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第9章
パスケース
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2025年12月中旬…
亜稀は朝、出勤のためグレーのスーツを着て、アパートを出た。月島駅に向かう途中、電話が鳴った。トゥルルル、トゥルルル…
(あっ、これから電車に乗るのにマナーモードにするの忘れてた。)
いつも出勤時はいざという時のためにスマートフォンはバッグの上の方に入れておくのだが、この日は中に埋まってしまっていた。呼び出し音は止まったが、一応誰からの着信だったか気になるので、バッグのファスナーを開け、中のスマートフォンを探した。バッグに手を突っ込み、手探りで見つけた。手を引っ張りだし、スマートフォンを手にして着信履歴を確認する。
(こんな時間に誰かなぁ。何だぁ、国際電話だ。詐欺の電話よ、きっと。)
「まったく、もう。」
こんな着信のために数分ロスしてしまった。ロスした分を取り戻そうと、いつもより早歩きで駅に向かった。駅に着くと、今度は改札を通るためにSuicaが必要になる。いつもバッグの1番上に入れてある黄色いパスケースを取り出そうとバッグのファスナーを開ける。
「あれ?パスケースが無い。うちを出る時に入れたはずなんだけど…」
それにはSuicaと運転免許証と大学時代の学生証と勤務先デパートのIDカードが入っていた。学生証は卒業したのにまだそのままにしてあった。
(IDカードが無いと困るなぁ。Suicaも無いと電車に… あ、まぁ今日は何とかなるか。それにしても…)
駅の通路の脇に寄り、バッグの中をガサゴソと探した。だが、黄色いパスケースは見つからない。
「あっ!」
(もしかしたら、途中でスマホを取り出した時に落としたのかも!)
いつも早めに職場に着くように計算してあり、時間に余裕が無い訳ではない。
(一旦来た道を戻ろう!)
そう決めると、亜稀はすぐに歩き始めた。下を向きながらキョロキョロして歩く。
(さっきスマホを取り出したのは、この辺だったかしら。)
辺りを見回しても見当たらない。
(うーん、困ったなぁ。免許証も入ってるし、失くしたら再交付とか面倒なんだよなぁ… もう、警察に行って、紛失したことを届け出よう。)
亜稀はそう思い、交番に向かった。
(書類とか書くとどれぐらい時間かかるのかなぁ…)
交番に着くと、警察官は中で男性と話をしている。
(待たないとダメかなぁ。早く終わるといいんだけど。とりあえず、入って声をかけてみよう。)
「あのー、黄色いパスケース落としちゃって。届いてませんか?多分さっき落としたばかりなんです。」
警察官は亜稀の方を向き、
「あ、それならちょうどこちらの方が今届けてくださったところですよ。」
警察官は亜稀の名前を確認した。
『米澤亜稀』
「あ、ありがとうございます。」
警察官はそれに加え、
「それにこの方はお礼もいらないし、お名前も名乗らずにお帰りになろうとしてたんですよ。」
と言った。
「あ、届けるのなんて普通のことですから。」
と男性は言った。亜稀は、
「本当にありがとうございます。何とお礼をしたら…」
「ですから、お礼なんて…」
(あぁ、いい人に拾われて良かった。とにかく職場に行こう。)
その日の夜、亜稀は仕事が終わるとアパートに帰った。バッグを置くと辺りを見渡す。臭いを嗅ぐと何となく雄の臭いがするような気がした。
(また浩ちゃんが来たのかな?)
