〜隻眼の令嬢、リーゼロッテさんはひきこもりたい!〜

柚亜紫翼

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Side - 15 - 29 - にほんへようこそりぃんさん -

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Side - 15 - 29 - にほんへようこそりぃんさん -

こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン15歳です。

今日はいよいよリィンちゃんを日本にご招待する日なのです!。

「リィンちゃん、本当に護衛のトリエラさん連れて行かなくていいの?」

「いいよ、リゼちゃんとの初めての旅行は誰にも邪魔されずに2人で楽しみたいし、トリエラさんにはいつも守ってもらって感謝してるけど、「あれは危険だからやっちゃダメ」「どこか行く時は絶対私に言ってから」って・・・ちょっと・・・ね、お父様にも今回行くところは安全だからって許可もらってるし」

「それならいいけど・・・、じゃぁ行こうか、荷物は持った?、忘れ物はない?」

「うん!」

「手を繋いで行こう・・・ほい、転移!」

「やったぁ!、異世界だぁ!、・・・あれ?、なんか思ってたのと違う!、なにこの廃墟!」

「・・・あー、これは王国の時間で今の私のお家、ここから時空転移魔法陣で私が死んで数十日経った頃の時代に行くの、この時間軸だと私の家族は別の場所に住んでるんだぁ」

「・・・ふーん、よくわかんないや・・・」

「じゃぁ今度こそ私のお部屋へ!、時空転移!」




「日本へようこそリィンさん!」

「なに、改まって・・・」

「ちょっと言ってみただけ、そんなタイトルの漫画をお父さん持ってたから、あ、靴はここで脱いでね」

「ほうほう、これが日本?でのリゼちゃんのお部屋かぁ・・・綺麗にしてるんだね」

「いやリィンちゃんが来るからお掃除したんだよ」

「あれ何?、凄いね、・・・色の付いた本、・・・って何でヴィンスお兄様!」

「それお母さんのヘヴィメタル専門誌・・・モトリー・クルーが載ってたやつ借りてたんだよね、あの殿下に似てるなぁ・・・って確認したくて・・・、あ、この人は歳取ると太るんだけどね」

「・・・別人なんだぁ・・・でもそっくりだよ?、着てる服はすごく変だけど」

「私も殿下見た時似てるなぁって・・・、服はこっちの人が着る普通のやつじゃないから気にしないで」






今はお昼過ぎ、私は田中家の自室でリィンちゃんとBooTubeで動画サイトを見ているのです、テーブルの上にはノートパソコンと冷凍ピザをチン!したやつにポテトチップス、それからペットボトルのよく冷えたコーラ、ノートパソコンの画面には可愛い子猫、リィンちゃんは「きゃぁ可愛いー」って嬉しそう。

私の格好はTシャツにスゥエットパンツ、ちょっと肌寒いので理世だった時のカーディガンを羽織ってます、今は身体が小さいから理世の時買った服のサイズが大きくて・・・、日本で快適に過ごす為に今の私のサイズの服買おうかなって思っているのです。

でも可愛い服は両腕にいかつい腕輪があるから似合わないかなぁ、長袖で隠せば大丈夫かな、リィンちゃんはというと着て来た服で寝転がるとシワになりそうだったので私の中学の時の超ダサい芋ジャージ、サイズはちょっとキツそうだったのですが初めて着た時は、「わっ、すごい肌触りがいい!、動きやすい!」ってとても好評だったのです、今も、「動きやすいし楽だぁー!」ってベッドの上で寝転がっています、恐るべし芋ジャージ、異世界人に刺さる何かがあるのかも?。

「ねぇねぇリゼちゃん!、この光って絵が出る板みたいなやつ、前に見せてくれたすまほ?って奴の大きいのだよね、うちの国に持って帰ることできないかな・・・、猫ちゃんかわいいから何度も見たいの・・・」

