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ワーム
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女神のゲロ、いや聖水を受けた俺は充分に水分を摂取し、不思議と疲弊した体にも体力が戻っていた。
その味は、ゲロなのだが思ったより美味しくて、まるで酸味のあるスポーツ飲料のよう。
ファーストキスより、リバース・カムインという変態プレイの方が先になってしまったが、これはこれで癖になりそうだ。
オリビアも同様にして女神から聖水を受ける姿を見ながら、俺はそう思う。
「さあ、これで水分と体力は戻ったでしょう。
先を急がないと夜が来ます。
その前に、何とか野宿できる場所を探さなければなりません」
女神の言葉に、俺とオリビアが同時に頷いた。
とその時、女神の懐に入っていたシリーから耳をつんざく警報音がなった。
キュイーン!! キュイーン!! キュイーン!!
「【緊急警告】×2
地中約10mに巨大生命体反応を確認。
高速でこちらに接近中。
地表までのカウント、10、9、8……」
『二人共、走って!!!』
女神が、焦った顔で叫び、その場から走り出した。
俺とオリビアは、すぐに反応して女神を追いながら砂丘を走る。
「……、3、2、1、出ます」
後ろから圧を感じて振り返ると、さっきいた場所の砂がズンズンと上に大きく盛り上がっていくのが見えた。
ザッッッッバ――――――ン!!!!!
砂の盛り上がりの中心部から現れたのは、大きな、それも超巨大な白いミミズのような生物だった。
「なっ、なんじゃありゃ!!!」
その光景に思わず出した声。
それは新宿の高層ビルディングと同じくらいの大きな巨大生物だった。
一見、その大きさは生物とは思えない程だが、ミミズの先端の方には、涎をたらしてガジガジと開閉する歯のような物が見えるし、本体の身体はグネグネと歪にうねっている。
俺たちがあそこに留まっていたら確実に喰われていただろう。
俺は全力で走った。
しかし、疲労が溜まっていた俺よりも、女神とオリビアの方が足が速く、巨大生物は遅い俺に向かい迫って来ていた。
「ヤバイ! もう、ダメだ!」
そう思った時、オリビアがすれ違った。
「先に行け!!!」
俺にそう言ったオリビアは、走るのを止めて、後ろを向いて立っていた。
あの巨大生物を迎え撃つつもりなのだ。
「無茶だ。いくら魔法でもあの物量を破壊するのは無理があり過ぎる!」
俺の思いとは裏腹に、オリビアは空いている右手を高々しく上げて叫んだ。
『エレクトロニック・サンダー・ボルト!!!』
その呪文は、天空に曇を出現させ雷を落とすはずだった。
しかし、自体は何も起きない。
そこへさらに砂塵をまき散らしながら、オリビアに迫りくる超巨大ミミズ。
『エレクトロニック・サンダー・ボルト!!!!!』
もう一度、大きく叫んだが、曇ひとつ現れない。
俺は、思い出した。『選択の狭間』で女神が、鎧の魔神の説明に使った言葉を。
「『実際には鎧の形をした無限の結界が体表面を全てカバーしています。
それ故、どんな膨大なパワーを持つ攻撃でも魔法でも無力化してしまうんです』」
つまり、相手の魔法だけに止まらず、自分自身の魔法まで無力化してしまう鎧だったのだ。
「オリビア!!! 駄目だ、逃げろ!!!」
俺が振り返りながら叫ぶ中、オリビアは頭から全身を巨大ミミズの大口で喰われてしまったのだった。
その味は、ゲロなのだが思ったより美味しくて、まるで酸味のあるスポーツ飲料のよう。
ファーストキスより、リバース・カムインという変態プレイの方が先になってしまったが、これはこれで癖になりそうだ。
オリビアも同様にして女神から聖水を受ける姿を見ながら、俺はそう思う。
「さあ、これで水分と体力は戻ったでしょう。
先を急がないと夜が来ます。
その前に、何とか野宿できる場所を探さなければなりません」
女神の言葉に、俺とオリビアが同時に頷いた。
とその時、女神の懐に入っていたシリーから耳をつんざく警報音がなった。
キュイーン!! キュイーン!! キュイーン!!
「【緊急警告】×2
地中約10mに巨大生命体反応を確認。
高速でこちらに接近中。
地表までのカウント、10、9、8……」
『二人共、走って!!!』
女神が、焦った顔で叫び、その場から走り出した。
俺とオリビアは、すぐに反応して女神を追いながら砂丘を走る。
「……、3、2、1、出ます」
後ろから圧を感じて振り返ると、さっきいた場所の砂がズンズンと上に大きく盛り上がっていくのが見えた。
ザッッッッバ――――――ン!!!!!
砂の盛り上がりの中心部から現れたのは、大きな、それも超巨大な白いミミズのような生物だった。
「なっ、なんじゃありゃ!!!」
その光景に思わず出した声。
それは新宿の高層ビルディングと同じくらいの大きな巨大生物だった。
一見、その大きさは生物とは思えない程だが、ミミズの先端の方には、涎をたらしてガジガジと開閉する歯のような物が見えるし、本体の身体はグネグネと歪にうねっている。
俺たちがあそこに留まっていたら確実に喰われていただろう。
俺は全力で走った。
しかし、疲労が溜まっていた俺よりも、女神とオリビアの方が足が速く、巨大生物は遅い俺に向かい迫って来ていた。
「ヤバイ! もう、ダメだ!」
そう思った時、オリビアがすれ違った。
「先に行け!!!」
俺にそう言ったオリビアは、走るのを止めて、後ろを向いて立っていた。
あの巨大生物を迎え撃つつもりなのだ。
「無茶だ。いくら魔法でもあの物量を破壊するのは無理があり過ぎる!」
俺の思いとは裏腹に、オリビアは空いている右手を高々しく上げて叫んだ。
『エレクトロニック・サンダー・ボルト!!!』
その呪文は、天空に曇を出現させ雷を落とすはずだった。
しかし、自体は何も起きない。
そこへさらに砂塵をまき散らしながら、オリビアに迫りくる超巨大ミミズ。
『エレクトロニック・サンダー・ボルト!!!!!』
もう一度、大きく叫んだが、曇ひとつ現れない。
俺は、思い出した。『選択の狭間』で女神が、鎧の魔神の説明に使った言葉を。
「『実際には鎧の形をした無限の結界が体表面を全てカバーしています。
それ故、どんな膨大なパワーを持つ攻撃でも魔法でも無力化してしまうんです』」
つまり、相手の魔法だけに止まらず、自分自身の魔法まで無力化してしまう鎧だったのだ。
「オリビア!!! 駄目だ、逃げろ!!!」
俺が振り返りながら叫ぶ中、オリビアは頭から全身を巨大ミミズの大口で喰われてしまったのだった。
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