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父王も兄も本当に自分に甘いな、とクレエは改めて思った。
Ωとして産まれてきたクレエを疎んじる事は一度もなく、宮殿の奥深く、好奇の目に晒されることなく暮らしてこられたのは父王と兄がΩの立場向上に尽力してくれたからだ。発情期になると事情を知る側近達は、宮殿内で働くαをクレエの部屋から遠ざけ、Ω性の従者に世話をさせた。
大切に大切に守られて育ち、発情期を毎回安全に過ごしてきた。それ以外の日常も部屋に閉じ込められたりせず自由に城内を歩き回ることが許された。常に監視の目はあったけれど、それも自分を守る為のものだと理解していた為、苦ではなかった。
発情期に犯されたり、奴隷として売られたり、性欲の捌け口にされるΩの話をたくさん聞いてきた。その度に自分を取り巻く環境に感謝した。一国の王子としての権限は何もない為、父王や兄を政治的な面で支える事は出来ないけれど王になりたい訳ではないので権限なんて必要なかった。
ただ、産まれてきたからには何か自分の出来ることがあるはずだと考えた。
α同士の婚姻で何故かΩ性で産まれた意味が必ずあるはずと。
今はまだそれが何かはわからない。けれどいつかきっと見つかると信じている。必ず見つけてみせると。
その意味の一つが、レストなら良いと思い始めたのはいつからだったか。
騎士としての誇りの高さ、誰も寄せ付けない強さ、凛と佇む姿。どれをとっても惹かれずにはいられない。
王子という身分を隠して近付き、何度も剣を持って挑んできたのは憧れもあったからだ。
Ωでなければ自分は国の為に騎士団に入っていただろう。国民を守る為に生命を賭けて戦う事に使命を感じていたと思う。
けれどΩ故に騎士団にも入れない。だからこそ余計、レストの活躍を望み、期待してしまう。一緒に闘えたならきっといい相棒になれていた。それほどレストとは気があったし、同じ時を過ごしている間の空気の良さが好きだった。
いつまでも変わらずにいたいと思う。けれど、それは難しい。自分自身は変わることはなくてもレストはそうではない。いつ戦場で生命を落とすかわからない騎士だ。
だからその一瞬一瞬を、大切にしなければいけない。
恥ずかしがってばかりいないで、意地を張ってばかりいないで、きちんと素直な気持ちを伝えなければ。それが出来たらたとえ受け入れてもらえなくても、きっと後悔はしないだろう。
クレエにとってそれは一生に一度しかない大事な初恋。
レストはかけがえのない存在なのだ。
――月灯りが落ちる夜の静まりかえった城内は見張り番の衛兵以外、みな寝ている頃だ。
幼い頃からこっそりと抜け出しては夜の城内を探検していたクレエは、どこに衛兵が配置され、どこを通れば見つからないかよく知っていた。敷地内に建てられた騎士団の寄宿舎までだって簡単にたどり着ける。
黒の外套を羽織り頭からフードを被って音を立てないように早足で歩き、寄宿舎まで着くとその隣に並んで建ててある騎士団隊長専用の家屋の扉の前に立った。
ここはレスト専用の住居だ。隊長に任命されればこの家屋に住まう事が出来る。
レストはもう寝てしまっただろうか。こんな時間に訪ねてきたら驚くかもしれない。明日の朝、出直した方がいいのではないか。そんなことをグルグルと考えてしまい、なかなか扉を叩けない。
いくら仲が良くとも下働きだと思われている、そんな人間にいきなり告白されたらレストは困るだろう。戦場では無敵の騎士団隊長も普段クレエの前では心優しいただの獣人。訓練は厳しく騎士団メンバーには恐れられているが、城に遊びに来た小さな子供たちと一緒になって戯れる姿は狼とは思えないくらい周りを朗らかにさせる。
Ωにも理解を示し、クレエのことも常に気にかけてくれる。
優しすぎる騎士だから、余計に怖くなる。いつかその優しさが仇となって生命を落とす時が来るのではないかと。その時、自分は彼にこの思いを伝えなかったことを後悔し泣くのだ。誰にも知られずに宮殿の奥の自室で、密やかに。
そんなのは嫌だ。自分らしくない。今まで自分の境遇を嘲笑い馬鹿にしてきた奴らにだって負けなかった。自分を利用して権力を手にしようとした腹黒い大人にだって屈服しなかった。何も持たない王子だからこそ、自分のことは自分で守らねばならない。それがΩである自分の原動力だった。
だから、今。伝えたいと思った時に伝えなければ。それが自分の生き方だから。
「……レスト」
扉を二度叩いて声を掛けた。
心臓が早鐘をうっていてうるさい。指先も緊張で冷たくなってきた。
少し間があって扉が小さく開いた。隙間からレストの銀色の毛が見えた。
「クレエ? 一体どうした?」
鼻をヒクヒクさせながら扉を開ききりレストが中へとクレエを招き入れる。