「持って帰ることはできるけどネットが繋がってないから動画サイトは見れないよ、・・・いやハードディスクに動画を入れたら何とか・・・あー、ダメだ向こうには電気が無い!、ソーラーパネルは・・・いやあれ買うといくらするんだろ・・・」

「・・・んー、なんか分かんないけど、無理なのね・・・しょんぼり・・・」

「わー、リィンちゃん、そのうち持って行けるようにするから!」






リィンちゃんを連れてきたのが今日の朝、日本の家族は黒髪の外国人美少女が私のお部屋から出てきたから驚いていたのです!、期待通りの驚きっぷりで内緒で連れてきた甲斐があったというものです、「私の親友で向こうの王女様だよ」って紹介したらチベットスナギツネみたいな表情になってましたけどね。

お父さんは、「理世たんは向こうでお友達いっぱいできたのでござるな」って嬉しそうだったのですが・・・・はい、リィンちゃんが初めての・・・そして唯一のお友達です。

お母さんにも、レンタルCDショップのお仕事から帰ってくるのを待ってリィンちゃんを紹介すると・・・「理世この子欲しい、可愛すぎる!」って抱きつきながら意味不明な事を言ってました、その日の夕飯は慌ててお父さんが近所のスーパーで買ってきた高級和牛でしゃぶしゃぶ、何故かお惣菜の焼き鳥と地元の名産、骨付鳥!、リィンちゃんは慣れないお箸にも挑戦してたけど結局フォークで食べてました、「このお肉美味しい!」「柔らかい!」って感動してました、我が家の普段の夕食5日分のお金かかってますからね、そりゃ美味しいでしょう。

お風呂はリィンちゃんと一緒、我が家のお風呂は田舎だから広いのです!、私は別々に入ろうと思ってたのですが使い方分かんないだろうし、リィンちゃんが一緒に入ろ!って言ったからご一緒したのです、何で一緒に入るの躊躇ってたかと言うとリィンちゃんが私の身体の傷を見て悲しむから、日本に来たのが嬉しくて私に傷があるのを忘れてたみたいで、見た途端泣き出しちゃいました、「あぁぁぁ、わだじのぜいでリゼちゃんがぁぁ」って大泣き、まぁ怪我した直後は何度も泣いてたから扱い慣れてますけどね、頭をよしよしして宥めること5分、ようやく落ち着きました。

「それにしてもリィンちゃん、おっぱい膨らまないね・・・」

「何でそんなこと言うのー」

また泣き出してしまいました。

「覚えてる?、初めて会った時に私リィンちゃんのお胸見てたでしょ、その時、そのまま貧乳で居るのです、私と貧乳仲間になるのです・・・って念を送ったからかなー、私の呪いかも?」

「わーん、何てことするのよー」

「まぁリィンちゃんは王女様だからちっちゃいなぁって思っててもみんな言わないでしょ」

「いやそれ慰めてんの、馬鹿にしてるの、どっち?」

「両方・・・」

「あー、リゼちゃんがいじめるー」

いつものリィンちゃんに戻ったみたいですね、その後は私のテクニックを駆使してリィンちゃんの背中を流したり、マッサージしたり、裸のお付き合いを楽しみました、リィンちゃんは・・・。

「あー、リゼちゃんのマッサージきもちいー、私専属の侍女にならない?、お給料弾むよー」

などと本気なのか冗談なのか分かんないことを言いながら楽しい1日が過ぎて行ったのです、その夜、お布団の中で・・・。

「私、初めてリゼちゃんの背中の傷、見ちゃった・・・、あれって、最初に私に抱きついて庇ってくれた時に斬られたやつだよね」

「うん、そうだよー」

「痛そうだね」

「・・・リィンちゃんには嘘つきたくないから言うけど、今でも凄く痛いんだぁ、斬られた時と同じ痛みがずっと続いてる、もう5年にもなるのに・・・自分で調合した痛み止めを飲んで何とかなってるけどね」

