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第5章
第176話 城の外
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「どうなっているんだ!?」
「陛下や天祐様はいつになったら来るんだ!?」
限やレラたちが城の内部で戦っていた時、城の外ではアデマス軍と敷斎王国兵が戦いを繰り広げていた。
敷斎王国兵の者たちとは、斎藤家と近藤家の敷島兵であり、彼らはオリアーナが作り上げた新型強化薬を使用して強力な戦闘力を得ることに成功した。
しかし、どんなに強力になろうとも、数に勝るアデマス軍の勢いを抑え込むことはできないでいた。
何故なら、アデマス軍の方も、オリアーナがラクト帝国で作り上げた魔物化薬を使用して対抗してきたためだ。
しかも、その薬を使用したのが敷島の人間。
兵に成れなかった一般人とはいっても、敷島の人間は他の民族よりも高い戦闘力を有している。
それもあって、魔物化した敷島人の戦闘力は、新型強化薬を使用している人間でも倒すのには骨が折れる。
1対1なら問題なくても、数体を一遍に相手にするとなると彼らでも無傷では済まなく、更には遠くから援護してくるアデマス軍の魔法攻撃まで対処しなければならないとなると、抑えきれないのも仕方がないことだろう。
そんな彼らが待っているのは、この国最強の親子だ。
王である重蔵と、その息子である天祐だ。
彼らが来れば、きっとこの状況を改善することができると信じていらからだ。
しかし、その親子がいつまで経ってもこの場に現れない。
そのため、敷斎王国兵たちは戦いながら戸惑いの声を上げていた。
「天祐様が言っていた特別な新薬はまだ完成しないのか!?」
「これ以上は、いくら我々でも抑えきれないぞ!!」
天祐たちがここに現れない理由。
それは、新型強化薬以上の薬を開発しているからだと聞いている。
その薬が完成すれば重蔵だけでアデマス軍を撃退できると、自信満々に伝えられていた。
その言葉を信じて自分たちは時間稼ぎをしているというのに、戦いが始まってからかなりの時間が経過しても2人が来る気配がない。
このままでは、自分たちは全滅してしまう。
最悪な結末を想像してしまい、敷斎王国兵たちには焦りも生まれていた。
「フッ! 奴らが何を期待しているのか分からないが、このまま潰してしまえ!」
「「「「「オォーーー!!」」」」」
元アデマス王国公爵であり、この戦いの大将となるラトバラは、少しずつとはいえ城を守る敷斎王国兵たちが減っていることに満足していた。
ラクト帝国から提供を受けた魔物化薬は脅威だが、それのお陰で勝利に近付くことができたのだから良しとするしかない。
勝ってアデマス王国を再興する。
その悲願を達成するために、アデマス軍の兵たちの勢いは増していた。
「雑魚が調子に乗りやがって……!!」
自分たちにとって一番厄介なのは、人質に取られて奴隷化され、魔物化薬で魔物になって敵となっている敷島人たちだ。
援護で飛んでくるようなアデマス軍の魔法は、気を散らされているだけの役割しかしていない。
それなのに勢いづいているアデマス軍の兵たちを見て、敷斎王国兵の一人は不機嫌そうに呟いた。
「くそっ! どうせ死ぬなら……」
薬によってミノタウロスに変化した多くの敷島奴隷によって大怪我を負わされた敷斎王国兵の一人は、自分の命が短いことを覚悟していた。
しかし、アデマス軍の奴らをいい気にさせたままでは、死んでも死にきれない。
それならばと、ある行動に移ることにした。
「「「「「ガアァーー!!」」」」」
「フッ!」
その敷斎王国兵に止めを刺すため、ミノタウロスたちが襲い掛かってくる。
それを見て、その敷斎王国兵は笑みを浮かべた。
“ボーーンッ!!”
「「「「「っっっ!?」」」」」
ミノタウロスたちの攻撃が当たる直前、敷斎王国兵が大爆発を起こす。
それによって、近くにいたミノタウロスたちまでもが吹き飛んだ。
それを見ていたアデマス兵たちは、驚きで固まってしまった。
「なるほど。いい手だ……」
自爆により敵を道連れにする。
それをおこなった仲間の死を嘆くことなく、他の敷斎王国兵たちは感心したように声を上げていた。
そして、ミノタウロスたちによって追い込まれていた者たちは、同じように道連れ自爆をおこなうように連鎖していった。
「……狂ってる」
ただでは死なず、その命を最後まで敵を倒すために利用する。
そんな敷斎王国兵たちの考えに、元アデマス王国伯爵でラトバラの副官をおこなっているリンドンは、顔を引きつらせて呟いた。
「魔物化薬はもうない。自爆に警戒しつつ何としても潰せ!」
敷島奴隷はまだいるが、魔物化薬の方がもう残っていない。
ここまでの戦いで敷斎王国兵は残り少なくなっているとはいっても、奴らの強さは一騎当千と言っていい。
少ない人数でも、こちらに大打撃を食らわせることも不可能ではない。
そんなことにならないようミノタウロス化した敷島奴隷たちに対し、ラトバラは自爆を警戒させつつ敷斎王国兵たちを倒すことを指示した。
「ハハッ!! 敵のトップが馬鹿だとこっちは助かるぜ」
「ギャウ!!」
ラトバラの指示によって、迫りくるミノタウロスたちの数が減った。
それは、自分たちにとって負担を減らしてくれていることになっている。
