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第二章 強きもの、弱きもの
勉強、そして勉強
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朝食は、二間連なる広々とした部屋で、西宮一家の中に桃子が加わる形でとることになった。
西宮の父は兼業宮司で、本業は開業医であり、この日は学会で長期出張に出ていたが、普段は家族そろって食卓を囲むらしい。
桃子はそんなところでも西宮の家庭環境を羨んだが、一方で西宮のほうは仏頂面で口数少なく、猛スピードで朝食を平らげ、さっさと自室に引っ込んでしまった。
なぜなら、彼の腫れ上がった顔を見て勘違いした栄香が、「もしや息子には、特殊な性的嗜好でもあったのか」と暗に桃子に問いかけたためだ。まだ六歳の妹がそれを不思議そうな顔で聞いているという、微妙な空気に思春期男子が耐えられるはずもない。
しかも、桃子が上手く切り抜けられなかったことで、栄香はそれを肯定と捉えてしまい、息子にひどく憐れむような視線さえ向けた。すべて自業自得とはいえ、西宮の苦痛は想像を絶するものだったに違いない。
桃子も食器を下げて礼を告げてから、慌てて西宮のあとを追った。
幼いころ、彼の自室には何度か入らせてもらったことがある。そのときは流行りの戦隊ヒーローものの玩具やゲーム機、漫画本などであふれ返っていたが、成長した今では、部屋の様相もすっかり変わっていた。
ゲーム機や漫画は健在だったが、本棚には参考書や問題集がずらりと並び、その中には医学書なども混ざっていた。明確に聞いたことはなかったが、彼も両親同様医療の道を志すつもりなのかもしれない。
桃子はふと、自分の進路がいまだ未定であることを考えた。高校三年生ともなれば、まだ決めていないのは遅すぎるくらいだ。
正直、今までただ生きるのに精一杯で、将来のことまで考える余裕もなかった。
そもそも、自分の希望する進路を歩ませてもらえるかすらわからない。母の性格を考えれば、進学するにしても、まず母の意向に沿った進学先しか許してもらえないのではないか。
考えれば考えるほど、重いため息がこぼれた。
「いつまでも入り口に突っ立ってないで、早く入って座れ。とっとと始めるぞ」
もたもたしている桃子に、西宮が入室するよう促した。
ここは彼の自室で、当然ながら、彼が毎日寝起きしているベッドもすぐそばにある。桃子は急に怖気づいて尻込みしてしまった。
ここに来るまでのあいだ、どうしてそういう可能性が頭に浮かばなかったのか、本気で自分を愚かしく思った。
「あ、あの、すごく失礼なことを言うようで、申し訳ないんだけど……」
心なしか、声だけでなく足元も震えてしまう。
「き、今日は……昨日みたいなこと、しない、よね……?」
「あぁ?」
西宮が明らかに心外そうな顔をしたので、桃子はすぐさま自分の言葉に後悔した。
――が、彼は別に怒っているわけではないのだった。むしろその逆で、目に見えて落ち込んでしまった。
「そりゃ、不安にもなるか……」
西宮は桃子のそばまで来ると、もう一度、彼女の目を見て真剣に言った。
「純粋に、勉強だけするに決まってる。俺が怖くて信用ならないっていうなら、誰か第三者に介入してもらって、この場で俺を見張らせてもいい。西出神社の中でも特に腕の立つやつを呼べば、いくら俺が憑坐でも、お前一人を守らせることくらいはできるはずだ」
「な、何もそこまでしなくていいよ。大丈夫、ちゃんと信じる、信じてるから……」
桃子は西宮の決意がそこまでのものとは思っておらず、ずいぶんと驚かされていた。そういえば、昔から西宮は、約束事などはきちんと守る少年であった。もしかすると、これが本来の彼なのかもしれない。
「そうか……そのくらいの信用は、まだ残ってるんだな。少し安心した」
そう言って、西宮は柔らかい表情を見せた。
「心配しなくても、俺の中の荒神は、今は不思議なくらいに穏やかなんだ。わかったんだよ、憑坐と巫女姫の関係は、体だけの繋がりでできているわけじゃないんだって。少なくとも俺は、お前がそばにいてくれれば、それだけで癒される」
無意識に口をついて出た言葉だったのか、西宮は自分で言って自分で赤くなっていた。
そして、彼が今言ったことは、自然と桃子も共感できていた。西宮に桃子が必要であるように、桃子にとっても彼は必要な存在だということが、あらためてわかった気がした。
西宮に長らく拒絶されていた時期でさえ、彼への想いを断ち切れなかったのは、おそらくそういうことなのだ。