「・・・うぅ・・・ぐすっ・・・ごめんね」

「もう、気にしないでって言ってるのに・・・、私がどれだけ痛くても苦しくてもリィンちゃんに生きていて欲しかったからやったの、後悔はしてないよ、・・・私のことを思って悲しんで後悔して、人生つまんなくなって、そんな事リィンちゃんにして欲しくて庇ったんじゃないの、私と一緒にいろんな所に行ったり、一緒に笑ったり、美味しいもの食べたりしたかったから命懸けで庇ったの、だからもう悲しまないで欲しい」

「・・・うん、ごめん、もう泣かない」

「さて、明日はお出かけだね、動画見てリィンちゃんが行きたいって言ってたショッピングストア!、ここは田舎だからそんなに遊ぶ所ないんだよ、でも海や山は綺麗だし、私の自慢の故郷なんだぁ」

「お買い物、楽しみ・・・私、本当にお金出さなくても・・・いいの?」

「うん、こっちのお金って向こうの貴金属・・・金貨や銀貨を買い取るお店があるんだけど、そこで・・・いくらになるか分かんないけど換金できるの、とりあえず私の領地の職人さんに頼んでアクセサリーに加工してもらった小金貨を5枚持って来てるんだけどね、足りなかったら私がここで生きてる時に貯金したお金があるから大丈夫だよ、明日はいろんなものいっぱい買って楽しい思い出を作ろうね」

「うん、楽しみ、分かってたけどこの世界って私が居る世界と全然違うんだね、魔力の制御も上手くできないし・・・」

「ここは魔素がほとんどないからね、よほど魔力量が多くないと魔法は使えないかな、私でも大きな魔法をこの世界で使うのはキツいから」

「リゼちゃんの前世?のご家族、みんな優しそうで良かった、こっちで暮らすことは考えなかったの?」

「暮らせればいいんだけど・・・、私ってここじゃ死んでることになってるから、国籍も戸籍も無いの、だから色々不便だし、下手したらこっちの家族に迷惑かけちゃうからね・・・、まぁ、向こうで・・・ローゼリアで生きていくのが辛くなったらこっちに逃げてくるかもね、向こうじゃ私って不老不死の化け物って呼ばれ始めてるし・・・」

「やだ・・・」

「え?」

「私を置いてこっちに逃げて来ちゃやだ・・・私も、・・・お友達・・・リゼちゃんしか居ないの」

「・・・分かってるよー、リィンちゃんが寂しがり屋さんなのは、私が一番知ってるの、さて・・・明日に備えてもう寝ようか」

「うん、・・・おやすみリゼちゃん」





改めて振り返ると恥ずかしいくらい百合百合しい会話をリィンちゃんとした昨日から一夜明けて今日は日曜日、リィンちゃんと日本でお買い物なのです、お父さんが車を出してくれるそうで、弟の龍之介は虫除け・・・私は若い男性に近付かれると怖いので、まぁその対策、お母さんはなんとかっていうバンドのライブがあるとかで朝から留守にするそうです、そして軍資金は私の小金貨・・・を向こうの職人さんにお願いして加工したアクセサリー(仮)を貴金属買取のお店で売って捻出します。

これは流石にお父さんに行ってもらわないとダメだけど、全部で5個、小金貨五枚分の純金としての値段だから結構な額になると思うのです、試しに1個査定してもらったのですがまさかの20万円越え!、全部売るのは金額的にマズいかも?って弟が言うので2個だけ売ってそれでも40万円越え、お買い物で豪遊してお父さんと弟への報酬(お昼ご飯に特上鰻重)払ってもお釣りがくるのです!。

「リィンちゃん・・・小金貨1枚が・・・こっちで普通の人が30日働いて貰えるお給料くらいになっちゃった・・・」

「嘘!、やばくない?」

「やばいね」

そんな話をしながら、車を降りてショッピングモールを歩いていると後ろから、「みてみてー」「銀髪!」「隣の女の子もかわいー」って言う声が聞こえてきます、そうでしょうそうでしょう、リィンちゃんはとっても可愛いのです、王女様だから気品があって歩き方も優雅で綺麗なのです、で、私が声のする方を向くと、「・・・あ」って、いや、「あ」ってなんだよ!、可愛い女の子二人組なのに片方は顔に大きな傷、眼帯、足が不自由、可哀想!・・・の「あ」でしょうね・・・。

