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39話【最悪な始まり】

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ティフォンそれは全知全能の主の神ユピテルが唯一敗れた最恐の神であり魔物その姿は腿から上は人間と同じであるが、腿から下は巨大な毒蛇がとぐろを巻いた形をしている底知れぬ力を持ち決して尽きることない魔力量。
肩からは百の蛇の頭が生え火のように輝く目を持ち、炎を吐く。背中にはドラゴンの翼を持った姿をしたのがティフォンまたはテュポンとも呼ばれている神だ…
ティフォンはあらゆる同類を食べ進化したと言われている
そのティフォンが異世界に転生され勇者が殺された私も目に追えない速さの攻撃で腕を切り落とされた
私は運が良かったパナケアちゃんが治してくれたのだ
そのパナケアちゃんは勇者から勇者の加護を受け取った
そのおかげでパナケアの暴走は無くなったなぜパナケアが暴走したのかは明確には分かってない
パナケアの暴走から8カ月17日が経過した

仲間も増えた四大精霊水の精霊ディナ、火の精霊サラそして私の新しいスキル降神術を使い風の精霊シルを呼び起こした
あ!あと精霊ピグミド!そしてパナケア、私フォルスこの6人でテュポンを倒す!!
だがまだまだ不安要素だらけユピテル様がやられたことがあるティフォンには到底勝てないもっと仲間を増やさなければ…
うーん…かと言って仲間となると…光魔法は私が使えるし闇属性はパナケアちゃんがいる

まぁとりあえず長い期間この国に滞在して色々情報収集して分かった事がある突如として現れた未到地迷宮があると情報が入ったありがちな情報だ!だがそこにティフォンがいる可能性がある“突如現れた”というのが怪しすぎる
冒険者たちがその迷宮に入り生きて出られたものも居れば死んだ者もいる
冒険者達は興奮していた。なぜなら今までに見た事ない魔物がいるからだ。
それは半神半魔かつて私の世界にしか存在しないはずの魔物…きっとユーノ様の仕業に違いないどうしても私に死んで欲しいのか…
私はティフォンを倒し元の世界に戻ってユーノ様を殺してやる!
これから私達はその突如と現れた迷宮を中心に活動することにした。

この迷宮は一階層すらクリアした者はいない



【最悪の始まり】



グゥおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうぅぅぅぅ~

一階層に現れた魔物それはある冒険者パーティが目撃した

「何なんだこのバケモノは!くっ…耳が…」

大きな雄叫びで冒険者達は鼓膜が破れ体が動かない

それはティフォンだった

死を覚悟した

「耳が…魔物が…魔物を食べている…だと…?」

そうティフォンはこの世界の魔物を食べていた

「フォルスニツタエロヒャッカイソウデマツオレヲコロシニコイ」

鼓膜が破れ誰もティフォンが喋った言葉に気づかない
膨大な魔力に押されパーティは全員その場で気絶した

「くっ…」

そしてティフォンは地下深く大きな穴を開け姿を消した






私はフォルス生涯目立って生きてきた全ては自分の為に生きてきた人の為に生きるなんてまっぴらごめんだね!利用できる者は何だって利用する運命すら変えてやる全て私の為
私はいつだって完璧他の神々は運が良いだけだと言っただが運も実力のうち

みんな各々で過ごして久しぶりの集結

「さてと動くか!」

緊迫な空気の中フォルスのその言葉に息を呑む

「はいフォルス様!」

返事をしたのは水の精霊ディナだけだった
彼女は生粋の真面目である常に私の指示を待っている

「パナケアちゃんもっと魔法を使った戦い方覚えないとダメなのだ相変わらずまだまだ魔法が下手なのだ!」

この変な喋り方をするのは火の精霊サラ

「はいサラ師匠!」

この子はパナケアちゃん私の1番弟子なのだがなぜかサラに師匠を奪われた

「シル!テェメェ戦いの途中で逃げてんじゃねぇ!」

この男みたいな女の子は土の精霊ピクミド
出会った頃こいつに殺されかけた
毎日髭を剃っている

「…………………………………!」


この子は紹介しないでおこう喋らないし喋ったと思ったら声が小さい何考えてるかよくわからん!