「ほら、さっさと始めるぞ。時間が惜しい」
急かされて、桃子も覚悟を決めて室内に足を踏み入れていた。これ以上のやりとりは不毛であり、何より時間が惜しいのは、西宮よりも桃子のほうだ。
今期の中間テスト科目数は十一教科あり、五日間かけて行われる。明日からテスト本番という崖っぷち状態のため、もはや翌日行われる教科のみを毎回一夜漬けで突破する勉強法しか残されてはいなかった。
そんな小手先だけの対策で全教科をしのげるとは思えなかったが、やらないよりはましである。
桃子は文字通り、泣きながら机に向かった。
追い詰められた桃子に、西宮は意外なほど熱心に世話を焼いた。互いの学力に差がありすぎて、西宮から見れば、桃子の理解力など歯がゆいばかりだろうに、それでも根気強く勉強を見てくれた。
西宮にも自分の勉強時間が必要なのでは、と桃子は心配したが、彼は「普段から学習を怠らなければ、テスト前だからと焦る必要はない」と悠然と構えていた。
正論すぎて、桃子は拝む気持ちだった。
西宮の参考書やノートを見せてもらうと、彼の思考が少しだけ垣間見れるようだった。決して丁寧な字ではないが、ためらいのない筆跡だ。少しもつまずくことなく正答を導いているのが、よくわかる。
桃子は西宮のいる高みに、少しでも近づきたいと心から思った。彼の境地から見渡せば、世界はきっと、今よりもっと違ったものに見えてくるだろう。
しかし、西宮は西宮で、自分にない桃子の得意分野を認めていた。
「お前って、昔から綺麗な字を書くよな。書道の先生と比べても遜色ないっていうか。実は、お前のそういうところ、ちょっとうらやましかった。社家に生まれると、毛筆で字を書く機会って結構あるし」
「ありがとう。でも、こんなの全然大した取り柄じゃないよ」
「そうか? 上手いこと書けない立場からしたら、いいなって思うけど。ちゃんとしてそうじゃん。賢そうにも見えるし」
「実際に賢いほうが、何倍もうらやましいよ」
桃子は少し笑った。西宮がそんなふうに自分を見ていたなどとは、思いもしなかった。
「なあ、南条。テストが終わったら、やりたいことってあるか」
ふいに、西宮が尋ねてきた。
「もしかしたら、お前はしばらくここに住むかもしれないだろ。少なくとも、ほとぼりが冷めるまでは。それなら自分の家とはいかないまでも、可能な限りくつろげる環境で過ごすべきだ。それには、好きなことをするのが一番いい」
「そ、そんな……これ以上は望めないよ。今だって、十分すぎるくらいお世話になってるのに」
「そういうくだらない遠慮はいらないって。なんかあるだろ、手慰みみたいな趣味とかさ。なんでもいいから」
少しのあいだためらったのちに、桃子はおずおずと口にしていた。
「それなら、書道がしたい……かな。もうずっと、筆をとっていないから」
心なしか、西宮の顔が明るくなった気がした。
「わかった、必要なものを用意させておくよ。テストが終わったら、あいてる道場を好きに使っていいから」
「ありがとう。本当に、何から何まで……」
桃子は心からの礼を言った。テストは気が重いばかりだが、そのあとに楽しみが待っていると思うと、くじけず勉強もがんばれそうな気がした。
桃子が喜ぶと西宮が嬉しそうにしているのも、またなんとも言えず快かった。これはなんとしてでも、出来る限りましな点数を取って、彼に報いるしかなさそうだ。
気合を入れた桃子を見て、西宮が言った。
「その代わり、ってわけでもないけど。お前が書いてるところ、見に行ってもいいか」
「え……そ、それはだめ……。人前で書いたことなんて、ほとんどないのに。恥ずかしいよ……」
「そ、そうか? 別に普通のことだと思うけど」
「少なくとも私は、誰かに見られながら書くなんて、無理……」
桃子がやけに恥ずかしがって顔を赤らめるので、西宮も、なぜか自分がよくないことをねだっている気分になった。
「わ、わかった。良いのが書き上がったらでいいから、また見せてくれ」
それからは、二人とも勉強を再開していた。
桃子は昔から、誰かに筆をとっているところを見られるのが、すこぶる苦手だった。それで書道教室も上手くいかず、数年でやめてしまったのだ。
書き上がったものを見られるのは苦ではないのに、書いている姿だけは、どうしても人に見せたくなかった。その理屈は自分でもよくわからない。
とにかく今は、勉強に集中しようと自分を奮い立たせた。
学習とは、やればやるほど、自分がどの位置にいるのかわかるようになるもので、やり始める前よりも、よほど焦りを覚えた。
それでも音を上げずにがんばれたのは、西宮の助けがあってこそだった。