亜稀は時々浩介が部屋に来てオナニーしていることを薄々気づいていた。その時はタンスの中の下着が自分の畳み方と少し違うのだ。
引き出しの中のパンティを確認する。横にはブラジャーが重ねてある。
(やっぱり来たのね。)
亜稀は服を脱ぎながら、浩介が自分の下着でオナニーした様子を妄想する。
下着姿になった時には既におまんこは湿っている。パンティに手を入れ、割れ目に指を這わせる。部屋にこもった雄の匂いを大きく胸に吸い込む。浩介のモノではないとは知らずに…
おまんこからはスケベ汁が溢れてくる。
「あぁ、浩ちゃん…」
(浩ちゃんが愛しい…)
バスルームに向かうと全裸になり、シャワーを浴びる。シャワーを強く出しておまんこに当てる。
「あぁ…」
外が寒かっただけにお湯が体の芯まで温めてくれる。肌がジンジンとする。そして、浩介の存在が亜稀の心まで温める。クリトリスをグリグリとこねまわす。
「あっ、あっ、あっ、イ、イクッ…」
小声ではあるが、声が出てしまった。小さく身体を痙攣させ、その場にへたり込む。
シャー
と音を立て、シャワーは亜稀の身体を打ち続けた。
亜稀は朝、出勤のためグレーのスーツを着て、アパートを出た。月島駅に向かう途中、電話が鳴った。トゥルルル、トゥルルル…
(あっ、これから電車に乗るのにマナーモードにするの忘れてた。)
いつも出勤時はいざという時のためにスマートフォンはバッグの上の方に入れておくのだが、この日は中に埋まってしまっていた。呼び出し音は止まったが、一応誰からの着信だったか気になるので、バッグのファスナーを開け、中のスマートフォンを探した。バッグに手を突っ込み、手探りで見つけた。手を引っ張りだし、スマートフォンを手にして着信履歴を確認する。
(こんな時間に誰かなぁ。何だぁ、国際電話だ。詐欺の電話よ、きっと。)
「まったく、もう。」
こんな着信のために数分ロスしてしまった。ロスした分を取り戻そうと、いつもより早歩きで駅に向かった。駅に着くと、今度は改札を通るためにSuicaが必要になる。いつもバッグの1番上に入れてある黄色いパスケースを取り出そうとバッグのファスナーを開ける。
「あれ?パスケースが無い。うちを出る時に入れたはずなんだけど…」
それにはSuicaと運転免許証と大学時代の学生証と勤務先デパートのIDカードが入っていた。学生証は卒業したのにまだそのままにしてあった。
(IDカードが無いと困るなぁ。Suicaも無いと電車に… あ、まぁ今日は何とかなるか。それにしても…)
駅の通路の脇に寄り、バッグの中をガサゴソと探した。だが、黄色いパスケースは見つからない。
「あっ!」
(もしかしたら、途中でスマホを取り出した時に落としたのかも!)
いつも早めに職場に着くように計算してあり、時間に余裕が無い訳ではない。
(一旦来た道を戻ろう!)
そう決めると、亜稀はすぐに歩き始めた。下を向きながらキョロキョロして歩く。
(さっきスマホを取り出したのは、この辺だったかしら。)
辺りを見回しても見当たらない。
(うーん、困ったなぁ。免許証も入ってるし、失くしたら再交付とか面倒なんだよなぁ… もう、警察に行って、紛失したことを届け出よう。)
亜稀はそう思い、交番に向かった。
(書類とか書くとどれぐらい時間かかるのかなぁ…)
交番に着くと、警察官は中で男性と話をしている。
(待たないとダメかなぁ。早く終わるといいんだけど。とりあえず、入って声をかけてみよう。)
「あのー、黄色いパスケース落としちゃって。届いてませんか?多分さっき落としたばかりなんです。」
警察官は亜稀の方を向き、
「あ、それならちょうどこちらの方が今届けてくださったところですよ。」
警察官は亜稀の名前を確認した。
『米澤亜稀』
「あ、ありがとうございます。」
警察官はそれに加え、
「それにこの方はお礼もいらないし、お名前も名乗らずにお帰りになろうとしてたんですよ。」
と言った。
「あ、届けるのなんて普通のことですから。」
と男性は言った。亜稀は、
「本当にありがとうございます。何とお礼をしたら…」
「ですから、お礼なんて…」
(あぁ、いい人に拾われて良かった。とにかく職場に行こう。)
その日の夜、亜稀は仕事が終わるとアパートに帰った。バッグを置くと辺りを見渡す。臭いを嗅ぐと何となく雄の臭いがするような気がした。
(また浩ちゃんが来たのかな?)
亜稀は時々浩介が部屋に来てオナニーしていることを薄々気づいていた。その時はタンスの中の下着が自分の畳み方と少し違うのだ。
引き出しの中のパンティを確認する。横にはブラジャーが重ねてある。
(やっぱり来たのね。)
亜稀は服を脱ぎながら、浩介が自分の下着でオナニーした様子を妄想する。
下着姿になった時には既におまんこは湿っている。パンティに手を入れ、割れ目に指を這わせる。部屋にこもった雄の匂いを大きく胸に吸い込む。浩介のモノではないとは知らずに…
おまんこからはスケベ汁が溢れてくる。
「あぁ、浩ちゃん…」
(浩ちゃんが愛しい…)
バスルームに向かうと全裸になり、シャワーを浴びる。シャワーを強く出しておまんこに当てる。
「あぁ…」
外が寒かっただけにお湯が体の芯まで温めてくれる。肌がジンジンとする。そして、浩介の存在が亜稀の心まで温める。クリトリスをグリグリとこねまわす。
「あっ、あっ、あっ、イ、イクッ…」
小声ではあるが、声が出てしまった。小さく身体を痙攣させ、その場にへたり込む。
シャー
と音を立て、シャワーは亜稀の身体を打ち続けた。
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