私は日本に頻繁に来るようになっても外出はほとんどしないで田中家に引きこもっているのです、何故かと言うと私には日本での戸籍や身分証がないから、何かあって職務質問されたらアウトなのですよ、主にお父さんと弟が!。

今日だって可愛い銀髪の幼女(顔に傷)と黒髪の美少女外国人を連れているオタク風中年男と坊主&髭面で柄の悪い若い男の4人組!・・・、例え警察関係者じゃなくても気になるし、とても目立つのです!。

あと、事故に遭った時も困るのです!、保険証もないし・・・、私はトラックに跳ね飛ばされても腕輪の防御結界が効いてて大丈夫なのですがリィンちゃんは怪我したり入院なんかして調べられたら大騒ぎになるのです、ってそれ以前に怪我なんてさせたら私の首が飛びそうで怖いのです!。

でもね、リィンちゃんが動画サイトでショッピングモールの様子を見て、目をキラキラさせて行きたそうにしてたら親友としては連れて行ってあげたいのですよ、そんなこともあって(父と弟の)危険を承知でお買い物大作戦を決行したのです!。

私は向こうの世界では大富豪で、お店に行って、「ここからここまでの商品全部買うよ!」っていうのもできるのですが・・・・したことないけど!、ここは日本、お買い物はリィンちゃんと、「あれ可愛い、これもいいな」って迷いながらも楽しく順調に進んでいきます。

お昼ご飯は私の住んでいるところは日本のうどん王国!、普段ならセルフのうどん屋さんで安く済ませるのですが今日は予算が潤沢なのです、お父さんと弟は約束通り報酬として特上鰻重、私は日本に来て久しぶりに食べるラーメン定食、リィンちゃんはというとお子様ランチに目が釘付けだったのでそれにしました、本当にそれでいいのか第一王女様!って思いましたが本人が美味しそうに食べているので良いのです。

お昼を食べ終わってもお買い物は続くのです!、私を挟んで右手にはリィンちゃん、左手には龍之介、私は龍之介に杖を預けて2人に手を繋いでもらって歩いています、これならちょっと見た感じ足が不自由だと思われないのです、後ろからついて来るお父さんは少し怪しい変質者のように見えたかもですが・・・。

どの売り場でもリィンちゃんは楽しそうにしていたのですが、特に興味を持ったのはゲームセンターのクレーンゲーム、私が得意なのでリィンちゃんにリ⚪︎ックマのぬいぐるみを取ってあげたのです!、とても喜んでくれました!。

さてお買い物も大体済ませたし、お手洗いに・・・って思って男性2人を待たせてリィンちゃんとお手洗いに向かっていると・・・「少し宜しいでしょうか」と女性の声。

あまりにもリィンちゃんがかわいいので一緒に写真を撮って欲しいって言ってきたのです、リィンちゃんに話したら、「いいよ」って言ったので私がその女の人のスマホで写真を撮ってあげました、サービスでリィンちゃんだけのも撮ってあげるのです!、私も一緒に・・・って言われたのですが、「ごめんなさい・・・私顔に傷あるから写真・・・嫌なの」って言うと大人しく諦めてくれました、別に写真はいいのですが、これから先、この近所を出歩く事があると思うので下手に写真を残したくないのです。

職務質問もされず無事に夜になり、私達はお父さんの車でお家に帰ります、そう、転移は使わず車なのです!、理由はリィンちゃんが喜ぶから、大都市とまではいかないものの、うちの近所の街も夜景は綺麗、リィンちゃんは窓の外の景色に夢中です、道路沿いの光り輝く看板や屋外モニター、工場群からの光を見て、「わー!」「すごーい!」って向こうの言葉で大はしゃぎです、なんだか今日は幸せな1日だったなぁ・・・。
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