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36:願いとは
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「サリアナ様、セシル様が!?」
「母上、何のご用ですか?」
マーヤが話し終える前に入室してくるセシル。
「セシル、今日は一段と礼儀がなっていませんね。」
サリアナは一度だけセシルを見上げ、静かに微笑んだ。
「はぁ・・・母上もティファも俺を暇だと思っているのですか?」
頭を荒く掻きむしりサリアナを見るセシルに全く動じることなくマーヤにお茶を持ってくるように言いつけた。
マーヤは二人に頭を下げて部屋から出ていく
サリアナはマーヤを目で追い、扉が閉まったのを確認してセシルの顔をじっくりみる
「ティファから貴方の素行の話を聞きました」
「またその話ですか。」
「セシル、周りの目もあります。今は何よりもティファを大切になさい。」
「それは・・・ティファの実家・・・ランド公爵家が関わっているからですか?」
セシルのその言葉に、サリアナはにこりと笑う
「セシル、私は二人の未来を案じているだけですよ。」
セシルはその言葉を心の底から受け入れられず、無作法にも音を立ててソファに座る
その様子を見て、サリアナもセシルの隣に静かに座った
「はぁ・・・母上は一体何が言いたくて俺を呼んだのです?」
サリアナは、右手で目元と額の辺りをぐしゃぐしゃと擦るセシルの肩にそっと手を添えると耳元で囁く
「ティファと二人目を作り始めなさい」
何を言われるのか察しはついていたセシルは、深い深いため息を吐く
「まだ産後間もないなどと仰っていたのは母上では?」
「もう2ヶ月は過ぎました。その辺の貴族や平民とは違い、王家に入ったのならば世継ぎのためにも早く動かねばなりません。」
「何度も申し上げていますが、俺は王には」
「セシル」
セシルの言葉を遮り名前を呼ぶサリアナの顔は、まるで彫刻のように整い、瞳はセシルただ一人を映していた
「貴方が足掻いても、私の言った言葉は現実になるのです。その辺の女に欲をぶつけず、妻に子を授けなさい。男児が生まれた後、側女にでも側室にでもすれば良いのです。」
淡々と、親子と思えぬ話を続けるサリアナの言葉を聞いていたその瞬間、頭にセラが一瞬過ぎる
「母上!!」
ソファを立ち上がるセシルはサリアナの方を向き冷たい目をする
「ティファの件はわかりました。しかし」
セシルは大きな声で放った言葉のその先が詰まる
「俺は王を目指すつもりも、兄上を引きずり降ろすつもりも。ティファを心から愛すつもりもありません。」
そのセシルの言葉を聞き、サリアナは「はぁ、」とため息をついたあと、センスを広げ口元を隠すとにこりと微笑んだ
「それで良いわ・・・今はね。」
薄く目を開けセシルを見る
「いずれ私の言う通りにするでしょう。それまで待つこととします。」
セシルとサリアナの間には目に見えない亀裂が深く刻まれ始めた
「あのーダリル様、マルコ様」
「どうしたセラ」
セラ帰宅の馬車の中、ダリルはセラをじっと見ながら言葉を待っている。
マルコは身を乗り出しそうな勢いでセラを見ているダリルを横目で見ていた。
研究室の帰り、マルコに呼ばれてついて行った。
前にもこんなことあったな。そう思いながらマルコの背中を追いかける。
以前も通った道を歩きながら、「この先ってめちゃくちゃ豪華な馬車置いてた場所じゃ・・・」などとセラは思っていた。
以前と同様に沢山の豪華な馬車が並んでいたが、以前とは違い普通の馬車も置かれていた。
その馬車を見て少しホッとするセラはマルコを見る
「もしかして、ダリル様も来られるのですか?」
そう聞くとマルコは馬車の方を見ながら話しだす。
「来られるどころかもう乗っていらっしゃるからセラも乗ってくれ。今度は私も共に中に乗るから。」