そのため、敷斎王国兵たちはラトバラを馬鹿にしつつミノタウロスたちを減らしていった。
「陛下や天祐様はいつになったら来るんだ!?」
限やレラたちが城の内部で戦っていた時、城の外ではアデマス軍と敷斎王国兵が戦いを繰り広げていた。
敷斎王国兵の者たちとは、斎藤家と近藤家の敷島兵であり、彼らはオリアーナが作り上げた新型強化薬を使用して強力な戦闘力を得ることに成功した。
しかし、どんなに強力になろうとも、数に勝るアデマス軍の勢いを抑え込むことはできないでいた。
何故なら、アデマス軍の方も、オリアーナがラクト帝国で作り上げた魔物化薬を使用して対抗してきたためだ。
しかも、その薬を使用したのが敷島の人間。
兵に成れなかった一般人とはいっても、敷島の人間は他の民族よりも高い戦闘力を有している。
それもあって、魔物化した敷島人の戦闘力は、新型強化薬を使用している人間でも倒すのには骨が折れる。
1対1なら問題なくても、数体を一遍に相手にするとなると彼らでも無傷では済まなく、更には遠くから援護してくるアデマス軍の魔法攻撃まで対処しなければならないとなると、抑えきれないのも仕方がないことだろう。
そんな彼らが待っているのは、この国最強の親子だ。
王である重蔵と、その息子である天祐だ。
彼らが来れば、きっとこの状況を改善することができると信じていらからだ。
しかし、その親子がいつまで経ってもこの場に現れない。
そのため、敷斎王国兵たちは戦いながら戸惑いの声を上げていた。
「天祐様が言っていた特別な新薬はまだ完成しないのか!?」
「これ以上は、いくら我々でも抑えきれないぞ!!」
天祐たちがここに現れない理由。
それは、新型強化薬以上の薬を開発しているからだと聞いている。
その薬が完成すれば重蔵だけでアデマス軍を撃退できると、自信満々に伝えられていた。
その言葉を信じて自分たちは時間稼ぎをしているというのに、戦いが始まってからかなりの時間が経過しても2人が来る気配がない。
このままでは、自分たちは全滅してしまう。
最悪な結末を想像してしまい、敷斎王国兵たちには焦りも生まれていた。
「フッ! 奴らが何を期待しているのか分からないが、このまま潰してしまえ!」
「「「「「オォーーー!!」」」」」
元アデマス王国公爵であり、この戦いの大将となるラトバラは、少しずつとはいえ城を守る敷斎王国兵たちが減っていることに満足していた。
ラクト帝国から提供を受けた魔物化薬は脅威だが、それのお陰で勝利に近付くことができたのだから良しとするしかない。
勝ってアデマス王国を再興する。
その悲願を達成するために、アデマス軍の兵たちの勢いは増していた。
「雑魚が調子に乗りやがって……!!」
自分たちにとって一番厄介なのは、人質に取られて奴隷化され、魔物化薬で魔物になって敵となっている敷島人たちだ。
援護で飛んでくるようなアデマス軍の魔法は、気を散らされているだけの役割しかしていない。
それなのに勢いづいているアデマス軍の兵たちを見て、敷斎王国兵の一人は不機嫌そうに呟いた。
「くそっ! どうせ死ぬなら……」
薬によってミノタウロスに変化した多くの敷島奴隷によって大怪我を負わされた敷斎王国兵の一人は、自分の命が短いことを覚悟していた。
しかし、アデマス軍の奴らをいい気にさせたままでは、死んでも死にきれない。
それならばと、ある行動に移ることにした。
「「「「「ガアァーー!!」」」」」
「フッ!」
その敷斎王国兵に止めを刺すため、ミノタウロスたちが襲い掛かってくる。
それを見て、その敷斎王国兵は笑みを浮かべた。
“ボーーンッ!!”
「「「「「っっっ!?」」」」」
ミノタウロスたちの攻撃が当たる直前、敷斎王国兵が大爆発を起こす。
それによって、近くにいたミノタウロスたちまでもが吹き飛んだ。
それを見ていたアデマス兵たちは、驚きで固まってしまった。
「なるほど。いい手だ……」
自爆により敵を道連れにする。
それをおこなった仲間の死を嘆くことなく、他の敷斎王国兵たちは感心したように声を上げていた。
そして、ミノタウロスたちによって追い込まれていた者たちは、同じように道連れ自爆をおこなうように連鎖していった。
「……狂ってる」
ただでは死なず、その命を最後まで敵を倒すために利用する。
そんな敷斎王国兵たちの考えに、元アデマス王国伯爵でラトバラの副官をおこなっているリンドンは、顔を引きつらせて呟いた。
「魔物化薬はもうない。自爆に警戒しつつ何としても潰せ!」
敷島奴隷はまだいるが、魔物化薬の方がもう残っていない。
ここまでの戦いで敷斎王国兵は残り少なくなっているとはいっても、奴らの強さは一騎当千と言っていい。
少ない人数でも、こちらに大打撃を食らわせることも不可能ではない。
そんなことにならないようミノタウロス化した敷島奴隷たちに対し、ラトバラは自爆を警戒させつつ敷斎王国兵たちを倒すことを指示した。
「ハハッ!! 敵のトップが馬鹿だとこっちは助かるぜ」
「ギャウ!!」
ラトバラの指示によって、迫りくるミノタウロスたちの数が減った。
それは、自分たちにとって負担を減らしてくれていることになっている。
そのため、敷斎王国兵たちはラトバラを馬鹿にしつつミノタウロスたちを減らしていった。
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