ドキドキしながら中へ入るとレスト愛用の剣がテーブルに立てかけられているのが見えた。獣人用の大きめのベッドの側には椅子が置かれその上に乱雑に服が重なっている。
隊長専用といっても一人で使うのに丁度いい広さの居間と寝室、浴室があるだけの造りで、誰かを招くには狭い。そこに体格の大きな獣人が住んでいるのだから余計狭く見える。
部屋を見渡してふと居間のテーブルの上に置かれた大きな袋に目がいった。
それは騎士団員が利用している丈夫な袋で、遠征に行く時等に自分の持ち物を入れる為の物だ。普段、城内にいる時には使う必要のない袋は膨らんでおり中に物が入っているのが見てとれた。
「……何処か、行くのか?」
蝋燭の火と、月灯りだけの薄暗い部屋にクレエの声が小さく震えて響いた。
「ああ、東の国境近くの村が盗賊に襲われたらしい。幸い、近くに駐在していた騎士団の連中が事態に気付いて大惨事にはならなかったけどな」
「そんなことが……」
まただ、とクレエは唇を噛んだ。
何か国にとって不利益なことが起きた時、父王や兄は深夜でもその対処にあたり、それの解決に必要な命令を下す。
けれどクレエはそんな事があったのを知らずに朝になってから従者に教えてもらうことが多い。全く知らされずに何ヶ月も経ってから知る事もある。
王子なのに国政に携われないクレエには国の大事な出来事からも遠ざけられている。
それは、知ったところでクレエに出来ることが何もない為、余計な心配をかけたくないという父王の心遣いからくるものだというのは知っている。それでも、何も出来なくとも、後回しにはされたくなかった。
「盗賊は殆ど捕らえたんだが、まだ逃げている輩がいるらしい。国境が手薄になるのも良くないからな、明日の朝から数日、王命で様子を見に行く事になったんだ」
いつの間に父王はレストに命令を出していたのだろう。昼に会った時は何も言っていなかった。城内もいつもと変わらず静かだし、宮殿も落ち着いていた。父王も一日の執務を終えて自室に戻って来ていたはず。
悔しい、と思った。いつも蚊帳の外で守られてばかりで歯痒い。けれどこれは自分の我が儘だ。もっと王子として役に立ちたいと言えば父王は何かしらの権限をくれるかもしれない。しかしそれをすれば今までΩである自分を守ってきた父王の苦労が台無しになる。
役に立ちたいのならばその方法を自分で考えてからだ。甘えてばかりでは足でまといになるだけだ。
Ωとして産まれてきたクレエを疎んじる事は一度もなく、宮殿の奥深く、好奇の目に晒されることなく暮らしてこられたのは父王と兄がΩの立場向上に尽力してくれたからだ。発情期になると事情を知る側近達は、宮殿内で働くαをクレエの部屋から遠ざけ、Ω性の従者に世話をさせた。
大切に大切に守られて育ち、発情期を毎回安全に過ごしてきた。それ以外の日常も部屋に閉じ込められたりせず自由に城内を歩き回ることが許された。常に監視の目はあったけれど、それも自分を守る為のものだと理解していた為、苦ではなかった。
発情期に犯されたり、奴隷として売られたり、性欲の捌け口にされるΩの話をたくさん聞いてきた。その度に自分を取り巻く環境に感謝した。一国の王子としての権限は何もない為、父王や兄を政治的な面で支える事は出来ないけれど王になりたい訳ではないので権限なんて必要なかった。
ただ、産まれてきたからには何か自分の出来ることがあるはずだと考えた。
α同士の婚姻で何故かΩ性で産まれた意味が必ずあるはずと。
今はまだそれが何かはわからない。けれどいつかきっと見つかると信じている。必ず見つけてみせると。
その意味の一つが、レストなら良いと思い始めたのはいつからだったか。
騎士としての誇りの高さ、誰も寄せ付けない強さ、凛と佇む姿。どれをとっても惹かれずにはいられない。
王子という身分を隠して近付き、何度も剣を持って挑んできたのは憧れもあったからだ。
Ωでなければ自分は国の為に騎士団に入っていただろう。国民を守る為に生命を賭けて戦う事に使命を感じていたと思う。
けれどΩ故に騎士団にも入れない。だからこそ余計、レストの活躍を望み、期待してしまう。一緒に闘えたならきっといい相棒になれていた。それほどレストとは気があったし、同じ時を過ごしている間の空気の良さが好きだった。
いつまでも変わらずにいたいと思う。けれど、それは難しい。自分自身は変わることはなくてもレストはそうではない。いつ戦場で生命を落とすかわからない騎士だ。
だからその一瞬一瞬を、大切にしなければいけない。
恥ずかしがってばかりいないで、意地を張ってばかりいないで、きちんと素直な気持ちを伝えなければ。それが出来たらたとえ受け入れてもらえなくても、きっと後悔はしないだろう。