御者の隣にはジャンが座っていて、マルコは馬車の扉を開けてくれる。
マルコの手を借りて中に入ると、とても爽やかな笑顔で座っているダリルがいた。
「ダリル様、お仕事お疲れ様です。」
「あぁ、セラ。君も疲れただろう。」
ダリルは頬をほんのり赤らめながらセラを見た。
ジッと見られることに戸惑い、セラもまた少し恥ずかしくなり頬を染める
セラはそういえば・・・と、以前馬車の揺れで身体が触れてしまった時のことを思い出し、セラはさらに恥ずかしくなった。
「よいしょ。失礼しますよ。」
「なっ!?マルコなぜ?!」
二人の空間にマルコが急に入ってきて、ダリルの隣に座ると、ダリルが眉をひそめ、嫌そうな顔をする。
「先日は色々ありお二人で乗ってもらいましたが、未婚の男女を密室に置くなどあってはならないと判断したまでです。」
そう言ってジトッとダリルを見るマルコの目は
「好きな女と密室などいけません」と言いたそうな目をしていた。
そんなマルコの目を見て小さく舌打ちをするダリル
二人のアイコンタクトをよくわかっておらず、セラは首を傾げた。
そんなセラを見てマルコは咳払いを一つ。
「ごほんっ、進んでくれ!」
御者へ声をかけるとゆっくり馬車は走りだす。
少し進んだところで、セラが思い出したように話しかけてきた。
「ダリル様とマルコ様、ジャン様にもご協力頂きたいことがあるのです。」
「「協力?」」
長年一緒にいるからか、二人は声をハモらせる。
「はい。ハリス様のご結婚祝いを図書室の職員一同でしようということになりまして、ダリル様・マルコ様・ジャンさんにもご出席とご協力を賜りたく。」
「ほう、それはどう言った案なのだ?」
ダリルは顎に手を添えて、セラの言葉一つ一つを逃すまいと耳を傾けた
「来月結婚式を挙げられるハリス様とご婚約者様である、ミラ・アルディス伯爵令嬢を図書室にお呼びして、小さなお祝いが出来たらとみんなで話しておりまして、ミラ様は貴族令嬢ではありますが特に理由もなく王宮へ呼ぶことは許されないだろうと。」
「なるほど、それで王太子に顔のきく私に入城の許可をとってもらいたいと。」
「はい、図書室のみなさんも貴族ですので、あまり一目につく場所でのそういった事は出来ませんし、何よりハリス様にも内緒で進めているので、ハリス様のご自宅を使わせていただくわけにも・・・」
「なるほどな・・・よし、私がなんとかしてみよう!」
「本当ですか!?」
「ダリル様!?」
嬉しそうなセラの声と同時に戸惑った表情でダリルに声をかけるマルコ
「なんだマルコ」
「そのようなことを簡単に言ってしまって、万が一無理だった時セラが悲しみますよ!」
マルコはそんな安請け合いするなとダリルに目で訴える
「セラを悲しませるなど絶対ありえん!だがセラ、ひとまず確定するまでは皆には言わないでくれ」
「勿論です!ありがとうございます!」
嬉しそうに両手を胸の前で合わせて微笑むセラに、ダリルは満足気な顔をした。
マルコは「どうすれば・・・」と胃の辺りを押さえた。
ジャンは「馬車の中うるさいな・・・」などと思いながらセラの家までの道を進んでいった。
コンコンッーカチャッ
「ティファ様、セシル様がいらっしゃいました。」
「通してちょうだい」
夕食を終え、湯浴みも終わり布団に入ろうとしていたティファにセシルが訪問してきた。
高鳴る鼓動を抑えられず、口の端が上がってしまう
あぁ、王妃様はちゃんとセシル様に言ってくださったのね。
入ってくるセシルはいつもの苛立っている顔ではない。
ティファは深く頭を下げる
「セシル様」
静かな二人きりの部屋。
セシルが近寄ってくる足音が聞こえてきて、鼓動がさらに早くなる。
「セシ、キャッ!」
頭を上げてセシルの顔を見ようとした時、ティファの手を持ちベッドに押し倒した。
「ティファ、お前の望みを叶えよう」
セシルは首元のボタンを少しずつ外しながら、ティファを見下ろす。
