御伽ヒロイック学院 ーラノベ主人公科ー

もみじ

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 お祭りで買ってもらったお面をかぶり、遊ぶ子供達を見て懐かしく思う。
 幼い頃、テレビのヒーローを真似てよく遊んだものだ。誰がどの役を演じるかで友達としょっちゅうめた。知人の女の子も“私は○○”(よく覚えていないがアニメキャラクターの名前)と名乗り別人になり切っている。それは決して特別な事ではなく、誰しも一度は経験した事ではなかろうか?大人になって思うと気恥ずかしい。
 そこに夢がある限り、人は延々と同じ事を繰り返す。憧れを自己投影し、あたかも自分がそれであるように振る舞う。本物はテレビの中にいてその行動が矛盾していても、それにすら気づかない無垢な子供もまた可愛い。
 小生はひねくれた人間なのでそんな子供達に「君が悪い奴を倒したらそのヒーロー仕事無くなっちゃうよ?」と言ってからかった。しかし子供というのは妙に我が強いもので「悪い奴は一杯出てくるから大丈夫」などと事実無根を平然と言ってのける。
 まあそんな事を言えるのも最初の頃だけで、五歳を過ぎると夢と現実の区別がつくようになりヒーローごっこもしなくなる。稀に夢から覚めない子供もいるが、友達から馬鹿にされて少しずつ覚めていく。“将来の夢はヒーロー”などと軽はずみな事を言うと大人になった時痛い目に合うので皆は気をつけてほしい。もっともすでに手遅れかもしれないが・・・。

 ここで一つ“もし”の話をしたい。もし身近にヒーローがいたら人生どうなっていただろう?馬鹿馬鹿しいかもしれないが我が妄想に少しばかり付き合って頂きたい。
 もしかしたら自分は中学までヒーローごっこをしていたかもしれない。卒文に“将来の夢はヒーロー”と書いても何ら恥ずかしい事ではなかったかもしれない。下手をすると自分がヒーローに・・・何て事も有り得る。
 だがここで捻くれた小生は話を反らす。
“正義の味方を気取るのも良いがその行いは本当に正しいのか?”と。
 少し前に不殺の主人公がいたがそれを見た時反吐へどが出た。“何で殺さないの?すっきりしないじゃん”と思った。正直言うと、相手の生死について葛藤かっとうする主人公よりも息を吐くように相手を殺す主人公の方が好きだ。仲間が殺された等の背景があると尚の事良い。他人事だからそう言った物言いが出来るのだ。そうでなかったら軽率過ぎて人格を疑われる。
 最初のお題から大分反れてしまったが、もしテレビの出来事が身近に起きたら人生どうなっていただろう?多分今よりは混沌としたものになるのではなかろうか? 
 これはヒーローに人生を翻弄ほんろうされた人達の物語である。
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