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ぎゃ〜強敵! 

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【深海800m】

【スキル】
『熱変動耐性』『刺突耐性』
『物理攻撃耐性』『毒耐性』
『痛覚無効』
『空間感知散在魔力感知を獲得『麻痺耐性』
『賢者』『鑑定』『コピー能力』
 ※新規スキル
『ポリプ進化レベル1』『不老不死』『再生能力レベル1』
『触手毒攻撃レベル1』

『賢者様身体レベル10になりましたスキルも増えています』

「身体レベル10って何?」

『レベルもご存じないのですか?あ?ゲームをしないんでしたね』

「そうよ知らないわ」

『この世界には強さを表すレベルがあり魔力を持つ者を倒せばレベルが上がります』

「じゃ倒せば倒すほど私は強くなるって事ね?」

『察しがいいです』

「よ~しやる気が出てきた面白いわ!」

『次は鑑定の魔法を使いましょう鑑定は相手のレベルや名前と能力スキル情報が見れます意外と便利な魔法でございます』

「そうか能力が分かれば無闇に捕食しなくて済むわね」

『左様でございますレベルが賢者様より強ければ逃げる事をお勧めします』

「じゃ同時に使えばいいのね空間感知と魔力感知と鑑定を使い効率よく見つけられて倒せる」

『さすがわ賢者様その前に早速新しく手に入れたスキルを使ってみませんか?』

「新しいスキル?」

『ポリプ進化でございます
先程のクラゲに進化出来ます一部を進化させたり全身を進化させたりも可能です
見た目が変わります』

「そうなのすごいじゃない!
でもポリプって変態ポリプになりストロヴィラにエフィラになって成熟個体になるまで1年かかるんじゃ?
待って!ポリプ進化ってベニクラゲのポリプ進化?の事よね?」

『そうですそこから進化したベニクラゲへとなります』

「じゃベニクラゲの進化なら成体クラゲまで2ヶ月!
でも論外だわその間海亀に食われて死ぬわ」

『海亀とはなんでしょうか?』

「海亀はクラゲを食べるのよ!」

『お忘れですか?ここは異世界です海亀はこの世界にはいません!天敵はいません安心してください!』
 
「そうなの?
それは安心だけど2ヶ月は長いわね
うーん…でも刺胞は欲しいわね!
進化したら取得したスキルは消えないの?」

『消えません受け継ぎます
それと新しいポリプ進化は傷つけられ瀕死の状態になると成長途中のポリプという形状に戻り再び同じ遺伝子をもったクラゲに再生します
これには注意が必要です
身体が瀕死と判断したら自動でポリプ進化が発動します気をつけてください
再生能力はその名の通り一部が損傷してもすぐ再生が始まります』

「最強ね…
さすがベニクラゲね見事に特徴が出ている
気をつけるわでも今は進化はしない!
ポリプ進化はここぞというときに使うから」
 (あ!そうだ次はあのクラゲを狩ろう!)

『何か思いついたのですか?
嬉しそうにクネクネさせて気持ちが悪いです』

「クラゲなんだから元々クネクネしてるわよ失礼ね!」
 (よし!行くわよ!
空間感知散在魔力感知)

『お見事ですもう使いこなせてます』

「魔力を持たないもの持つものハッキリ分かる!」
 (見つけた!全速力で行くわよ!)

「…」

『…』

「…」

『…』

 1時間後…

『どうされましたか?』

「ねぇこれって前に進んでる?
 はぁはぁはぁ…」

『約1メートルは進みました』

「はぁぁぁ?!
時間かかってたったの1メートル?」

『賢者様はクラゲですからこんなもんかと
しかも身体4ミリですから』

「“あの子”を捕まえたかったのに」

『あのクラゲはそんな素晴らしい能力を持っているのですか?』

「デイゴハナガサクラゲよ
 “世界で最も美しい”といわれるハナガサクラゲ科ハナガサクラゲ属の新種で沖縄で見つかったの世界でもっとも美しいクラゲよ
やっぱり美しくなりたいじゃない!」

『それだけですか?』

「そうよ悪い?
そのデイゴハナガサクラゲに進化するのよ!」

『はぁ賢者様そんな余裕あるのですか?』

「余裕って何よ!
距離は遠いけど問題ないわよ!」


『遠い獲物より目の前にこんな巨大なクラゲがいるのに…大丈夫ですか?』

「ふぇぁ?どこ?」

『目の前ですよ目の前!』

「目の前?
ぎゃぁぁキロネックスだぁぁぁ
何で深海800mに存在するのよおかしいでしょ」

『はぁ何で感知魔法使ってるのに気づかないのですか?…
目と鼻の先に居るのに!!
これは触手3メートルはありますね!
確実に死にます逃げてください!!』

「ぎゃぁぁぁ言わなくても分かるわよ!
恐怖を植え付けないで!!
1時間かけてやっと1メートルしか進まない私にどう逃げろって言うのよ!」

『ご愁傷様です!!』


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