11 / 29
出会う
11
しおりを挟む
「違うよ。なんていうか。夏暑いとき、木陰の地面に、ほっぺたくっつけるとヒヤッとして気持ちいいでしょ」
「わからん。変なやつ。好き好んで地面に顔くっつけたりしねーもん」
なんて、憎たらしく言い返されてもむかっとこないから不思議だった。
落ち着くから? なぜか今まで自分の中に閉じ込めていたことを吐き出したくなって。
色んなことを喋った。
話しているのは大体アヤの方で、カゲは聞き役に徹していた。
一年の頃、少しだけ男子と付き合ったこと。
クラスメイトに、「榊さんのこと、好きな奴がいてさ」と。「なんで?いい奴じゃん。付き合ってあげなよ」「そうだよ、せっかく告ってきたのにさ、付き合ってあげないと可哀想じゃん」
名前しか知らない男子。(フッたら、悪いことしたことになるのか)とオッケイしたけれど、会って。形ばかりのデートに付き合って。
「どんどん気が重くなってさ」
「うん」
手を握られたり、キスをされたりまでは我慢した。
「でも、それ以上を求められて」
「うん」
「すっごく、我慢したんだ」
「そうか」
「嫌な思いしたなら、忘れた方がいい。忘れられることなら」
「わからん。変なやつ。好き好んで地面に顔くっつけたりしねーもん」
なんて、憎たらしく言い返されてもむかっとこないから不思議だった。
落ち着くから? なぜか今まで自分の中に閉じ込めていたことを吐き出したくなって。
色んなことを喋った。
話しているのは大体アヤの方で、カゲは聞き役に徹していた。
一年の頃、少しだけ男子と付き合ったこと。
クラスメイトに、「榊さんのこと、好きな奴がいてさ」と。「なんで?いい奴じゃん。付き合ってあげなよ」「そうだよ、せっかく告ってきたのにさ、付き合ってあげないと可哀想じゃん」
名前しか知らない男子。(フッたら、悪いことしたことになるのか)とオッケイしたけれど、会って。形ばかりのデートに付き合って。
「どんどん気が重くなってさ」
「うん」
手を握られたり、キスをされたりまでは我慢した。
「でも、それ以上を求められて」
「うん」
「すっごく、我慢したんだ」
「そうか」
「嫌な思いしたなら、忘れた方がいい。忘れられることなら」
0
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王太子殿下との思い出は、泡雪のように消えていく
木風
恋愛
王太子殿下の生誕を祝う夜会。
侯爵令嬢にとって、それは一生に一度の夢。
震える手で差し出された御手を取り、ほんの数分だけ踊った奇跡。
二度目に誘われたとき、心は淡い期待に揺れる。
けれど、その瞳は一度も自分を映さなかった。
殿下の視線の先にいるのは誰よりも美しい、公爵令嬢。
「ご一緒いただき感謝します。この後も楽しんで」
優しくも残酷なその言葉に、胸の奥で夢が泡雪のように消えていくのを感じた。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」「エブリスタ」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、雪乃さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎泡雪 / 木風 雪乃
『大人の恋の歩き方』
設楽理沙
現代文学
初回連載2018年3月1日~2018年6月29日
―――――――
予定外に家に帰ると同棲している相手が見知らぬ女性(おんな)と
合体しているところを見てしまい~の、web上で"Help Meィィ~"と
号泣する主人公。そんな彼女を混乱の中から助け出してくれたのは
☆---誰ぁれ?----★ そして 主人公を翻弄したCoolな同棲相手の
予想外に波乱万丈なその後は? *☆*――*☆*――*☆*――*☆*
☆.。.:*Have Fun!.。.:*☆
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
彼女が望むなら
mios
恋愛
公爵令嬢と王太子殿下の婚約は円満に解消された。揉めるかと思っていた男爵令嬢リリスは、拍子抜けした。男爵令嬢という身分でも、王妃になれるなんて、予定とは違うが高位貴族は皆好意的だし、王太子殿下の元婚約者も応援してくれている。
リリスは王太子妃教育を受ける為、王妃と会い、そこで常に身につけるようにと、ある首飾りを渡される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる