【完結】王子様の婚約者になった僕の話

うらひと

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〜王子side〜5

64エドワード王子の悲しみ1

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 アンドルが貴族学校へ入学するまでの期間は正に夢の様なアンドルライフを送っていたが、それも終わりとうとうアンドルが入学する事になった。


 ふぅ……アンドルと蜜月を過ごしてきたが最高だった。


 正直この王族の呪いに感謝して、多分このままの姿ならアンドルと一生一緒に過ごせるし、……呪いにかかりっぱなしで良いんじゃないかと考えている程だ。


 しかし入学か……私も本当はアンドルと共に入学する筈だったのにな……そう思うととてつもない程の焦燥感が襲ってくる。

 私は父上である陛下の計らいで世間では留学している事になっていて今頃沢山の知識を蓄えていると思われているが、実際には全く何もしていない。
 このまま何もしないで、アンドルや他の同級生達が学業に励むのに私が何もしないのは絶対駄目なんだ。

 でも今の私に何が出来る……?せめてアンドルと一緒に学校に行けば私も学べるのではないだろうか。

 そう思ったらそれしか考えられなくなり、アンドルに何とか頼み込んだら入学式はダメだけど、次の日から連れて行くよと約束を取り付けた。

 そして入学式から帰ってくるアンドルと今か今かと待っているとアンドルが「ただいまー」と私に笑ってくれたら飛びつかないわけには行かないじゃないかっ!!


「ニャンニャン」
(アンドルーー!!お帰りーー!!)


「エディ!!ただいまー!!わわっとっ!!」


 入学式の日は侯爵家でお留守番をしていた。
 アンドルと一緒に生活してから殆ど離れた事が無かったので、少し離れただけでとても不安だった。
 私もアンドルに対する依存度が高いのは重々承知しているが、今の所どうする事もできそうにない。



 入学式から帰ってきたアンドルはそんな私に対して優しくて、抱きしめなからクラスの事や陛下と話した事を教えてくれた。
    陛下である父上はアンドルと話す機会を設けてアンドルは陛下に私の事を話したらしい。


「それでね、陛下がエディの事を聞いてきたからつい嬉しくなっちゃって、エディとシャワーを浴びたり、一緒に寝たり、朝は毎日唇を舐めて僕を起こしてくれてますって言っちゃったんだよ」


「ニャ……ニャアアアーーーー!!」
(アンドル……父上に私が毎日唇舐めてるとか言ったのか!!)


 陛下である父上……私の今の状態を正しく理解している父上は、きっと私が欲望のままアンドルと行動している事がはっきりとバレただろうが……それでも私が侯爵家で生活している事が分かっただろう。
    アンドルのお陰で少し父上には安心させてあげられたのは良かった。


 次の日、アンドルは約束通り学校へ連れて行ってくれた。
 私はアンドル以外私の姿が見えないだろうとは分かっていたけれど、デニーとサックの前やあれだけ頻繁に会っていた騎士団長の息子や宰相の息子にも自分の姿が見えないと言われると……やはりショックだった。


 アンドルも自分以外は見えない私の存在に疑問を持ち、侯爵家でも侍従達の前で私の姿を見せていたけれど、見える者がいなくてショックだったようだ。


 家族との食事の席でも私を連れていき、父上の侯爵とアンジュには私の姿が見えている事を再確認しつつ、侯爵に父上だったと思われるマルコの話を聞いていた。


「アンドル、とにかくマルコはとても賢い子でね、授業中の行動も私にしか姿が見えないとアピールしたんだと思う。それからはよく学校に連れて行って自由にさせていたんだ。するとマルコは何処かにフラっと行く時もあれば、勉強が好きなのか、結局は私と一緒に授業を受けている事が殆どだったな。エディも賢いから自由にさせていいんじゃないか?」


 侯爵がアンドルにそうアドバイスをしていたのでアンドルもきっとそうするだろう。
 私の父上も留学中という名目で呪いにかかっていたからこの姿のまま必死で勉強していたんだと思うと、私も真剣に頑張るしかないと改めて決意する。


 そしてマルコになった父上の事を祖父である当時の陛下は呪いにご存じで侯爵家に有利な公共工事をしていたのか……そうして陰で王族の存続をかけてバックアップしていたんだろうと思うと、いよいよ呪いについて調べたい。
   出来るなら私が呪いを受ける最後の王族になればいいが。


 アンドルも久しぶりに侯爵家伝統の姿で生まれたのだから生まれた意味が本当にあるのかもしれない。


 呪いについて考えていると、突然アンジュがアンドルを抱き締め、アンドルも抱き締め返している。


「ニャッ……」
(2人でどうしたんだ)


 そのまま2人を間近で見ていたらアンジュがアンドルにキスを!!キスをした!!



「ニャアアアー!!」
(お、おいっ!!アンジュやめるんだーー!!)



 びっくりしてアンジュに飛びかかろうとしているのに、アンドルが私を強く抱き締めていて抜け出せない!!



「ンチュ……はっ!!ハアハア……何をするんだアンジュ!!」


「シャアアアー!!」
(アンジュやめろーー!!)



「チッうるさい黒猫だなぁ……はい。でも兄上にその気がなければ無理強いはしません。
   ……僕は本気です。すぐに返事を貰うつもりはありませんが考えてみて下さい」


「シャアアアー!!」
(ふざけるなアンジュ!!お前にアンドルは渡さない!!)



 まさかアンジュが血が繋がった兄のアンドルの事を愛しているなんて……!!
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