その姿に、ティファは喜びを隠すことができず笑みを浮かべてしまう。
これでもいい。こんな形でも、私を求めてくれるのならば・・・
セシルとティファの夜は深くなっていく。
「母上、何のご用ですか?」
マーヤが話し終える前に入室してくるセシル。
「セシル、今日は一段と礼儀がなっていませんね。」
サリアナは一度だけセシルを見上げ、静かに微笑んだ。
「はぁ・・・母上もティファも俺を暇だと思っているのですか?」
頭を荒く掻きむしりサリアナを見るセシルに全く動じることなくマーヤにお茶を持ってくるように言いつけた。
マーヤは二人に頭を下げて部屋から出ていく
サリアナはマーヤを目で追い、扉が閉まったのを確認してセシルの顔をじっくりみる
「ティファから貴方の素行の話を聞きました」
「またその話ですか。」
「セシル、周りの目もあります。今は何よりもティファを大切になさい。」
「それは・・・ティファの実家・・・ランド公爵家が関わっているからですか?」
セシルのその言葉に、サリアナはにこりと笑う
「セシル、私は二人の未来を案じているだけですよ。」
セシルはその言葉を心の底から受け入れられず、無作法にも音を立ててソファに座る
その様子を見て、サリアナもセシルの隣に静かに座った
「はぁ・・・母上は一体何が言いたくて俺を呼んだのです?」
サリアナは、右手で目元と額の辺りをぐしゃぐしゃと擦るセシルの肩にそっと手を添えると耳元で囁く
「ティファと二人目を作り始めなさい」
何を言われるのか察しはついていたセシルは、深い深いため息を吐く
「まだ産後間もないなどと仰っていたのは母上では?」
「もう2ヶ月は過ぎました。その辺の貴族や平民とは違い、王家に入ったのならば世継ぎのためにも早く動かねばなりません。」
「何度も申し上げていますが、俺は王には」
「セシル」
セシルの言葉を遮り名前を呼ぶサリアナの顔は、まるで彫刻のように整い、瞳はセシルただ一人を映していた
「貴方が足掻いても、私の言った言葉は現実になるのです。その辺の女に欲をぶつけず、妻に子を授けなさい。男児が生まれた後、側女にでも側室にでもすれば良いのです。」
淡々と、親子と思えぬ話を続けるサリアナの言葉を聞いていたその瞬間、頭にセラが一瞬過ぎる
「母上!!」
ソファを立ち上がるセシルはサリアナの方を向き冷たい目をする
「ティファの件はわかりました。しかし」
セシルは大きな声で放った言葉のその先が詰まる
「俺は王を目指すつもりも、兄上を引きずり降ろすつもりも。ティファを心から愛すつもりもありません。」
そのセシルの言葉を聞き、サリアナは「はぁ、」とため息をついたあと、センスを広げ口元を隠すとにこりと微笑んだ
「それで良いわ・・・今はね。」
薄く目を開けセシルを見る
「いずれ私の言う通りにするでしょう。それまで待つこととします。」
セシルとサリアナの間には目に見えない亀裂が深く刻まれ始めた
「あのーダリル様、マルコ様」
「どうしたセラ」
セラ帰宅の馬車の中、ダリルはセラをじっと見ながら言葉を待っている。
マルコは身を乗り出しそうな勢いでセラを見ているダリルを横目で見ていた。
研究室の帰り、マルコに呼ばれてついて行った。
前にもこんなことあったな。そう思いながらマルコの背中を追いかける。
以前も通った道を歩きながら、「この先ってめちゃくちゃ豪華な馬車置いてた場所じゃ・・・」などとセラは思っていた。
以前と同様に沢山の豪華な馬車が並んでいたが、以前とは違い普通の馬車も置かれていた。
その馬車を見て少しホッとするセラはマルコを見る
「もしかして、ダリル様も来られるのですか?」
そう聞くとマルコは馬車の方を見ながら話しだす。
「来られるどころかもう乗っていらっしゃるからセラも乗ってくれ。今度は私も共に中に乗るから。」
御者の隣にはジャンが座っていて、マルコは馬車の扉を開けてくれる。