その日は夜遅くまで、二人でテスト対策に励んだのだった。
西宮の父は兼業宮司で、本業は開業医であり、この日は学会で長期出張に出ていたが、普段は家族そろって食卓を囲むらしい。
桃子はそんなところでも西宮の家庭環境を羨んだが、一方で西宮のほうは仏頂面で口数少なく、猛スピードで朝食を平らげ、さっさと自室に引っ込んでしまった。
なぜなら、彼の腫れ上がった顔を見て勘違いした栄香が、「もしや息子には、特殊な性的嗜好でもあったのか」と暗に桃子に問いかけたためだ。まだ六歳の妹がそれを不思議そうな顔で聞いているという、微妙な空気に思春期男子が耐えられるはずもない。
しかも、桃子が上手く切り抜けられなかったことで、栄香はそれを肯定と捉えてしまい、息子にひどく憐れむような視線さえ向けた。すべて自業自得とはいえ、西宮の苦痛は想像を絶するものだったに違いない。
桃子も食器を下げて礼を告げてから、慌てて西宮のあとを追った。
幼いころ、彼の自室には何度か入らせてもらったことがある。そのときは流行りの戦隊ヒーローものの玩具やゲーム機、漫画本などであふれ返っていたが、成長した今では、部屋の様相もすっかり変わっていた。
ゲーム機や漫画は健在だったが、本棚には参考書や問題集がずらりと並び、その中には医学書なども混ざっていた。明確に聞いたことはなかったが、彼も両親同様医療の道を志すつもりなのかもしれない。
桃子はふと、自分の進路がいまだ未定であることを考えた。高校三年生ともなれば、まだ決めていないのは遅すぎるくらいだ。
正直、今までただ生きるのに精一杯で、将来のことまで考える余裕もなかった。
そもそも、自分の希望する進路を歩ませてもらえるかすらわからない。母の性格を考えれば、進学するにしても、まず母の意向に沿った進学先しか許してもらえないのではないか。
考えれば考えるほど、重いため息がこぼれた。
「いつまでも入り口に突っ立ってないで、早く入って座れ。とっとと始めるぞ」
もたもたしている桃子に、西宮が入室するよう促した。
ここは彼の自室で、当然ながら、彼が毎日寝起きしているベッドもすぐそばにある。桃子は急に怖気づいて尻込みしてしまった。
ここに来るまでのあいだ、どうしてそういう可能性が頭に浮かばなかったのか、本気で自分を愚かしく思った。
「あ、あの、すごく失礼なことを言うようで、申し訳ないんだけど……」
心なしか、声だけでなく足元も震えてしまう。
「き、今日は……昨日みたいなこと、しない、よね……?」
「あぁ?」
西宮が明らかに心外そうな顔をしたので、桃子はすぐさま自分の言葉に後悔した。
――が、彼は別に怒っているわけではないのだった。むしろその逆で、目に見えて落ち込んでしまった。
「そりゃ、不安にもなるか……」
西宮は桃子のそばまで来ると、もう一度、彼女の目を見て真剣に言った。
「純粋に、勉強だけするに決まってる。俺が怖くて信用ならないっていうなら、誰か第三者に介入してもらって、この場で俺を見張らせてもいい。西出神社の中でも特に腕の立つやつを呼べば、いくら俺が憑坐でも、お前一人を守らせることくらいはできるはずだ」
「な、何もそこまでしなくていいよ。大丈夫、ちゃんと信じる、信じてるから……」
桃子は西宮の決意がそこまでのものとは思っておらず、ずいぶんと驚かされていた。そういえば、昔から西宮は、約束事などはきちんと守る少年であった。もしかすると、これが本来の彼なのかもしれない。
「そうか……そのくらいの信用は、まだ残ってるんだな。少し安心した」
そう言って、西宮は柔らかい表情を見せた。
「心配しなくても、俺の中の荒神は、今は不思議なくらいに穏やかなんだ。わかったんだよ、憑坐と巫女姫の関係は、体だけの繋がりでできているわけじゃないんだって。少なくとも俺は、お前がそばにいてくれれば、それだけで癒される」
無意識に口をついて出た言葉だったのか、西宮は自分で言って自分で赤くなっていた。
そして、彼が今言ったことは、自然と桃子も共感できていた。西宮に桃子が必要であるように、桃子にとっても彼は必要な存在だということが、あらためてわかった気がした。
西宮に長らく拒絶されていた時期でさえ、彼への想いを断ち切れなかったのは、おそらくそういうことなのだ。
「ほら、さっさと始めるぞ。時間が惜しい」
急かされて、桃子も覚悟を決めて室内に足を踏み入れていた。これ以上のやりとりは不毛であり、何より時間が惜しいのは、西宮よりも桃子のほうだ。
今期の中間テスト科目数は十一教科あり、五日間かけて行われる。明日からテスト本番という崖っぷち状態のため、もはや翌日行われる教科のみを毎回一夜漬けで突破する勉強法しか残されてはいなかった。
