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アヤの通う高校は歴史だけは古く、各教室、扉は学校によくあるスライドする引き戸のでない。真鍮のノブがついたドアで開閉するたび古びた軋み声をあげる。
まだ、誰か先生が残っていたのか。
身をかがめて伺っていると、出てきたのは、
(陽菜じゃん……)
少子化で定員が割れ他おかげで使われていない教室は物置になっている。(そこもそうだったのかしらん)陽菜は確か吹奏楽部。そうか、桜庭は吹奏楽部の顧問だったんだ。
なんて納得しているうちに陽菜があやのいる階段の上まで来た。身を隠す場所はない。
「あ、高藤さんも、帰り遅くなった?」
仕方なく、ばったり出会った感を前面に出して声をかけると、陽菜は大袈裟なくらいにびくりと体をこわばらせた。
「さ。榊さん?」
弱ったような泣きたそうな顔をしている。
(怒られでもしたのかな?)
めずらしい。褒められているところしか見たことがないのに、と自分のひがみ根性に苦々しくなりながらアヤは言った。
「お、遅いんだね。居残り練習とか? 怒られちゃった?」
「えっ……」
陽菜が大きな目から瞳が落ちそうなくらい目を見開く。
「元気ないみたいだから」
まだ、誰か先生が残っていたのか。
身をかがめて伺っていると、出てきたのは、
(陽菜じゃん……)
少子化で定員が割れ他おかげで使われていない教室は物置になっている。(そこもそうだったのかしらん)陽菜は確か吹奏楽部。そうか、桜庭は吹奏楽部の顧問だったんだ。
なんて納得しているうちに陽菜があやのいる階段の上まで来た。身を隠す場所はない。
「あ、高藤さんも、帰り遅くなった?」
仕方なく、ばったり出会った感を前面に出して声をかけると、陽菜は大袈裟なくらいにびくりと体をこわばらせた。
「さ。榊さん?」
弱ったような泣きたそうな顔をしている。
(怒られでもしたのかな?)
めずらしい。褒められているところしか見たことがないのに、と自分のひがみ根性に苦々しくなりながらアヤは言った。
「お、遅いんだね。居残り練習とか? 怒られちゃった?」
「えっ……」
陽菜が大きな目から瞳が落ちそうなくらい目を見開く。
「元気ないみたいだから」
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