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コブリン
21少し舐めてみた
しおりを挟む背中についた液体を手にとって確認してみるとやはり独特な臭いのする緑色の液体だった。
「おえっ……これ臭いな……」
とても臭いんだ。でも何度もその臭いを確認したくなって手についた液体を鼻の近くに寄せてしまっていた。
するとあれっ?……その臭かった匂いに変化が表れる。
臭いと思っていたその液体がどんどんいい匂いのする花の香りに変化していったのだ。
まさかと思って、また何度も臭いを嗅いで確認するけれど、嗅げば嗅ぐ程大好きな匂いに変わっていって今度はその液体が美味しそうに思えてきた。おかしいとは思っているのに……
少しだけ舐めてみたい。
味見をしてみたい
ランズは目の前で一生懸命残りのコブリンと戦っていて、コブリンに勝利するのは目前だろう。
きっと少しだけ舐めたって大丈夫だ……
こんな良い匂いで美味しそうな液体が悪い物な訳がないじゃないか……
そう思って俺はとうとう指についている液体をひと舐めしてしまった。ああ!!
すっげー美味しい!!
「これはなんて甘くて美味しいんだ!!ハアハアこんな美味しい液体を舐めたのは初めて!!」
ひと舐めのつもりがいつの間にか自分の手についている液体を全部舐める勢いでペロペロと舐めてしまう。
自分の手についた液体がなくなると自分の背中から美味しそうな匂いが漂ってきて、何度も手でまさぐるけれど、中々液体が取れない!!
するとランズが残り数匹のコブリン達と戦っているのが見えた。
コブリン達は必死になって自分の股間を扱きながらそこから出る緑の液体をとばして攻撃している。
「あの美味しい液体!!」
コブリンが発射している緑の液体を見た瞬間、思わず俺は駆け出していた。
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