マルコの手を借りて中に入ると、とても爽やかな笑顔で座っているダリルがいた。
「ダリル様、お仕事お疲れ様です。」
「あぁ、セラ。君も疲れただろう。」
ダリルは頬をほんのり赤らめながらセラを見た。
ジッと見られることに戸惑い、セラもまた少し恥ずかしくなり頬を染める
セラはそういえば・・・と、以前馬車の揺れで身体が触れてしまった時のことを思い出し、セラはさらに恥ずかしくなった。
「よいしょ。失礼しますよ。」
「なっ!?マルコなぜ?!」
二人の空間にマルコが急に入ってきて、ダリルの隣に座ると、ダリルが眉をひそめ、嫌そうな顔をする。
「先日は色々ありお二人で乗ってもらいましたが、未婚の男女を密室に置くなどあってはならないと判断したまでです。」
そう言ってジトッとダリルを見るマルコの目は
「好きな女と密室などいけません」と言いたそうな目をしていた。
そんなマルコの目を見て小さく舌打ちをするダリル
二人のアイコンタクトをよくわかっておらず、セラは首を傾げた。
そんなセラを見てマルコは咳払いを一つ。
「ごほんっ、進んでくれ!」
御者へ声をかけるとゆっくり馬車は走りだす。
少し進んだところで、セラが思い出したように話しかけてきた。
「ダリル様とマルコ様、ジャン様にもご協力頂きたいことがあるのです。」
「「協力?」」
長年一緒にいるからか、二人は声をハモらせる。
「はい。ハリス様のご結婚祝いを図書室の職員一同でしようということになりまして、ダリル様・マルコ様・ジャンさんにもご出席とご協力を賜りたく。」
「ほう、それはどう言った案なのだ?」
ダリルは顎に手を添えて、セラの言葉一つ一つを逃すまいと耳を傾けた
「来月結婚式を挙げられるハリス様とご婚約者様である、ミラ・アルディス伯爵令嬢を図書室にお呼びして、小さなお祝いが出来たらとみんなで話しておりまして、ミラ様は貴族令嬢ではありますが特に理由もなく王宮へ呼ぶことは許されないだろうと。」
「なるほど、それで王太子に顔のきく私に入城の許可をとってもらいたいと。」
「はい、図書室のみなさんも貴族ですので、あまり一目につく場所でのそういった事は出来ませんし、何よりハリス様にも内緒で進めているので、ハリス様のご自宅を使わせていただくわけにも・・・」
「なるほどな・・・よし、私がなんとかしてみよう!」
「本当ですか!?」
「ダリル様!?」
嬉しそうなセラの声と同時に戸惑った表情でダリルに声をかけるマルコ
「なんだマルコ」
「そのようなことを簡単に言ってしまって、万が一無理だった時セラが悲しみますよ!」
マルコはそんな安請け合いするなとダリルに目で訴える
「セラを悲しませるなど絶対ありえん!だがセラ、ひとまず確定するまでは皆には言わないでくれ」
「勿論です!ありがとうございます!」
嬉しそうに両手を胸の前で合わせて微笑むセラに、ダリルは満足気な顔をした。
マルコは「どうすれば・・・」と胃の辺りを押さえた。
ジャンは「馬車の中うるさいな・・・」などと思いながらセラの家までの道を進んでいった。
コンコンッーカチャッ
「ティファ様、セシル様がいらっしゃいました。」
「通してちょうだい」
夕食を終え、湯浴みも終わり布団に入ろうとしていたティファにセシルが訪問してきた。
高鳴る鼓動を抑えられず、口の端が上がってしまう
あぁ、王妃様はちゃんとセシル様に言ってくださったのね。
入ってくるセシルはいつもの苛立っている顔ではない。
ティファは深く頭を下げる
「セシル様」
静かな二人きりの部屋。
セシルが近寄ってくる足音が聞こえてきて、鼓動がさらに早くなる。
「セシ、キャッ!」
頭を上げてセシルの顔を見ようとした時、ティファの手を持ちベッドに押し倒した。
「ティファ、お前の望みを叶えよう」
セシルは首元のボタンを少しずつ外しながら、ティファを見下ろす。
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