「『フォルス様の集結が優先!』とおっしゃっております」

こんな感じでディナがシルの通訳をしている
ディナは真面目だ一言一句訳してくれる真面目だ!

シルとピグミドが睨みあっている

「ははは…何これみんなバラバラ…あの…えーと私の話を聞いてくれるかな?一応私がリーダーなので…」

久しぶりに会ったと思ったらこれだ

サラとパナケアは2人でずっと修行をしシルとピグミドは相変わらず決闘をしていた
ディナだけなぜか私から離れずにずっと指示を待っているのかこの8カ月2人で過ごした
自分で考えて行動できんのか?
まぁその指示待ちのおかげで何でも私は指示をしたディナのおかげで買い物洗濯私の身の回りの世話はディナにしてもらっていたのだ

「いいかお前達!よく聞け!良い情報だこれから迷宮に入る!」

「「「「「迷宮!!」」」」」

私の言葉に耳を傾けなかったが迷宮と聞いて緊張したのかその言葉に「迷宮」と皆が口を揃えた
それと同時に皆は動揺していた
そりゃそうだ噂でしか聞かんが死ぬかもしれないと言う迷宮だ…

「フォルス様迷宮って何でしょうか?」

「迷宮って迷路なの?師匠?」

「知らんのだ!迷宮って何なのだ?」

「シル!テェメェは知ってるか?」

「………………………!」

「『気安く話しかけるな!』と言っております」

みんな迷宮なんて知らなかった
話が前に進まない…

「えーと迷宮と言うのはだな…えーとなんて言うか…迷宮って何だ?」

フォルスも知らなかった

「とりあえず冒険者ギルドへ行こうか!受付の嬢ちゃんが詳しく知ってるさ!」

私たちが今いるこの場所はいつもの宿で作戦会議や魔物を伐倒した時自分へのご褒美で良く宴に使っている場所だ
集結する前は主に私とディナの2人で住んでいた

「冒険者ギルドに行く前に腹ごしらえの肉を…」

「うわぁぁ誰か早くきてくれ!!」

その時宿の外から叫び声が聞こえた

「何だこんな時に今から肉を食べるんだサラ見てこい!」

「フォルス様が行けなのだ!」

「いえフォルス様!私に『行け!』と指示を下さい!さぁ!早く!」

「俺は行かねぇ髭を剃るって忙しいもう生えてきやがる!」

「…………………!」

「ピクミド様!シル様が『燃やしてあげる』と言っております!」

「ふん!やってみろよ!テェメェは風使いだろ?」

「はぁ…お前たちここは素早く駆けつける場面だろ!誰か行けよ!」

「はい!はーい!私が!フォルスお姉ちゃん私が行ってくる人助けだね!」

「待てなのだ!パナケアちゃんが行くなら僕も行くのだ」

「お待ちになってくださいパナケアちゃん1人では危ないですわたくしも行きます」

「パナケアが行くなら俺も行こうか!」

「………………………?………!」

「『髭はどうした?クソが!』と言っております」

「シル!テェメェ表出ろ!」

「………………!」

「『望むところよ!』と言っております!」

そしてフォルス私以外誰も居なくなった

「なぜだ…なぜ…みんなパナケアちゃんについてゆく?最悪な始まりね…私の立場は?私リーダーなのよ!お前らの運命変えてやる!」

そしてフォルスも外へ!
外に出てみると冒険者か?5~6人の若者が衣服はボロボロな状態で倒れていた
みんな鼓膜は破れ目は虚、ずっと震えている者もいたもう1人はずっと「ふへへ…」と笑っている者もいる

「パナケア様早く治療を!」

「うん!
治癒魔法パナケアエリアハイヒール!」

辺りは光に包まれた
パナケアの治癒魔法は怪我や鼓膜は治せたが精神的なダメージは治っていなかった
冒険者達は誰も口を開くことはなく震えながら黙ってるだけだった




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