虹色の薔薇が咲く場所は

如月 りん

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3章 サードライブ

175話 体育祭

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「俺さ、舞のこと恋愛的に好きだなって気づいた」
「ついこの前のウブさはどこに 
いったの?」 
深夜、部屋でくつろいでいると
蓮が入ってきて昼間の出来事を
聞かされた。

「多分、というか舞は色恋沙汰に
絶対疎い」
「蓮の中でそれは確定なんだね」
(仲間2人に同学年、生徒会長、
それぞれ自分らしくアピールしても
全然なびかないのは面白いけど)

「でも、蓮。今は仲間なんだよ。
そういうところはわかってるよね?」
「もちろん、今は俺たちの仲間」
「今はっ、て・・・」
「でもいつか絶対に俺の方に振り向かせる。俺だけのお姫様にしてみせる」  

(目が本気だ。雪希のアプローチの話も
聞いちゃったし。
とんでもない2人を目覚めさせたよ、 
舞は)

終末、夏休み明け最高の猛暑日。
「暑い、こんな中で運動会なんて
絶対人倒れるよ」
「同感」

鈴川さんと話しながら、
私は外のテント移動する。

梅原の体育祭は団体競技でも個人競技
でも最低2種目以上出ればいいと
出場種目の時に知った。

私は障害走と仮装リレーと団体リレー。
ちなみに仮装リレーは去年から
始まった競技。
(確か類は徒競走と綱引きだって
言ってたけど、蓮は言わなかったな。
でも1年の障害走の係だって
聞いたような)

さまざまな競技が行われて
「次は2年生の借り人競争です」
とアナウンス。
(借り人、そのメモの書かれた物を身に
つけた人を連れていくのかな)

ぼんやりと考えていると3レース目で
蓮を見つけた。
(蓮、借り人競争だったんだ)

ピストルで走りグラウンドの半周
の場所にメモが置いてある。

スタートの時点で蓮は2位で
裏返しのお題をめくり
悩むことなく走り出した。
(お題はなんだろう)

私のいるテントを通り過ぎて、
「類!ちょっと」
(類が借り人か)
類はテントとテントの隙間を通り
蓮はすぐに腕を掴み走り出す。

一部からは歓喜の声が上がる
スタート時点で1位だった先輩は
相手を見つけられず最下位。

お題は到着順に発表される。
蓮のお題は信頼できる人。
まさに類だ。

(だから迷わなかったんだ。
私も信頼できる人だったら真っ先に類を
選ぶ)

そしてその後私の出る仮装リレー。
借り人競争と似ていて、
裏返しのメモに書いてある数字と同じ
袋の中にある衣装を着てゴールを
目指すという物。

生徒以外、教師以外の参観者がいないからまだいいものの公開処刑である。

私は3と書かれた袋の中を見ると
メイド服、しかもちゃんとカチューシャまである。

仮設の更衣室でジャージの上から着て
ゴールを目指す。
(カチューシャが緩くて抑えるのが地味にストレス)

私は恥ずかしいという気持ちは皆無で
全力で走る。
(普段のステージ衣装に比べたら
全然地味な方だし)

私は無事に1着でゴール。
午前のプログラムは終了で
障害走は午後の部の競技。
(お昼食べた後すぐだから
気持ち悪くなりそう)

昼休みに椅子でお弁当を食べて
午後に備えて少し歩いた。
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