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本編2
19アンジュの教え
しおりを挟む緊張しすぎて俯いたまま言ってしまった。やっぱり僕はアンジュの様におねだりするのは苦手なんだ。
「どんな物が欲しいのだ?私で叶えられるなら叶えてやろう」
おおー!!不器用な僕のおねだりにも関わらず、王子から最上級の言葉を頂いた。アンジュからは「高級ハンカチという海老で鯛を釣ってこい!!」と言われているから高価な物が欲しい。
だけど、具体的に高価な物って何だろう?宝石とか?でも流石に僕が宝石が欲しいなんて言ったら、王子の周りの者達から僕が王子を金づるにしようとしていると怪しまれるよな。
「えっと、具体的にはわかりませんが……王子が大切にしている物で僕が貰ったら宝物になる様な物が良いです」
謎解きの様な返事をしてしまったけれど、これなら結果的に宝石であろうと、宝剣であろうと、僕から指定した訳じゃないから高価な物をねだった訳では無いと言い逃れできそうだ。
エドワード王子はうーんと考えた末に何をプレゼントしてくれるのか思いついたようだ。
「アンドル、君にプレゼントしたい物を思いついた。私の書斎に一緒に行ってくれるか?あそこの部屋は鍵付きだから短時間なら2人きりになれる」
そう言って僕の手をとって席を立たせると、そのまま王子の書斎に連れて行かれた。
勿論護衛達は邪魔にならない様に王子と僕の後を付いて来ていた。それでもエドワード王子の書斎部屋の中までは入らず、ガチャリッと王子はドアの鍵を閉める。
「これで2人っきりだ。まあ、ここに入った事は護衛達には知られているからすぐに部屋から出る予定だけどな」
そう言って書斎から一冊の本をプレゼントされた。
「これは王家と侯爵家の繋がりがある原本の複製だ。いつかアンドルに渡そうと思っていたから丁度良かったよ。そしてもう一つ、これは私の大切にしている物をアンドルに渡したい。きっとアンドルの宝物になるだろう」
とうとう王子が大切にしている高価な物を貰えるんだ。王子専用の鍵付きの書斎部屋にある物なんだから、期待できる物に違いないと僕は期待に胸を膨らませた。
しかし王子は突然自分のズボンとパンツを脱ぎ出し、パンツを僕に手渡した。
「えっ??王子!!何ですかこれはっ!!」
「さっきからアンドルを見ていて我慢汁もついているかも知れないが受け取ってくれ」
「えっ??」
王子を見ると先程のお茶会でしていたアルカイックスマイルをまた披露して僕を真剣に見ていた。ちょっ下半身丸出しのままでする微笑みじゃないでしょうがっ!!だけど王子は一応真面目に話しているんだろう。
だとすると……王子は自分のパンツを本当に大切にしていて僕の宝物になると思っているのだろうか??そんなまさか……嘘でしょう??
どうしよう……こんな物貰っても使い道がないし、高価な物でもないし……でもそんな時、アンジュからの言葉を思い出す。
(あっそうそう兄上、これだけは必ず守って下さい。プレゼントは時として自分にとって要らない物もあるんです。それでも感謝を忘れずに先程伝えた言葉を言うんですよ!!そうすれば、相手は喜んでまた次のプレゼントを運んでくれるでしょう。次のプレゼントに賭けるのです)
そう……そうだ……どんなプレゼントであっても心から感謝を伝えなければ!!自分にとって要らない物であっても感謝を忘れてはいけないのはアンジュが言ってたじゃないかっ!!
そして心から感謝を伝えて、次のプレゼントに賭けるんだ!!
僕は意を決してアンジュから教わった「ぶりっ子ポーズ」を決めた。そしてエドワード王子に向かって練習の成果を発揮した。
「わぁ~素敵なプレゼントを有難う!!ずっと大切にしますね!!」
ど、どうだったかな?
何度もセリフを練習してアンジュにも一応合格を貰っているし、王子のプレゼントが目の前で脱いだパンツだったと分かって涙目になってしまった目もウルウルさせていたと見えなくもないだろう。
そう思って王子を見たが、下半身丸出しの王子は顔を真っ赤にさせて僕を見たまま固まっていた。
いや、身体だけ固まっていたけれど、王子の下半身についている逸物はもっとガッチガチに固まって、みるみる大きくなりビンビンに競り上がってしまったのだ。
「お、王子??エドワード王子??大丈夫ですか!!」
僕の呼びかけにハッと意識を取り戻した王子は「そろそろ護衛がドアを叩きに来るだろう。着替えなければ」とあたふたし始めた。
さっき迄スパダリ感を出していた筈の王子がここに来て少し元の王子に戻ってきた。
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