妄想はお休みですか?

たみやえる

文字の大きさ
1 / 7

① 妄想はお休みですか? 1

しおりを挟む

なぜだろう。
このところ生活に支障をきたしていない。
学食で食事中に噴くなどという粗相も全く皆無。
いいことだ。
いいことだけど……。


なぜそうなったかといえば……最近ヤラシイ妄想をしていないからだ。
俺がじゃない。
洸夜が。

おかしい。おかしい。おかしい!



あれほど四六時中、俺とのエッチを思い浮かべることがもはや空気を吸うのと同じレベルでやっていたあの人が……。


――まさか、愛想を尽かされた?!


いや、現実リアルの性生活は充実している。
昨日の夜だって……。





風呂から上がって、お互いに体を拭きあいっこして。
イイ感じに盛り上がったところで、急に洸夜が奥の部屋に入って行ってしまったんだ。

そのまましばらく出てこなくて……。

準備万端くっつけて並んだ二つ布団。寝巻きがわりの浴衣を着てその上にあぐらをかいていた俺は肩透かしを食らったみたいで不機嫌になっていた。

もうね、期待で心もソコもはち切れそうになってたんですよ、俺はね。
風呂のなかではかわいく色づく彼の乳首とちんこを思う存分味わった。
恥ずかしがる荒野を四つん這いにさせて俺のことを受け入れてくれる窄まりに舌を這わせて差し入れて。

それでも「メインディッシュは最後の楽しみにして……」って洸夜が言うから!

頑張って〈待て〉してたんだ! 俺は。


(なのに、なんで俺のこと放ってくんだよう……)

元気一杯の分身を持て余してため息をついていると、パタパタと足音が近づいてきた。

(待ちかねてたんだからなっ)
と、文句ひとつくらい言いたい気分で顔をあげた俺はその場で固まってしまった。

目の前に女物のランジェリー……しかも紐が細くてめっちゃ透けてるエロいやつ……を身に纏った洸夜が立っていたのだ。


赤の総レースの向こうから乳首がっ。
洸夜の下半身、大切なところを覆っている三角はびっくりするほど小さくて半分以上、隠れていない。
それだけで充分扇情的なのに、

「に……似合ってる? この赤。どう? 冬木。やっぱり黒のほうが良かったかな……」

なんて言いながら俺の前でくるりとワンターン……。


人間、あまりにも強い衝撃を受けると意識が飛ぶ、って本当にあるんだなってことを俺は体感した。




どのくらい気を失っていたのか。
多分大した時間は経っていない。

「冬木ッ! 大丈夫? 湯あたりしたのか」

と、本気で心配する声がして、両頬にペチペチと軽い衝撃を感じた。

俺の顔を覗き込む洸夜と目が合った。


今思い返してみれば。
そのあとがだいぶ変態だった。

洸夜に色んなポーズさせて。
俺はそんな彼の足元に寝転がったり這いつくばったりして、色んな角度からそのエロい姿をちんこ扱きながら堪能した。



「ちょっ……冬木、このポーズ恥ずかしい」
と洸夜が目を逸らしながら顔を赤らめるとかは序の口で。

「この紐ホント細いよな。ホラ、こんなに食い込んで。マジエロいよ。大好き……洸夜……ッはぁ……」

腹の上に跨らせた洸夜に、あえてそのエロいランジェリーを着せたまま紐をずらして挿れた。

三角のレース生地からはみ出ている洸夜自身は、放った精液で濡れ濡れと光り、俺が下から突き上げるたびぶるぶると揺れて切っ先から嬉しそうに白いよだれを垂らした。

何度イッたか正直覚えていない。



「あ……ンっ! もぅ、感じすぎて怖いッ。あ、あぁーーッ!」

ガクガクと身体を震わせて達しても俺は手を緩めてあげられなくて。

息も絶えだえって感じの洸夜に、「今度は黒い方見せてよ」ってねだった。健気な洸夜がふらふらしながら持ってきてくれたそれを俺が着替えさせて。



セックスの時間が長すぎて窓の外が明るんでも俺は洸夜を手放せなくて、彼が、

「もぉ、離して。でちゃう」

といった時、本当は分かってたんだ。

太ももを膝を擦り合わせるその仕草から、洸夜が尿意を堪えてるんだって。



でも、俺は許さなかった。



「おねがっ! も、トイレ行かせろってェ!」

と、たまらず叫んだ彼の口に噛み付くようにキスをして黙らせた。
そして抵抗する暇も与えず、スッと下に移動した俺は洸夜のちんこを口いっぱいに頬張った。



驚いた洸夜が一生懸命俺の頭を股間から引き剥がそうと両手で俺の肩を押したり身体を捻ったりしたけれど、無駄だった。


俺の方が体がデカいからな。

俺が全てを飲み下してしまうと、

「ウソ….…、信じられない」

と、洸夜が両手で顔を覆った。



隠した顔はもちろん、耳も首も真っ赤。



あぁ、俺の可愛い洸夜。アンタの髪の一筋、皮膚の一片、細胞の一欠片全てを俺に頂戴くれよ!


恍惚としていた俺は洸夜が怒る意味が全然分からなくてさ。


散々泣き腫らしてまぶたが腫れぼったくなってしまった洸夜から、


「口をゆすいでっ。あと、今すぐ歯ブラシ3回以上しなかったら、もぅ一生冬木とはキスしてやらないからなっ」
と、マジで怒られた。



それで俺は正気に戻り、平身低頭平謝りしたわけだが……。





……うーん……。


ショックだったのか……。

「さすがに無いわー」ってなるのは仕方ないことなのか?

だから洸夜は最近イケナイ妄想を止めてしまったのか?



いや……。妄想なんて視えなくても俺はいつだって洸夜に夢中だし常にスタンバイオッケイなんだけど……。


なんていうか。

俺、求められてない? っていう不安で、頭ん中一杯なんだよ……。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...