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第2章 学園
学園編 10話
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先生が講堂の中へ入っていくのに続いて中へ入ると、講堂には大勢の人が集まっていた。中等部の在校生、新入生の保護者、親族。国中の貴族の子息、子女が集まっているのだから当然と言えば当然だが。
先生に続いて講堂の中央を進み、示された席に座る。後ろに続いていたシュンが隣に座ったのを確認して声をかける。
「大丈夫か?」
「うん。父様たちも見に来てるみたいだし」
「え!?」
シュンの言葉に一瞬聞き間違えたのかと思い、思わず声をあげてしまった。
声を抑えることが出来た自分を褒めたい、、、。
「あれ、気づいてなかった?」
「うん、、、」
ほんとに気づかなかった、、、
「、、、」
「どうした、シュン?」
急に黙り込んでしまったシュンに声をかける。
「いや、なんでもない」
「そっか、、、」
《只今より、フローリア王立学園中等部入学式を始めます》
ちょうど会話が途切れたところで入学式の開始が宣言された。
「やっぱり自覚してないんだ、、、」
その時のシュンの小さなつぶやきは俺の耳には入らなかった。
「新入生の皆さん─────~~~」
どこに行っても校長の話は長いらしい。
ちなみに、この学園は国王、つまり父上が最高管理者であるが、理事長と校長もいる。理事長は代々宰相が勤め、校長は学園内で最も優秀な教師が選ばれるらしい。学園の教育方針が教師にまで適用されているのだ。この校長は話長いけど、、、。
「続いて新入生代表挨拶。レイハルト・フォン・フローリア」
もうそんな時間か、、、。
「はい!」
返事をして壇上へ向かう。
この場にいる全員の視線が突き刺さるのを肌で感じ取った。入場した時よりも視線が痛い。早く終わらせたい。けど、父上の跡を継いだらこの比じゃないのだから、耐えなければとはやる気持ちを抑える。
「今日この良き日にフローリア王立学園中等部の入学式が執り行われたこと、皆さんに出会えたことを嬉しく思います。また、この式を開催してくださった国王陛下並びに先生方、保護者の皆様方に感謝の意を申し上げます。この学園に入学できたことは私たちの誇りです。さて、入学生の皆さん、この学園は実力主義を謳っています。成績が追いつかなければどんな身分の者であろうとも容赦なく落とされていくと聞きました。日々、自身の力を磨き、卒業の時に自分を恥じないような学園生活を送りましょう。新入生代表レイハルト・フォン・フローリア」
代表挨拶を終え、ゆっくりと、堂々として見えるようにゆっくりと席に戻る。
「ふぅ~」
失敗はなかった。とりあえずはこれで安心だ。
「お疲れ様、ハル。すごく良かったよ」
席に座ってすぐシュンが労ってくれた。
「ありがとう」
笑ってシュンにそう返す。
シュンに褒めて貰えるなら頑張った甲斐があるな、、、
その後も何事もなく式は静かに進み、ようやく終了の時間になった。
《以上をもちましてフローリア王立学園中等部入学式を終わります。新入生の皆さんは退場してください。》
先生に続いて講堂の中央を進み、示された席に座る。後ろに続いていたシュンが隣に座ったのを確認して声をかける。
「大丈夫か?」
「うん。父様たちも見に来てるみたいだし」
「え!?」
シュンの言葉に一瞬聞き間違えたのかと思い、思わず声をあげてしまった。
声を抑えることが出来た自分を褒めたい、、、。
「あれ、気づいてなかった?」
「うん、、、」
ほんとに気づかなかった、、、
「、、、」
「どうした、シュン?」
急に黙り込んでしまったシュンに声をかける。
「いや、なんでもない」
「そっか、、、」
《只今より、フローリア王立学園中等部入学式を始めます》
ちょうど会話が途切れたところで入学式の開始が宣言された。
「やっぱり自覚してないんだ、、、」
その時のシュンの小さなつぶやきは俺の耳には入らなかった。
「新入生の皆さん─────~~~」
どこに行っても校長の話は長いらしい。
ちなみに、この学園は国王、つまり父上が最高管理者であるが、理事長と校長もいる。理事長は代々宰相が勤め、校長は学園内で最も優秀な教師が選ばれるらしい。学園の教育方針が教師にまで適用されているのだ。この校長は話長いけど、、、。
「続いて新入生代表挨拶。レイハルト・フォン・フローリア」
もうそんな時間か、、、。
「はい!」
返事をして壇上へ向かう。
この場にいる全員の視線が突き刺さるのを肌で感じ取った。入場した時よりも視線が痛い。早く終わらせたい。けど、父上の跡を継いだらこの比じゃないのだから、耐えなければとはやる気持ちを抑える。
「今日この良き日にフローリア王立学園中等部の入学式が執り行われたこと、皆さんに出会えたことを嬉しく思います。また、この式を開催してくださった国王陛下並びに先生方、保護者の皆様方に感謝の意を申し上げます。この学園に入学できたことは私たちの誇りです。さて、入学生の皆さん、この学園は実力主義を謳っています。成績が追いつかなければどんな身分の者であろうとも容赦なく落とされていくと聞きました。日々、自身の力を磨き、卒業の時に自分を恥じないような学園生活を送りましょう。新入生代表レイハルト・フォン・フローリア」
代表挨拶を終え、ゆっくりと、堂々として見えるようにゆっくりと席に戻る。
「ふぅ~」
失敗はなかった。とりあえずはこれで安心だ。
「お疲れ様、ハル。すごく良かったよ」
席に座ってすぐシュンが労ってくれた。
「ありがとう」
笑ってシュンにそう返す。
シュンに褒めて貰えるなら頑張った甲斐があるな、、、
その後も何事もなく式は静かに進み、ようやく終了の時間になった。
《以上をもちましてフローリア王立学園中等部入学式を終わります。新入生の皆さんは退場してください。》
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