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「転生したら魔王討伐用の説明書だった件」
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目が覚めたら本だった。
そう、“説明書”になっていた。
表紙には大きく書かれている。
『これ一冊で誰でも魔王討伐できる本!』
「いや説明書て!!転生してモノってどういうことだ!!」
冒険者「……何だこの本」
俺「うお!開かれた!!しゃべれるのかコレ!?」
ページがめくられる。
1ページ目:
『まず家を出ましょう。』
冒険者「は?そんなん書く必要あるか?」
「……自信ない新米のためなんだよ!次!」
2ページ目:
『つまづかないように気をつけて。前回の勇者は玄関で転んで死んだ。』
冒険者「マジかよ!!」
3ページ目:
『町を出る前に武器を買いましょう。素手だとスライムにも負けます。』
冒険者「親切すぎる……」
4ページ目:
『この本を持っている間、全ステータス+9999』
冒険者「……え」
「え」
5ページ目:
『魔王城に突撃して殴ればそれで勝てます。迷わず行こう。』
冒険者「……本当に行くぞ?」
「マジで!?俺、チートアイテム!?説明書なのに!?」
魔王城――
魔王「……ほう。来たか人間。小賢しい!」
冒険者「この本があればお前など!!」
「ちょっおま、振り回すなああ!!」
――バキィィィ!!!
魔王「ぐはぁぁぁ!!?」
『魔王を倒しました』
冒険者「え!?終わり!?」
「いや、本として魔王ぶん殴って終わりってどういうこと!?」
――こうして俺(本)は世界を救った。
現在、城の図書室の「英雄の書コーナー」に置かれている。
子供たちに「魔王を倒した伝説の本」として大人気だ。
だが夜中になると――
「頼む……ページめくってくれ……暇だ……」
と泣いているとかいないとか。
そう、“説明書”になっていた。
表紙には大きく書かれている。
『これ一冊で誰でも魔王討伐できる本!』
「いや説明書て!!転生してモノってどういうことだ!!」
冒険者「……何だこの本」
俺「うお!開かれた!!しゃべれるのかコレ!?」
ページがめくられる。
1ページ目:
『まず家を出ましょう。』
冒険者「は?そんなん書く必要あるか?」
「……自信ない新米のためなんだよ!次!」
2ページ目:
『つまづかないように気をつけて。前回の勇者は玄関で転んで死んだ。』
冒険者「マジかよ!!」
3ページ目:
『町を出る前に武器を買いましょう。素手だとスライムにも負けます。』
冒険者「親切すぎる……」
4ページ目:
『この本を持っている間、全ステータス+9999』
冒険者「……え」
「え」
5ページ目:
『魔王城に突撃して殴ればそれで勝てます。迷わず行こう。』
冒険者「……本当に行くぞ?」
「マジで!?俺、チートアイテム!?説明書なのに!?」
魔王城――
魔王「……ほう。来たか人間。小賢しい!」
冒険者「この本があればお前など!!」
「ちょっおま、振り回すなああ!!」
――バキィィィ!!!
魔王「ぐはぁぁぁ!!?」
『魔王を倒しました』
冒険者「え!?終わり!?」
「いや、本として魔王ぶん殴って終わりってどういうこと!?」
――こうして俺(本)は世界を救った。
現在、城の図書室の「英雄の書コーナー」に置かれている。
子供たちに「魔王を倒した伝説の本」として大人気だ。
だが夜中になると――
「頼む……ページめくってくれ……暇だ……」
と泣いているとかいないとか。
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