもり無し、交友関係狭し、、、
そんな俺の日常がある休みの日を境にバグった。
月に2度訪れる最初の2連休。
ウチは社長の意向で休みは平日に基本的になる。
平日は良い。
どこも空いてるし、銀行も役所も空いてる。
だからといってどこに行くでもないのだが、その日俺は珍しく遠出する予定を前々から作っていたので外に出ていた。
年2.3回計画してどこかに行き、温泉に浸かる。
それを大学時代からずっと続けている。
もはや惰性になってきているが、やらなきゃやらないで気持ち悪いのでなんとなく続けている。
今回は熱海の温泉に1泊2日で行く予定を立てていて、既に宿泊費用は振込済み。
あとは手持ちのお金を下ろすために銀行にきてると言うわけだ。
平日の銀行は高齢者が多いが、それでもピークの昼以降よりは断然早い開店直後に来てるからあまり人はいない。
快適だ。
カードをATMに通しお金を下ろす。
そして明細に一瞥してグシャグシャに握りつぶして違和感を覚えて開いた。
手が震える…
変な汗が出てきた…
「えっ?」
地声ではない妙に高くでもちょっと掠れた変な声が出た。
明細に書かれていた数字。
本来であれば預金残高は300万ほどだったはずだ。
何せ使うことがあまりないお金だ。
どんどん溜まるからそれなりに預金はある方だ。
それでも親指と人差し指で摘んでいるグシャグシャの明細票の数字が明らかにおかしい。
1003005692 円
「なんか変なのついてるぅぅぅ」
改めて確認して、変な叫び声がでた。
「ど、どうかいたしましたかお客様!?」
慌てた店員さんの大声で我を取り戻して、ここが銀行であることを思い出した。
「す、すみません。なんか……あ、嫌なんでもないです、すみませんてしたぁあ!」
店員さんの尋ねる声に明細を見せようとして思いとどまり、一旦離脱する事にして銀行から飛び出した。
それから何分間走ったかわからないが銀行からだいぶ離れた所でゼェゼェ息を吐き出しながら止まった俺は改めて手のひらで握りつぶしてしまっていた明細を震える手で開きながら改めて見る。
1003005692 円
「やっぱり10億超えてるや」
印字ミスなら良いが、それでも10億増えることなんてあるのだろうか。
それは確かめてみれば良いことなのだが、今までの人生において冒険をしたこともない人間からしたら検証方法なんて出てきてもろくなものではなかった。
一番自分の中でマトモだと思ったのは本来の預金300万と端数を別口座に移して10億だけの口座にして有り金全部使うというのがマトモ。
そして俺はそれを実行した。
温泉は勿論行く、だけど行き方をちょっと変更するだけだ。
25歳独身、彼女無し。
身長179.9cm、体重75kg、年収330万
3高(高学歴・高身長・高収入)が求められる昨今においてはいわゆる可も不可もないありふれた人間の1人だ。
そんな俺の生活は隔週2休で朝9時に出社して17時の定時には必ず帰れる今の世の中でこの職種形態を探すのは困難だと言われるほどホワイトな企業ではあるが給料的にはそんなに良く無い見せかけだけの企業に勤めてる。
特に趣味はない。
強いて言うほどの物もなく、休みの日は大概布団にこもって寝てる。
生き甲斐無し、異性と積極的に絡むつもり無し、交友関係狭し、、、
そんな俺の日常がある休みの日を境にバグった。
月に2度訪れる最初の2連休。
ウチは社長の意向で休みは平日に基本的になる。
平日は良い。
どこも空いてるし、銀行も役所も空いてる。
だからといってどこに行くでもないのだが、その日俺は珍しく遠出する予定を前々から作っていたので外に出ていた。
年2.3回計画してどこかに行き、温泉に浸かる。
それを大学時代からずっと続けている。
もはや惰性になってきているが、やらなきゃやらないで気持ち悪いのでなんとなく続けている。
今回は熱海の温泉に1泊2日で行く予定を立てていて、既に宿泊費用は振込済み。
あとは手持ちのお金を下ろすために銀行にきてると言うわけだ。
平日の銀行は高齢者が多いが、それでもピークの昼以降よりは断然早い開店直後に来てるからあまり人はいない。
快適だ。
カードをATMに通しお金を下ろす。
そして明細に一瞥してグシャグシャに握りつぶして違和感を覚えて開いた。
手が震える…
変な汗が出てきた…
「えっ?」
地声ではない妙に高くでもちょっと掠れた変な声が出た。
明細に書かれていた数字。
本来であれば預金残高は300万ほどだったはずだ。
何せ使うことがあまりないお金だ。
どんどん溜まるからそれなりに預金はある方だ。
それでも親指と人差し指で摘んでいるグシャグシャの明細票の数字が明らかにおかしい。
1003005692 円
「なんか変なのついてるぅぅぅ」
改めて確認して、変な叫び声がでた。
「ど、どうかいたしましたかお客様!?」
慌てた店員さんの大声で我を取り戻して、ここが銀行であることを思い出した。
「す、すみません。なんか……あ、嫌なんでもないです、すみませんてしたぁあ!」
店員さんの尋ねる声に明細を見せようとして思いとどまり、一旦離脱する事にして銀行から飛び出した。
それから何分間走ったかわからないが銀行からだいぶ離れた所でゼェゼェ息を吐き出しながら止まった俺は改めて手のひらで握りつぶしてしまっていた明細を震える手で開きながら改めて見る。
1003005692 円
「やっぱり10億超えてるや」
印字ミスなら良いが、それでも10億増えることなんてあるのだろうか。
それは確かめてみれば良いことなのだが、今までの人生において冒険をしたこともない人間からしたら検証方法なんて出てきてもろくなものではなかった。
一番自分の中でマトモだと思ったのは本来の預金300万と端数を別口座に移して10億だけの口座にして有り金全部使うというのがマトモ。
そして俺はそれを実行した。
温泉は勿論行く、だけど行き方をちょっと変更するだけだ。
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