そんな小手先だけの対策で全教科をしのげるとは思えなかったが、やらないよりはましである。
桃子は文字通り、泣きながら机に向かった。
追い詰められた桃子に、西宮は意外なほど熱心に世話を焼いた。互いの学力に差がありすぎて、西宮から見れば、桃子の理解力など歯がゆいばかりだろうに、それでも根気強く勉強を見てくれた。
西宮にも自分の勉強時間が必要なのでは、と桃子は心配したが、彼は「普段から学習を怠らなければ、テスト前だからと焦る必要はない」と悠然と構えていた。
正論すぎて、桃子は拝む気持ちだった。
西宮の参考書やノートを見せてもらうと、彼の思考が少しだけ垣間見れるようだった。決して丁寧な字ではないが、ためらいのない筆跡だ。少しもつまずくことなく正答を導いているのが、よくわかる。
桃子は西宮のいる高みに、少しでも近づきたいと心から思った。彼の境地から見渡せば、世界はきっと、今よりもっと違ったものに見えてくるだろう。
しかし、西宮は西宮で、自分にない桃子の得意分野を認めていた。
「お前って、昔から綺麗な字を書くよな。書道の先生と比べても遜色ないっていうか。実は、お前のそういうところ、ちょっとうらやましかった。社家に生まれると、毛筆で字を書く機会って結構あるし」
「ありがとう。でも、こんなの全然大した取り柄じゃないよ」
「そうか? 上手いこと書けない立場からしたら、いいなって思うけど。ちゃんとしてそうじゃん。賢そうにも見えるし」
「実際に賢いほうが、何倍もうらやましいよ」
桃子は少し笑った。西宮がそんなふうに自分を見ていたなどとは、思いもしなかった。
「なあ、南条。テストが終わったら、やりたいことってあるか」
ふいに、西宮が尋ねてきた。
「もしかしたら、お前はしばらくここに住むかもしれないだろ。少なくとも、ほとぼりが冷めるまでは。それなら自分の家とはいかないまでも、可能な限りくつろげる環境で過ごすべきだ。それには、好きなことをするのが一番いい」
「そ、そんな……これ以上は望めないよ。今だって、十分すぎるくらいお世話になってるのに」
「そういうくだらない遠慮はいらないって。なんかあるだろ、手慰みみたいな趣味とかさ。なんでもいいから」
少しのあいだためらったのちに、桃子はおずおずと口にしていた。
「それなら、書道がしたい……かな。もうずっと、筆をとっていないから」
心なしか、西宮の顔が明るくなった気がした。
「わかった、必要なものを用意させておくよ。テストが終わったら、あいてる道場を好きに使っていいから」
「ありがとう。本当に、何から何まで……」
桃子は心からの礼を言った。テストは気が重いばかりだが、そのあとに楽しみが待っていると思うと、くじけず勉強もがんばれそうな気がした。
桃子が喜ぶと西宮が嬉しそうにしているのも、またなんとも言えず快かった。これはなんとしてでも、出来る限りましな点数を取って、彼に報いるしかなさそうだ。
気合を入れた桃子を見て、西宮が言った。
「その代わり、ってわけでもないけど。お前が書いてるところ、見に行ってもいいか」
「え……そ、それはだめ……。人前で書いたことなんて、ほとんどないのに。恥ずかしいよ……」
「そ、そうか? 別に普通のことだと思うけど」
「少なくとも私は、誰かに見られながら書くなんて、無理……」
桃子がやけに恥ずかしがって顔を赤らめるので、西宮も、なぜか自分がよくないことをねだっている気分になった。
「わ、わかった。良いのが書き上がったらでいいから、また見せてくれ」
それからは、二人とも勉強を再開していた。
桃子は昔から、誰かに筆をとっているところを見られるのが、すこぶる苦手だった。それで書道教室も上手くいかず、数年でやめてしまったのだ。
書き上がったものを見られるのは苦ではないのに、書いている姿だけは、どうしても人に見せたくなかった。その理屈は自分でもよくわからない。
とにかく今は、勉強に集中しようと自分を奮い立たせた。
学習とは、やればやるほど、自分がどの位置にいるのかわかるようになるもので、やり始める前よりも、よほど焦りを覚えた。
それでも音を上げずにがんばれたのは、西宮の助けがあってこそだった。
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表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
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