クレエにとってそれは一生に一度しかない大事な初恋。
レストはかけがえのない存在なのだ。
――月灯りが落ちる夜の静まりかえった城内は見張り番の衛兵以外、みな寝ている頃だ。
幼い頃からこっそりと抜け出しては夜の城内を探検していたクレエは、どこに衛兵が配置され、どこを通れば見つからないかよく知っていた。敷地内に建てられた騎士団の寄宿舎までだって簡単にたどり着ける。
黒の外套を羽織り頭からフードを被って音を立てないように早足で歩き、寄宿舎まで着くとその隣に並んで建ててある騎士団隊長専用の家屋の扉の前に立った。
ここはレスト専用の住居だ。隊長に任命されればこの家屋に住まう事が出来る。
レストはもう寝てしまっただろうか。こんな時間に訪ねてきたら驚くかもしれない。明日の朝、出直した方がいいのではないか。そんなことをグルグルと考えてしまい、なかなか扉を叩けない。
いくら仲が良くとも下働きだと思われている、そんな人間にいきなり告白されたらレストは困るだろう。戦場では無敵の騎士団隊長も普段クレエの前では心優しいただの獣人。訓練は厳しく騎士団メンバーには恐れられているが、城に遊びに来た小さな子供たちと一緒になって戯れる姿は狼とは思えないくらい周りを朗らかにさせる。
Ωにも理解を示し、クレエのことも常に気にかけてくれる。
優しすぎる騎士だから、余計に怖くなる。いつかその優しさが仇となって生命を落とす時が来るのではないかと。その時、自分は彼にこの思いを伝えなかったことを後悔し泣くのだ。誰にも知られずに宮殿の奥の自室で、密やかに。
そんなのは嫌だ。自分らしくない。今まで自分の境遇を嘲笑い馬鹿にしてきた奴らにだって負けなかった。自分を利用して権力を手にしようとした腹黒い大人にだって屈服しなかった。何も持たない王子だからこそ、自分のことは自分で守らねばならない。それがΩである自分の原動力だった。
だから、今。伝えたいと思った時に伝えなければ。それが自分の生き方だから。
「……レスト」
扉を二度叩いて声を掛けた。
心臓が早鐘をうっていてうるさい。指先も緊張で冷たくなってきた。
少し間があって扉が小さく開いた。隙間からレストの銀色の毛が見えた。
「クレエ? 一体どうした?」
鼻をヒクヒクさせながら扉を開ききりレストが中へとクレエを招き入れる。
ドキドキしながら中へ入るとレスト愛用の剣がテーブルに立てかけられているのが見えた。獣人用の大きめのベッドの側には椅子が置かれその上に乱雑に服が重なっている。
隊長専用といっても一人で使うのに丁度いい広さの居間と寝室、浴室があるだけの造りで、誰かを招くには狭い。そこに体格の大きな獣人が住んでいるのだから余計狭く見える。
部屋を見渡してふと居間のテーブルの上に置かれた大きな袋に目がいった。
それは騎士団員が利用している丈夫な袋で、遠征に行く時等に自分の持ち物を入れる為の物だ。普段、城内にいる時には使う必要のない袋は膨らんでおり中に物が入っているのが見てとれた。
「……何処か、行くのか?」
蝋燭の火と、月灯りだけの薄暗い部屋にクレエの声が小さく震えて響いた。
「ああ、東の国境近くの村が盗賊に襲われたらしい。幸い、近くに駐在していた騎士団の連中が事態に気付いて大惨事にはならなかったけどな」
「そんなことが……」
まただ、とクレエは唇を噛んだ。
何か国にとって不利益なことが起きた時、父王や兄は深夜でもその対処にあたり、それの解決に必要な命令を下す。
けれどクレエはそんな事があったのを知らずに朝になってから従者に教えてもらうことが多い。全く知らされずに何ヶ月も経ってから知る事もある。
王子なのに国政に携われないクレエには国の大事な出来事からも遠ざけられている。
それは、知ったところでクレエに出来ることが何もない為、余計な心配をかけたくないという父王の心遣いからくるものだというのは知っている。それでも、何も出来なくとも、後回しにはされたくなかった。
「盗賊は殆ど捕らえたんだが、まだ逃げている輩がいるらしい。国境が手薄になるのも良くないからな、明日の朝から数日、王命で様子を見に行く事になったんだ」
いつの間に父王はレストに命令を出していたのだろう。昼に会った時は何も言っていなかった。城内もいつもと変わらず静かだし、宮殿も落ち着いていた。父王も一日の執務を終えて自室に戻って来ていたはず。
悔しい、と思った。いつも蚊帳の外で守られてばかりで歯痒い。けれどこれは自分の我が儘だ。もっと王子として役に立ちたいと言えば父王は何かしらの権限をくれるかもしれない。しかしそれをすれば今までΩである自分を守ってきた父王の苦労が台無しになる。
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